「人権」の観点から交通政策見直しを・・高齢ドライバー事故/バス・トラック過労運転
2016年 12月 21日
今年は、高齢者による自動車事故が大きなニュースとして報道されました。
また、バスやトラックの過労運転による事故も引き続き深刻な社会問題となっています。
事故で亡くなられた方、ご遺族には心からお悔やみ申し上げます。
それとともに、しかし、マスコミや政治には、高齢者の運転を糾弾するよりも、
きちんと移動手段を確保するという視点が重要です。
高齢者が出かけるのを止めると、認知症がとたんに進行します。
やはり、刺激はあった方が良いのです。
地方では自家用車に依存しないと、移動が難しい現状もある。
鉄道もどんどん廃止され、バスも不便という状況もある。
そうした中で、人権の観点からもう一度、交通政策を見直すべきでしょう。
規制緩和の名の下に、交通の公共性を後退させていったことも問われます。
また、交通に従事する労働者の人手不足も問題です。
しかし、これももとをたどれば、行き過ぎた規制緩和が背景にある。
そして、社会全体として交通労働者を買いたたきすぎたことがあります。
そうこうするうちに、今度は、中国人観光客などの増加で、バス運転手の需要が増えたが
いったん減った供給はすぐには増えません。
法令を遵守できない事業者は、ボクシングで言えば「レフェリーストップ」にする。
そして、法令遵守の事業者だけが残るようにする。
そうしないと、果てしないダンピング競争になります。
利用客、そして交通労働者双方の人権の視点から交通政策を見直すべき時です。
by hiroseto2004
| 2016-12-21 22:56
| 環境・街づくり
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