非正規問題「連合・自治労のみなさん、もっと早く本腰になってくれていればこんなことにならなかったのに」
2016年 01月 31日
■非正規問題「連合・自治労のみなさん、もっと早く本腰になってくれていればこんなことにならなかったのに」
元自治労広島県職員連合労組支部執行委員 さとうしゅういち
わたくし、さとうしゅういちが2011年1月31日、広島県庁を退職、同時に、連合・自治労傘下の広島県職員連合労組支部役員を辞して、今日でちょうど5年となりました。
さて、おりしも、昨日1月30日、5年前までわたくし自身が所属し、支部役員も務めさせていただいていた連合・自治労が、非正規労働者と正規労公務員の格差是正へ向けて決起集会を開催したとのニュースに接しました。
正直な感想は、
「かつての同志のみなさんが、この問題にもっと早く本腰になってくれていれば、こんなことにならなかったのに」
です。
いまや、公務員の3分の1は非正規という状況です。
非正規公務員は、正規公務員のような手厚い保護もなければ、民間労働者に適用されるような労働法も適用されない、「法の谷間」におかれています。
わたくし、さとうしゅういちは、約10年前から、この問題にはすでに取り組んでいました。2006年からは非正規公務員・公共サービス労働者の裁判闘争・争議などの支援にも取り組んで来ました。
このまま放置すれば大変なことになる。それは火を見るより明らかだったからです。
介護労働者についても同様です。欧州では、介護労働者と背広組の公務員(お役人)は対等、という国も珍しくありません。同じ公共サービスに従事する労働者として位置づけられているのです。
しかし、日本では、あまりにも両者の格差が大きいのです。その結果、日本で若者が正規公務員(背広組の役人)ばかりを目指す一方、介護職員、保育士などが不足するのは当たり前です。
しかし、非正規問題でも介護労働者問題でも、連合・自治労としての取り組みは遅々としたものでした。
格差是正を打ち出した民主党政権時代がチャンスと言えばチャンスでした。
自民党時代に格差是正をしようとすれば、自民党がそれを悪用して、「悪いほうに労働条件を合わせる」危険があったからです。
だが、連合・自治労が民主党政権という、その絶好の機会も逃してしまいました。
そうこうするうちに、
「大阪では非正規公務員は圧倒的に『自治労打倒!』の橋下徹さん(市長のち知事)を支持する。」
「みんなの党(当時)など、新自由主義政党がバカ受けし、民主党の票を食っていく。」
という状況になったのです。
地域によってはいわゆる「市民派」や「民間労組」(地域にこれといった産業がない場合)が弱いために、「連合・自治労=ほぼ民主党」という場合もすくなくありません。かくて、連合・自治労の失墜はイコール民主党の失墜にもつながりました。
そして、民主党政権は2012年12月に崩壊。安倍自民党が暴走を開始する結果になったのです。
また、わたくし・さとうしゅういち自身も、「連合・自治労」への不信感から、「既存組織・既成政党一般」への不信感を募らせてしまった面は否めません。その結果、「一人一人を大事にする政治」を掲げたのはよいのですが、その勢い余って、「組織に依存しない」ことにこだわり過ぎた。そして、「連合・自治労」を含む「既存組織」批判にエネルギーを浪費し過ぎた面も否定できなかったことは自分自身の県庁退職後の5年間、特に2013年参院選ころまでの2年半の活動への総括です。
格差是正に取り組む「連合・自治労」であれば、いま、橋下さんがバカ受けするようなこともなかったろうに。
格差是正に取り組む「連合・自治労」であれば、いま、ここまで、安倍さんが暴走するようなこともなかったろうに。(ひょっとしたら、民主党政権ももう少し持ちこたえたかもしれない)。
格差是正に取り組む「連合・自治労」であれば、一時期、わたくし自身も過剰に既存組織・既成政党への不信を高まらせることもなかったろうに。
「本当に、あのときは恨んでいたよ、連合・自治労の幹部諸君。
もっと早く諸君が取り組んでくれれば、俺もあんなことをせずに済んだのに。
そして、本当だろうな?ちゃんと、格差是正に取り組んでくれるんだろうな?信じていいのだろうな?」
「とはいえ、諸君が取り組んでくれないと、前に進まないのも事実。本当にやる気なら後押しは惜しまない。」
これが、わたくし・さとうしゅういちのいつわざる心境です。
https://www.facebook.com/events/703367866447204/
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正直な感想は、
「かつての同志のみなさんが、この問題にもっと早く本腰になってくれていれば、こんなことにならなかったのに」
です。
いまや、公務員の3分の1は非正規という状況です。
非正規公務員は、正規公務員のような手厚い保護もなければ、民間労働者に適用されるような労働法も適用されない、「法の谷間」におかれています。
わたくし、さとうしゅういちは、約10年前から、この問題にはすでに取り組んでいました。2006年からは非正規公務員・公共サービス労働者の裁判闘争・争議などの支援にも取り組んで来ました。
このまま放置すれば大変なことになる。それは火を見るより明らかだったからです。
介護労働者についても同様です。欧州では、介護労働者と背広組の公務員(お役人)は対等、という国も珍しくありません。同じ公共サービスに従事する労働者として位置づけられているのです。
しかし、日本では、あまりにも両者の格差が大きいのです。その結果、日本で若者が正規公務員(背広組の役人)ばかりを目指す一方、介護職員、保育士などが不足するのは当たり前です。
しかし、非正規問題でも介護労働者問題でも、連合・自治労としての取り組みは遅々としたものでした。
格差是正を打ち出した民主党政権時代がチャンスと言えばチャンスでした。
自民党時代に格差是正をしようとすれば、自民党がそれを悪用して、「悪いほうに労働条件を合わせる」危険があったからです。
だが、連合・自治労が民主党政権という、その絶好の機会も逃してしまいました。
そうこうするうちに、
「大阪では非正規公務員は圧倒的に『自治労打倒!』の橋下徹さん(市長のち知事)を支持する。」
「みんなの党(当時)など、新自由主義政党がバカ受けし、民主党の票を食っていく。」
という状況になったのです。
地域によってはいわゆる「市民派」や「民間労組」(地域にこれといった産業がない場合)が弱いために、「連合・自治労=ほぼ民主党」という場合もすくなくありません。かくて、連合・自治労の失墜はイコール民主党の失墜にもつながりました。
そして、民主党政権は2012年12月に崩壊。安倍自民党が暴走を開始する結果になったのです。
また、わたくし・さとうしゅういち自身も、「連合・自治労」への不信感から、「既存組織・既成政党一般」への不信感を募らせてしまった面は否めません。その結果、「一人一人を大事にする政治」を掲げたのはよいのですが、その勢い余って、「組織に依存しない」ことにこだわり過ぎた。そして、「連合・自治労」を含む「既存組織」批判にエネルギーを浪費し過ぎた面も否定できなかったことは自分自身の県庁退職後の5年間、特に2013年参院選ころまでの2年半の活動への総括です。
格差是正に取り組む「連合・自治労」であれば、いま、橋下さんがバカ受けするようなこともなかったろうに。
格差是正に取り組む「連合・自治労」であれば、いま、ここまで、安倍さんが暴走するようなこともなかったろうに。(ひょっとしたら、民主党政権ももう少し持ちこたえたかもしれない)。
格差是正に取り組む「連合・自治労」であれば、一時期、わたくし自身も過剰に既存組織・既成政党への不信を高まらせることもなかったろうに。
「本当に、あのときは恨んでいたよ、連合・自治労の幹部諸君。
もっと早く諸君が取り組んでくれれば、俺もあんなことをせずに済んだのに。
そして、本当だろうな?ちゃんと、格差是正に取り組んでくれるんだろうな?信じていいのだろうな?」
「とはいえ、諸君が取り組んでくれないと、前に進まないのも事実。本当にやる気なら後押しは惜しまない。」
これが、わたくし・さとうしゅういちのいつわざる心境です。
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著者 さとうしゅういち(元広島市男女共同参画審議会委員/広島瀬戸内新聞社主)
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SNSが見られなくなる前に国民連合政府で安保法廃止を・・準地元・イオン祇園前で次期国政選挙へ向け、協力呼び掛け
https://www.youtube.com/watch?v=xK6tCMSRKzw&feature=youtu.be
2015年4月2日さとうしゅういち街頭演説安芸郡府中町 河辺たかふみ広島市長・中原ひろみ市議・つくだ守生県議で誰もが置きざりにされない広島を