台湾総統選挙、民主主義が定着してきた
2016年 01月 16日
【台湾総統選挙、民主主義が定着してきた】
台湾(中華民国)総統選挙が本日1月15日執行され、野党・民進党の蔡英文候補が大差で与党・国民党候補を破り当選しました。
1945年に日本が敗北すると、それまで共闘していた国民党と中国共産党が再び内ゲバを再開。
1949年に当時の国民党軍(蒋介石軍)が中国共産党軍に敗れ、台湾に逃れました。その後38年間、国民党の独裁政権が続きました。(建前としては中国全体の正当な政権を自称。1972年までは国連に代表権を持っていた。)。
息子の蒋経国総統時代の87年に戒厳令が解除。李登輝総統のもとで民主化が進み、1996年に初の民主的な選挙が実施(李登輝が再選)。
その後、2000年~2008年は民進党の陳水扁総統、2008年から2016年は再び国民党の馬英九総統が二期八年、総統を務めました。
そして、今回、民進党に再々度の政権交代となりました。
1、二期8年くらいで、台湾の市民が政権を任せる政党を変えるという「バランス感覚」を示したこと。また、これにより、「政権交代が適度に起こる民主主義」が台湾に定着したこと。
2、上記により、中華民国=国民党 というのはすっかり過去の図式になったこと。台湾という地域が、民主的な正統性を確立したこと。
3、中国史上初めて「民主的な選挙による女性元首」が誕生したこと。
は、大きな歴史的な意味があると思います。
これまでの八年間、国民党政権は、中華人民共和国(中国共産党)に接近。大日本帝国との戦争終了により「国共合作」が崩壊して以来、70年ぶりの「党首会談」も行いました。そもそもは、両国とも「孫文」を「国父」として敬っています。
一方で、下手な先進資本主義国よりも「新自由主義的」ともいえる中華人民共和国との「台中版TPP」とも言える協定の締結にあたっては、学生ら若者の猛烈な反対運動が起きました。これは「台湾の民主主義よりも中国の大手企業を優先する」ことへの反発だったといえます。
もちろん、民進党政権になったからと言って、同党政権が過激に「台湾独立」などと言い出すことも前の民進党政権の時の経過から考えにくいでしょう。「ちょっとやり過ぎた」ので、政権交代で修正をかける、という台湾市民のバランス感覚が働いたといえます。
また、蔡新総統は2025年までの「脱原発」を掲げています。3.11福島後、「脱原発」を掲げる政権が日本よりも先に出来ました。
一方、情けないのは我が日本です。
いつのまにか、独裁国家だったお隣の国に「政権交代が適度に起きる民主主義」という点でも、「新自由主義の行き過ぎにストップをかける」という点でも、「女性総統(総理)」という点でも、先を越されてしまいました。
これは、韓国についても同様です。韓国のほうが、政権交代も定期的に起きるし、女性大統領も誕生しています。
日本は民主党による政権交代が敗北した後、民主主義の定着どころか、民主主義を死に追いやりかねない改憲まで現総理が進める有様です。
https://www.facebook.com/events/703367866447204/
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1945年に日本が敗北すると、それまで共闘していた国民党と中国共産党が再び内ゲバを再開。
1949年に当時の国民党軍(蒋介石軍)が中国共産党軍に敗れ、台湾に逃れました。その後38年間、国民党の独裁政権が続きました。(建前としては中国全体の正当な政権を自称。1972年までは国連に代表権を持っていた。)。
息子の蒋経国総統時代の87年に戒厳令が解除。李登輝総統のもとで民主化が進み、1996年に初の民主的な選挙が実施(李登輝が再選)。
その後、2000年~2008年は民進党の陳水扁総統、2008年から2016年は再び国民党の馬英九総統が二期八年、総統を務めました。
そして、今回、民進党に再々度の政権交代となりました。
1、二期8年くらいで、台湾の市民が政権を任せる政党を変えるという「バランス感覚」を示したこと。また、これにより、「政権交代が適度に起こる民主主義」が台湾に定着したこと。
2、上記により、中華民国=国民党 というのはすっかり過去の図式になったこと。台湾という地域が、民主的な正統性を確立したこと。
3、中国史上初めて「民主的な選挙による女性元首」が誕生したこと。
は、大きな歴史的な意味があると思います。
これまでの八年間、国民党政権は、中華人民共和国(中国共産党)に接近。大日本帝国との戦争終了により「国共合作」が崩壊して以来、70年ぶりの「党首会談」も行いました。そもそもは、両国とも「孫文」を「国父」として敬っています。
一方で、下手な先進資本主義国よりも「新自由主義的」ともいえる中華人民共和国との「台中版TPP」とも言える協定の締結にあたっては、学生ら若者の猛烈な反対運動が起きました。これは「台湾の民主主義よりも中国の大手企業を優先する」ことへの反発だったといえます。
もちろん、民進党政権になったからと言って、同党政権が過激に「台湾独立」などと言い出すことも前の民進党政権の時の経過から考えにくいでしょう。「ちょっとやり過ぎた」ので、政権交代で修正をかける、という台湾市民のバランス感覚が働いたといえます。
また、蔡新総統は2025年までの「脱原発」を掲げています。3.11福島後、「脱原発」を掲げる政権が日本よりも先に出来ました。
一方、情けないのは我が日本です。
いつのまにか、独裁国家だったお隣の国に「政権交代が適度に起きる民主主義」という点でも、「新自由主義の行き過ぎにストップをかける」という点でも、「女性総統(総理)」という点でも、先を越されてしまいました。
これは、韓国についても同様です。韓国のほうが、政権交代も定期的に起きるし、女性大統領も誕生しています。
日本は民主党による政権交代が敗北した後、民主主義の定着どころか、民主主義を死に追いやりかねない改憲まで現総理が進める有様です。
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SNSが見られなくなる前に国民連合政府で安保法廃止を・・準地元・イオン祇園前で次期国政選挙へ向け、協力呼び掛け
https://www.youtube.com/watch?v=xK6tCMSRKzw&feature=youtu.be
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