エコでフェアでピースな世界をヒロシマから国政へ!成長戦略から成熟戦略。誰もが置きざりにされない社会を。核兵器も原発もない世界を。役人からヘルパーへ。庶民増税より格差是正。ヒロシマの心活かす市民発・政界再編。


by hiroseto2004

3.11後のリベラルの嵌まった罠「既成政党に天誅!」と「クリントン化」

3.11後の日本のリベラル派が、残念ながら以下の二つの傾向に分極化していったと思われます。
その結果が、安倍政府の独走態勢や、各国政選挙での野党の議席の伸び悩みにつながっていると思われます。

本社社主・さとうしゅういち自身もこうした傾向に荷担してしまったことについて慚愧の念に耐えません。

安倍=平成の統制派を利した市民派による「既成政党に天誅!」

一つは「既成政党に天誅!」的な動きです。これは、結局は、15年戦争中(満州事変以降)の青年将校と似た政治的効果をもたらしたと
言わざるを得ません。

3.11以前は、原発に対して、断固反対を貫いた政党要件がある政党は無かったというのは事実ではあると思います。
日本共産党でも大昔は、民主的な規制の下での原子力の平和利用は認めていました。
一方、日本社会党は反原発の立場を堅持していましたが村山内閣でそれをいったん投げ捨ててしまったのは周知の事実です。

そうした中で、既成政党では駄目だ、という考え方が広がるのはやむを得なかったと思います。

ただ、そうした流れは、結局は、反自民票を民主党、共産党に加え、大阪(日本)維新、日本未来の党→生活の党、緑の党、みどりの風などに分断してしまいました。
その結果、安倍総理の自民党が2012年衆院選、13年参院選で圧勝する結果になりました。
言ってみれば「既成政党否定至上主義」に市民派が走ったことは、「(既成政党に)天誅!」と叫んで2.26事件を起こした青年将校と一緒の効果をもたらしたのです。
2.26事件においては、青年将校が、既成政党政治家や元老を暗殺したうえ、自らも結局は鎮圧され、統制派の東條英機らが権力を握ることになったのです。
ここでは、安倍総理は、「平成の東條英機」といえます。

アメリカでも、「既存勢力否定」の流れがトランプを押し上げましたが、それと似て無くもありません。

加えて申し上げるなら、戦時中の日本では、河上丈太郎(後の日本社会党委員長)や阪本勝(後の兵庫県知事)ら左翼の一部も、陸軍とぐるになってファシズムを進めていったことを忘れてはなりません。

最近では、2016年の東京都知事選挙において宇都宮健児先生の支持者の一部が小池候補支持に流れるなどの現象も見られました。野党の候補者選びに不透明性が見られるなど問題はありましたが他方で、「既存勢力否定」の勢い余って「小池」という傾向も否定できないのではないでしょうか?

「脱原発」へ「逃亡」、幅を広げようとして「クリントン化」

他方、3.11以降、「脱原発」で連携を広めようとする勢い余って、小泉純一郎さんや小泉さんに似た傾向の思想の方々の顔色をうかがい、貧困や格差の問題、あるいはイラク戦争の問題点への切り込みが鈍ってしまう動きも左翼・リベラル内部でみられました。
3.11直後の脱原発運動の中には新自由主義的な考えの方も入っておられました。そうした人たちの機嫌を損ねまいと思って、リベラル派の貧困問題への切り込みが一時鈍ったのも目撃しています。
2014年の都知事選挙で細川護煕さんを支援した方々の一部に残念ながら、格差や貧困、イラク戦争の総括などの問題をことさらに嫌う傾向も見られました。

そもそも、たとえば自主的避難をしている人への住宅支援の打ち切りにしても、根底には「住まいの貧困」があります。日本の住宅政策が
貧困だからこそ、原発事故の際、それが問題点となって噴出したと言えます。従って、原発の問題と貧困の問題はつながっているのです。

ところが、脱原発と反貧困をつなげるよりも、「脱原発」で幅広く連携をという力学がリベラル内部に強く働いたのではないか?とくに2011年から2012年頃はそうでした。その結果、「アベノミクス」を掲げていた自民党が庶民の少なくない部分にとり、「よりまし」に見えてしまったのです。

これは、「反トランプ」で共和党穏健派も含めた連携を広めようとする余り、「反トランプ」ばかりが前面に出て、却って支持が伸び悩んだクリントンと似た誤りを犯したとも言えます。クリントン陣営の自滅により、「内需拡大」をしてくれそうなトランプが「よりまし」に見えてしまったのです。

似た現象は2015年の大阪のダブル選挙でも起きています。リベラル側は「反橋下」で自公も含めて連携を広げたのは良いが、「反橋下」ばかりが、前面に出て、却ってアンチ大阪維新勢力が伸び悩んだこともあります。

一つは、植松聖被疑者や麻生太郎副総理、片山さつき参院議員らに見られるような「弱者は死ね」的な思想、自己責任主義的な思想が、主流を占めている中で、格差是正を声高に言いづらくなっている面はあるかもしれません。下手に格差是正を言えば、自分の家族の中にいる(職場の同僚にいる、地域にいる、場合によっては脱原発などの市民運動にもいる)「植松被疑者」「麻生太郎」「片山さつき」の冷たい視線に耐えなければならないからかもしれません。

だから「脱原発」とか「市民に政治を取り戻す」などの「多くの人が支持している」ようなことについて主張をすることに終始するのではないか。そういう疑念を抱いています。

そして、それは意識せずにそうなっているから、よけいややこしいのです。本紙社主もそのような流れに荷担していないとは言い切れず、忸怩たる思いです。

しかし、もはや、逃げてはいけないのです。市民運動に参加はしないけど、格差是正を求めて、野党に投票するような人もたくさん居るのです。そういう人たちを野党やリベラルはおきざりにして良いのでしょうか?

また、安保法についても同様です。そもそも、安保法の原点は小泉さんによるイラク派兵ではありませんか?イラク戦争を総括し、小泉さんにも相応の責任を取って頂かなければ、「安保法反対」の意味はあまりない、といわざるを得ません。小泉さんの責任がうやむやなままでは、結局、安保法がなくても、後の政治家は戦争支援、そして海外派兵を平気でするであろうからです。

リベラルは生活不安に応える政治を打ち出し再建を

今、野党四党は共同で、「長時間労働規制法案」を提案したり、介護士や保育士の待遇改善、被災者支援の限度額の引き上げなどの法案を出しています。
国民・労働者の暮らしの不安に応える法案をスクラムを組んで提案しています。

こうした法案こそ、もっと街頭演説などでも紹介し、「野党共闘がやりたいこと」を打ち出していくべきです。

国民・労働者の暮らしの不安に応え、格差是正に取り組んでいく。そのことこそ、今求められます。

いまこそ、イラク戦争の総括を

トランプと戦中日本軍国主義者の共通点と違い


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by hiroseto2004 | 2016-11-21 21:35 | 思想・哲学 | Trackback