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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

「9.11テロの犯人はサウジ」法案の行方・・アメリカ、サウジをトカゲのしっぽ切りか?

アメリカ議会では事実上、「9.11テロにサウジが関与していた」とする法案(正確には市民にサウジを訴追することを許可する)が審議されています。

アメリカは、中東においてはイスラエルをバックアップしてきたことはよく知られています。

もう一つ、バックアップしていた国があります。
それは世界第4の軍事大国であり、日本、イスラエルと並んでアメリカがF15戦闘爆撃機を払い下げていた国です。
そう、サウジアラビアです。






1979年、イランでイスラム革命が発生。アメリカの傀儡だったパフレビー皇帝が打倒され、イランは反米国家になりました。

その後、アメリカは、スンニ派の盟主・サウジアラビアをこれまで以上にバックアップし、イランに対抗させました。

アメリカは、イラクもバックアップしていたのですが、イラクが1990年にクウェートに侵攻すると、米軍をサウジに展開させ、サウジ防衛に全力を尽くします。

一方、サウジは、イスラム過激派(スンニ派)を応援します。これについては、特にアフガンでは、ソビエトへの対抗上、アメリカもイスラム過激派を応援。また1990年代の旧ユーゴ紛争では、反セルビアと言うことで、イスラム過激派を支援します。

だが、図に乗ったイスラム過激派が、2001年の9.11テロを行いました。

当時のブッシュ政権は、イラクのサダーム・フセインとテロを無理矢理結びつけ、2003年にイラクに侵攻します。しかし、その結果は、皆さんもご存じの通り、イラクが三国志状態となり、イラク・シリアどころか、全世界にイスラム国=ISがはびこる有様です。

他方、アメリカではいわゆるシェールガス革命で、中東への石油依存度が低下し、むしろ石油輸出国への転換も見込まれる情勢です。

イラクやシリアで「にっちもさっちもいかなくなった情勢」の中で、イランと仲直りしたアメリカ。

こうなると、アメリカにとって、サウジアラビアは、むしろ「同盟国の中の問題児」になってきます。

同様の「問題児」は、パレスチナでの残虐行為がアメリカ内部のユダヤ人からさえも問題視されている「イスラエル」であり、また最近報道の自由度が低下するなど、民主主義が危うくなりつつあるうえ、中国と必要以上にあつれきを起こす「安倍晋三の日本」ではないか?

この三つの国はF15戦闘爆撃機をアメリカが売ってきた国ですが、それぞれの政権与党(イスラエルは右派、日本は自民党とその補完勢力、サウジは国王)が図に乗りすぎた結果、アメリカから煙たがれ、下手をすると「俺知らない」と言われかねない危機にあるのではないでしょうか?



アメリカとサウジアラビアの関係に対する批判の高まり

アメリカのオバマ大統領が、サウジアラビアの政府関係者との会談を目的に同国を訪問しています。

ミールターヘル解説員

アメリカとサウジアラビアの関係に対する批判が高まっています。オバマ大統領は20日水曜、サウジアラビアのサルマン国王と会談することになっています。両者はこの会談で、タクフィール派テロ組織との戦い、シリア危機、イエメン戦争、さらにサウジアラビアとイランの対立や、2001年のアメリカ同時多発テロにサウジが関与していた可能性などについても協議することになっています。

オバマ大統領は21日木曜にも、ペルシャ湾岸協力会議の首脳会合に参加することになっています。

現在、様々な問題により、アメリカとサウジアラビアの間に対立が生じていますが、その中でも最も重要なものは、アメリカ同時多発テロへのサウジの関与を理由に、アメリカ市民に、サウジ政府の法的な訴追を許可するアメリカ議会の法案です。しかし、アメリカのポール・ライアン下院議長は19日火曜、共和党の下院議員らと会談した後、「アメリカ議会は、アメリカ市民に同時多発テロに関してサウジ政府を訴追、提訴する許可を与える法案を見直すべきだ」と語りました。ライアン議長はまた、「サウジとの関係に問題を引き起こすことになるこのような法案の可決を見直すべきというのが、私の考えだ」と述べています。

アメリカの新聞ニューヨークタイムズは先週金曜、サウジアラビアのジュバイル外務大臣がアメリカの議会関係者に対し、この法案が可決された場合には7500億ドルに上る自国の在米資産の売却を余儀なくされると通告したと報じました。アメリカ・マディソン大学のケビン・バレット教授はこれについて、「アメリカ政府は、同時多発テロに関する証拠書類を公開せず、隠蔽工作によって事実の暴露を阻止している」と語っています。バレット教授はまた、「同時多発テロに関する、28ページの機密文書が秘密裏に作成されており、その中ではサウジのこのテロへの関与が指摘されている」と述べました。さらに、「当時のブッシュ政権は、この証拠書類を隠し、現職のオバマ大統領もこれについて措置を講じようとしない」としています。

アメリカでは、テロ組織の結成にサウジが関与したことに対する強い批判が沸き起こっています。アメリカのローズ大統領副補佐官はある演説の中で、テロ組織アルカイダの結成にサウジが関与していたことを認めています。また、「アルカイダは、サウジアラビアの資金によって生まれ、この組織の結成に当たって必要な当初の費用を拠出したのはサウジだった」と語りました。さらに、「サウジアラビアの政治を、アルカイダへの支援に集約することはできないが、サウジアラビアの大富豪の一部は、過激派組織に支援を行っており、時にはこれを直接行っている」と述べています。

さらに、アメリカ国務省の元関係者で外交問題評議会のメンバーだったレイ・タキー氏は、アメリカとサウジアラビアの様々な点での対立を指摘し、「今回のオバマ大統領のサウジ訪問は、アメリカ大統領としてこれで最後となる、しかも最も意味のないものとなるだろう」と語りました。また、「世界のエネルギー市場において生じた変化により、もはやアメリカはサウジの石油に依存しておらず、またそのニーズもなくなっている」と述べています。


by hiroseto2004 | 2016-04-21 21:12 | 国際情勢 | Trackback