「米百俵」どころか、「エライ人」が「横領」しただけ【小泉政治と子どもの貧困】
2010年 03月 07日
第百五十一回国会における小泉内閣総理大臣所信表明演説平成十三年五月七日
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2001/0507syosin.html
明治初期、厳しい窮乏の中にあった長岡藩に、救援のための米百俵が届けられました。米百俵は、当座をしのぐために使ったのでは数日でなくなってしまいます。しかし、当時の指導者は、百俵を将来の千俵、万俵として活かすため、明日の人づくりのための学校設立資金に使いました。その結果、設立された国漢学校は、後に多くの人材を育て上げることとなったのです。今の痛みに耐えて明日を良くしようという「米百俵の精神」こそ、改革を進めようとする今日の我々に必要ではないでしょうか。
小泉純一郎さんは、総理就任直後、以上のように絶叫しました。
しかし、小泉さんがやったことは米を「明日の人づくり」に役立ったのではなく、「エライ人」が食い散らかしただけに終わったのではないでしょうか?
地方教育費は、毎年のように低下。この背景には、小泉政権による地方交付税カットなどの緊縮財政を背景に、地方財政が悪化したことがあります。そして、国庫負担金は削られた。その分を地方はなんとか補おうという努力はしたのですが、それでも財政難の折、難しいものがあった。そうしたことを背景に、地方教育費は減少を続けました。
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/005/__icsFiles/afieldfile/2009/08/04/1282354_2.pdf
一方で、小泉さんは、アメリカ国債購入については金に糸目をつけず、それにより、ドルを買い支え、トヨタを一とする輸出大手企業を援護射撃した。それにより、配当や役員報酬は伸びたが、労働者の給与は低下した。
米を「明日のために使う」といって、国民に食べさせないでおいて、結局実は「エライ人」がみんなで食い散らかしたり、「横領」したりしただけではないでしょうか?
都道府県は、校舎の修繕も賄えない。そんな中で、保護者(PTA)から、修繕費を徴収する。
その費用が、低所得者家庭の子どもを直撃する。これを、「意味不明の学費」と言う人もいます。
お金がない低所得者の子どもはバイトに追われたり、しまいには、自主退学に追い込まれたりする。
そんなあほなことが、小泉さんが就任して9年になろうかと言う今、起きているのです。
小泉さんが稀代の「政治的詐欺師」だったといってしまえばそれまでです。しかし、あまりに罪深い。
そして、その小泉政治の弊害を取り除くには「高校授業料無償化」だけでは不十分です。他に掛かる雑多な費用の無償化もしないと埒が明きません。
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by hiroseto2004
| 2010-03-07 10:13
| 新自由主義批判
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