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by hiroseto2004

復刻版広島瀬戸内新聞 市政編 広島市公共事業見直し委員会、結論出る 2004/1/29

広島市公共事業見直し委員会、結論出る

広島市の公共事業見なおし委員会レポート(1)

広島市の第九回公共事業見なおし委員会の第9回目が
昨年12月26日、そして,第10回目が1月26日,市役所で
行われ,第9回を私は取材しました。

この委員会は、昨年2月の市長選で再選された秋葉市長が公約
したものです。広島市は、大型開発を梃子に経済発展を遂げて
来ましたが、その手法が行き詰まり、1兆円近い債務を抱えて
います。手法の見なおしが緊急課題となっています。

委員会メンバーは,以下の方々です。

地井昭夫座長(広大大学院教授、都市計画)
山家悠紀夫副座長 (神戸大学大学院経済学研究科教授、日本金融経済論)
五十嵐敬喜委員(法政大法学部教授、公共事業論)
伊藤敏安委員(広大経済学部付属地域経済システム研究センター長)
中村良平委員(岡山大経済学部教授、都市経済学)
肥野田登委員(東工大大学院社会理工学研究科教授、社会工学)
若尾典子委員(広島女子大教授、憲法)

第9回,第10回の議題は、「中間報告」で取上げられなかった事業に
ついてです。

結局、第10回を終え時点で以下のような結果となりました。

 【見直し委が「いったん中止」を求めた事業】
①事業手法などの見直しが必要
・広島駅南口周辺地区Bブロック再開発
・牛田総合公園整備
・己斐上公園整備
②事業の前提条件などの総合的な対策が必要
・ごみ焼却施設の安佐南工場の建て替え
・広島高速道路2号関連道路
・同3号関連道路
・同5号関連道路
③規模や代替案などの再検討が必要
・東広島駅貨物ヤード跡地活用策
・地域福祉センター等建設
・西風新都内道路
・安佐公民館再整備
・佐東公民館増築
・中小田古墳群整備
④必要性、実現性の再検討が必要
・西広島駅北口地区のまちづくりの推進
・広島駅北口地区整備
・アストラムライン西風新都線・関連街路整備
・五日市漁港フィッシャリーナ整備(クラブハウスなど陸上施設部分)
⑤隣接自治体や県などと合同の見直し検討が必要
・向洋駅周辺青崎土地区画整理
・市東部地区連続立体交差
⑥その他
・出島地区港湾整備負担金

なお,このうち,東広島駅貨物ヤード跡地活用策については,既に
白紙撤回となり,当面一部を駐車場として貸し出すことになってい
ます。

全般の印象から申し上げれば、厳しい注文が委員からつく一方で、
全般に、市当局(上級幹部)の後向きの姿勢が目立ちました。秋葉
さんを支える体制になっていません。資料は揃っていませんでした。

秋葉さんも毅然とした対応をお願いしたいものです。

「どう言う広島市にするか」のビジョンの中で個別事業も
見なおすべきでしょう。 市長の選挙公約で言えば「万人
の故郷」広島です。

それが結びつかないと、失望につながりかねません。
そして、市民も結びつかせる様に声を上げるべきです。

総大将=市長だけを孤軍奮闘させる、という形にしては
いけない。鶏が先か、卵が先かの問題はあるが、
市民の関心低下→市長孤立→改革姿勢後退
→(心有る)市民の失望・関心低下→市長孤立
の悪循環は絶対に避けねばなりません。

秋葉さんも、気合を締めなおしていただきたい。
それとともに、市民ももっと関心を持って行きた
いものです。

以下に、主な事業についての議論の経過を、
第九回については、実際の私の取材、第10回に
ついては、地元新聞の報道や、関係者からの
取材に基づき、書き記して行きたいと思います。

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公共事業見なおし委員会レポート(2)


五日市フィッシャリーナ事業は、広島市西部の佐伯区五日市
地区の海岸を埋めたて、マリーナや緑地,クラブハウスなどを
整備しようと言うものです。

まず,マリーナやクラブハウスなどについては,「いったん中止」
が第9回で決まりました。

一方,緑地整備部分については、座長案は土地造成だけを認め、
事業を行って、土地を売った方が、効果がある、としています。

これに対して、肥野田委員から同地は、地震の際液状化現象が
起きやすい、 宅地に適さないのではないか、との指摘がありました。

何かあれば市の責任だ、と追及。 座長は、液状化はデルタ
ならどこでもある、としましたが、委員は「現に地盤沈下して
いるではないか。土地が安定してから売るべきだ」と譲りません
でした。「造成は個人的にはしないほうが良い」との意見です。

結局、座長も事務局(市当局)に対し、費用対効果が高い事を
証明するデータを追加するよう注文して、この問題の討議を終
えました。

この五日市フィシャリーナ事業について、これ以上瀬戸内海
を埋めたてて欲しくないという観点から私は反対です。

また、宅地として売るにしても、これ以上、広島市内の宅地の
「総量」をふやしてどうするのか、広島市の人口減少も予想さ
れる中、どうするのか、という問題もあります。

出島沖埋め立て事業(出島地区港湾整備負担金)は、県が事業主体
ですが市も事業費を負担します。南区の海を、産業廃棄物で埋め立
てようと言う事業です。

環境破壊を懸念する声が住民から上がり、強い反対運動が
ありました。秋葉市長も、深刻な環境汚染があった場合には
事業を中止するよう求める旨の異例のコメントを発表して
います。

第9回の座長案でも
・1993年から97年にかけてのアマモ移植(埋め立ての
代替措置)の結果を早急に提出する事、
・環境影響を懸念する市民自身による海陸の環境モニタリングを
行う事、
・そのために必要な機器などを貸し出し、その結果の
判断を住民が選出した第三者が参加した組織に委ねる事。
・これらに関連する費用は市が負担する事。
・問題が解決されない場合には埋め立てを中止する事
・生物多様性等の十二分な考慮が不可欠
・産業廃棄物のさらなる排出削減に努めること
などを条件として認める、としています。

肥野田委員からは、市が進める「ゼロエミッション」
の中で再検討を、と求めました。「ゴミ有料化」
も含めて考え直すべき、といいます。

第9回の議論の中で1度は「いったん中止」の事業に分類され
かかりましたが、 県の事業であると言うことで、再検討
ということになりました。

財政局長からは、1月末までに結論が出れば良いとの
意見があり、これに基づき、次回会議で検討する事としました。

   そして,第10回会合で,結局「いったん中止」を求めることと
   なりました。

私はこの事業に関しては、市はやはり「ゼロエミッション」を本気
でやる、 ということを見せていただきたい。産業廃棄物ゼロを本気
でめざして欲しい。それが、「真の平和都市」ということではないで
しょうか。そういうこともふくめ、産業政策とも関連してきますが,
是非新しいモデルを作るつもりで市民も一体となって挑戦していくべき
です。

廃棄物が漏れることがなくても,埋めたて自体が潮流を変えてしまい,
瀬戸内の生態系をさらに破壊する恐れもあります。南区で,私自身も
毎夏,生物調査を行っている立場から,強く懸念します。

それとの関連で、抜本的見なおしをしていただきたいと思います。

県の事業でもあり、難しい部分はあります。しかし,秋葉市長には
改めて「環境に優しい町」への具体的ビジョンを持った上で言うべきことは
県にもきちんと言い,環境に優しい広島へ協力すべきでしょう。  環境の浄化と
漁業資源の回復をどう両立させるかの難問解決をめざして、 県の水産、農業、
林業、環境、工業の五試験研究機関が新年度から三カ年 をめどに、広島湾を
対象エリアにして初めての共同研究に取り組みますが こういうところとの連携
も必要でしょう。

市側がビジョンを示せれば,県も見なおさざるを得ないのではないで
しょうか。中途半端が一番良くありません。

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公共事業見直し委員会レポート(3)


疑問噴出、段原再開発

段原再開発に関しては、議論が噴出。
この事業は,南区段原地区の区画整理を行う
もので,30年以上前に都市計画決定しました。

同地区は,山影に当るために,原爆による大きな
被害は奇跡的に免れ,古い町並みが残っています。

既に,仮換地決定もされているので,このまま推進して
ほしいという意見と,見なおすべしとの意見が割れています。

座長案は3)に分類。事業の抜本見直しを行う事、見なおしが
不可能であれば中止する、としています。

これについて、16年度予算を認める意味について中村委員から
疑問。「中身の精査が必要」としました。
若尾委員からは「16年度予算を認めてしまうと、予算見なおし
の方向に行く保障はない」
としました。
都市整備局長は
「中止すると、移転を前提に物事をこれまで進めてきたので、
計画が白紙に戻るといった調整は難しい」
としました。
肥野田委員は「この事業はほとんど便益はないのではないか」
と厳しい指摘。「ここを実施してよいとなると、他の事業は
もっとした方が良い、ということになる」と食い下がりました。

座長は「段原問題は人道上の問題があり・・。」
としましたが、委員は
「今の高齢社会を考えれば、一戸建て中心の換地計画が
良いのか疑問だ。事業を実施した結果が思ったようにならなかったら
どうするのか」と追及。

第10回でも結局委員の意見を集約できず、「新年度予算計上
は認めるが、計画見直しを検討」「換地計画見直し経費のみ
認める」「いったん中止」の三論併記となりました。

個人的には「敢えて撤退する勇気」求めたいと思います。

「ほとんど便益のない」事業を行う先例になりかねない
からです。

「今更ここまで進めた事業を」との声も一理あります。
しかし、肥野田委員の主張の通り、広島市の中心部でも
高齢化が進んでいます。そうした中で、むしろ共同住宅
的なもののニーズの方が高いのではないか。

実際に事業が完成してみて「こんなはずではなかったのだが」
では済まされないと思います。対案も含めて、検討すべきと
思います。

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公共事業見直し委員会レポート(4)

続いて道路問題です。 広島高速道路本体ではなく,高速道路整備に伴い
そこへのアクセスなどに必要となる道路が議題と なりました。
・広島高速道路2号関連道路
・同3号関連道路
・同5号関連道路

広島市内では,慢性的な交通渋滞が続いています。 私自身は広島市から
70km離れたところに住んでいますが, バスで広島市へ向かうと,市内に
入るまではたいして 時間がかからないのに,市内に入ると俄然スピードが
落ちてイライラします。

渋滞の解消は当然誰もの願いです。

しかし,「道路の増設」が 「最適解」とは限りません。

第9回会合の座長案では、すでに用地交渉を行い、移転準備を進 めている
物件の買取を認める、としていました。 若尾委員からは「本気で見なおすの
かどうか?」と質問。

全体として「抜本的な見なおしのための費用なら認める」 という方向になりま
したが、結局、担当部局に資料を整備 してもらい、(もし中止した場合の損害
賠償金額なども含め) 「継続審議」とすることとしました。 そして,第10回で,
結局「いったん中止」に分類されること となりました。

国の道路整備も計画されています。 国道54可部バイパス、佐東拡幅、国道2号
の東広島バイパス、安芸 バイパスの増設,国道2号西広島バイパス観音高架延伸,
など道路 の増設・拡幅を予定しています。

これについては,市にも受益者と して負担金が求められています。

これについても第9回では肥野田委員が活発な議論を展開しました。 座長案が
「進捗率が高い事から・・負担する」としていることをとらえ、 「これは見なおし委員会
の自殺行為」と指摘。
「例えば、日本は2012年までにCO2排出を6% 削減しなければならない。
交通量削減は課題だ。また今の混雑率を見て考えるの はナンセンス。国道2号
なら、山陽線の活用も考えて欲しい」
としたのに対し 座長は
「国道2号はトラックの利用が多いので山陽線へのシフトは難しい」
と切り返したが、 委員は
「鉄道へ貨物輸送をシフトする事だって考えなくてはいけない。 道路は作れば
何十年も使うものだ。」
とし、伊藤委員も
「問題は総合的に考えるべき」と同調。

中止した場合に残った橋げたなどの防災対策もふくめ、 再検討する 事に
なりました。

国道2号西広島バイパス観音高架延伸は,国道2号線のバイパスを 高架方式で
延伸しようというものです。1971年度に着工し, 西区庚午北から南区仁保町まで
片側2車線、約7キロの計画でしたが 沿線住民の反対で、74年、西区観音本町
までの片側1車線約1・5キロ が完成したところで、工事はストップ。

99年5月に1期区間の工事を 再開し昨年10月に完成しましたが,残り区間は
まだです。

これについては,いったん中止を勧告しました。

東広島、安芸バイパスは意見が分かれ、「実施」「中止」の両論を 併記すること
にしました。

個人的にも総合的な見直しが必要だと思います。 旅客についてはパークアンドライド、
貨物輸送についても JR利用などモーダルシフトが必要です。

交通政策全体としては、アストラムが大赤字、道路は大渋滞という 状況が何とか
ならないのか。思いきってアストラムを値下げし、 ロードプライシングを導入するなど
の手が考えられます。

ロードプライシングについては『財政健全化計画』でも触れて いますので具体的な
検討をお願いしたいと思います。 そして広島を人間にも環境にも優しい「徹底した
平和都市」の モデルとしていきたいですね。

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by hiroseto2004 | 2014-10-25 17:08 | 広島市政(広島市議会) | Trackback