7・26相模原大虐殺と8・30三陸大水害を忘れないーー安全保障としての福祉を!
2016年 09月 10日
植松被疑者による相模原大虐殺。そして三陸大水害によるグループホームでの被害。
本社社主が、介護職として心を痛める大事件がこの夏、起きました。
相模原大虐殺でも、三陸大水害でも多数の利用者に少数の職員と言う状況で利用者の安全を確保することの困難が改めて明らかになりました。
相模原大虐殺のあと、厚労省から安全確保についての文書が勤務先にも来ています。しかし、いかんせん、有効性に乏しい、おそらく官僚本人もそのように認識しているアリバイ作りの作文でしかないでしょう。
それでもわたしの今の勤務先なら一応、大都市の旧市内で災害時などには一定程度地域のみなさんとの連携は期待できます。
しかし、これが山奥だったらどうなのか?
回りに人が済んでいないし、いても超高齢社会と言う状況ではどうなのか?
「高齢者や障害者は山の中へ」という現代日本の在りかたそのものを根本的には問わないといけません。
それとともに、今、いる高齢者や障害者の安全を確保することも考えねばならないのです。
植松被疑者の場合は精神病院入院ではなく威力業務妨害罪で警察が逮捕することが望ましかったでしょう。ガサ入れをすれば大麻なども発見できたでしょう。大物政治家の殺害予告なら警察がすぐ逮捕するのに障害者虐殺予告なら動かないのでは、やはり警察にも差別意識があったといわざるを得ない。
三陸大水害の教訓を生かすならば、近くに避難場所がなく洪水の危険がある場合は、高齢者や障害者の施設は風情がないと言われようが、二階建て以上の頑丈な建物にする。介護施設が無事であれば、災害の後は福祉避難所や在宅で困っている人のための入浴場所にもなります。
そして、最終的には、空振りを恐れず、早めの避難を心がけるしかありません。
「安全保障としての福祉」をもっと考え、そして、実行する政治でなければならないと思います。