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by hiroseto2004

「市民派」は「2010年~2012年頃、「皇道派・青年将校」を演じてしまった」という自省

2010年の参院選から2012年の第46回衆院選の頃、我々「市民派」は、青年将校を演じてしまったのではないか?

そのような自省の念を禁じ得ないのです。

2009年8月30日の衆院選で民主党が圧勝し、政権を奪取しました。
しかし、程なく民主党への失望が広がった。

そして、2010年7月の参院選で民主党は大敗し、ねじれ国会となったのです。
その要因の一つは、沖縄の基地問題。そして、消費税であったと思います。

このころから、言ってみれば「既成政党に天誅!」という雰囲気が特に市民派やその周辺の
比較的政治に関心がある無党派層に広がっていったのです。

ただし、そうした人々の思いとは逆に、調子に乗りだしたのは、当時はまだ谷垣総裁が率いる自民党でした。
また、地方レベルで言えば、古いタイプの自民党議員たちでした。

いわゆる市民派には単独で票や議席を取る力量もはない。しかし、既成政党への失望が広まれば
相対的に浮かび上がるのは自民党でした。

2011年3月11日に発生した東日本大震災と東電福島原発事故。

この中で、リベラルな市民の間では既成政党不信は広がっていったが、それが具体的に議席につながるか
といえばそうではなかった。

2011年の統一地方選挙でも当時与党の民主党や既存野党から、新自由主義の「みんなの党」や「大阪維新」
へ議席が移っただけに終わった結果、あるいは、相対的に自民党が増えただけに終わったのです。

他方で、「やっぱり安定」を求め、自民党の古い利権誘導政治への回帰を求める票の流れも
顕著になっていきました。

この辺りの動きは、1936年の2.26事件に似ていたのではないでしょうか?
社会民主主義暴力革命をめざした青年将校・皇道派が立ち上がったものの、鎮圧された。
既成政党も、青年将校も力を失い、東條英機ら統制派の軍人が権力を握り、日中戦争、
第二次世界大戦へ暴走していったのです。

市民派は青年将校・皇道派。民主党は、既成政党(政友会&民政党)。東條英機は安倍晋三に置き換えられます。

2011年のいわゆる大阪ダブル選挙では橋下徹さん率いる大阪維新が圧勝しました。

民主党が脱原発へ舵を切りきれないことを理由に民主党を見限った人たち。
他方で、連合を支持基盤としている民主党に対して「公務員や正社員の味方ばかりしているのではないか?」
という不信感から、みんなの党やおおさか維新へ流れる動きも、特に団塊ジュニア近辺の非正規労働者などに
は多く見られました。

だが、現行選挙制度では、これらの動きは、自民党、それも、谷垣総裁から安倍総裁へ変わった自民党をアシストするだけでした。
2012年12月の衆院選で自民党・公明党が圧勝してしまいました。

 市民派は、それでも、安倍政権に対抗するよりは、むしろ、既成政党への追い討ちを優先。さらに市民派(脱原発派)
内部でも主導権争いを続けました。そうした中で、2013年参院選では、自民圧勝、市民派惨敗という結果になった。
他方で、安倍政権の脅威を感じ取った人たちの票を集め、日本共産党が躍進しました。

「自民党は嫌いだが、民主党には不信感を抱き、共産党にもアレルギーを抱く人たちをうまく取り込めば」
という市民派のビジネスモデルは崩壊しました。

2013年の夏の参院選惨敗以降、市民派自体も分極化していきました。
すなわち、格差是正優先派と反原発優先派にです。
反原発優先派の中には、勢い余って、小泉純一郎さんを持ち上げてしまう向きもありました。

他方で、格差是正優先派の中でも、既得権益打倒・既成政党不信の思いの勢い余って、大阪維新などへ流れる
動きも強くありました。

こうした中で、気がつけば、安倍総理率いる自民党が独走態勢に入り、2013年の特定秘密保護法強行可決、2014年7月の集団的自衛権の行使容認閣議決定強行と「爆走」。2014年12月には、「平成の翼賛選挙」ともいえる第47回衆院選で再び圧勝し、向こう4年間の
「暴走権」を手に入れてしまいました。言ってみれば「大政翼賛会」を完成させたとも言えます。

この圧勝を背景に、2015年1月、安倍総理は、イスラエル国旗の前で、「対ISIS」宣戦布告を行ってしまったのです。
ここに日本は、事実上、第三次世界大戦に突入しました。

安倍総理が爆走を続ける中で、ようやくことの重大さに気づいた市民や野党も共闘へ動き出します。
それでも、圧倒的な議席を持つ自公の前に安保法反対闘争は敗北します。

2016年2月、5野党が共闘で合意。2016年7月の参院選では、一定の成果を上げました。しかし、2013年参院選で
多数の議席を自民党に与えていたことが響いて、改憲勢力に三分の二を与えてしまったのです。
この選挙中に、日本人を狙ったISIS支持者のテロがダッカで発生し、多くの犠牲者を出しました。

衆院の小選挙区制という問題はある。しかし、結果的に、安倍政権が復活し、さらに暴走を加速する局面で
「市民派」が青年将校の役目を果たしてしまったのは間違いないのです。

また市民派の「右でも左でもない」というのは聞き心地は良い。
それはポストモダニズムの典型的な言辞です。
しかし、日本は、「物言えば唇寒し」のムラ社会です。
こうしたムラ社会では、むしろ言論を萎縮させる効果を持ってしまったのでは
ないでしょうか?
「偏っている」と思われたくないという思いを人々に広がらせた
だけではないでしょうか?
「右でも左でもない」はムラ社会が完全打倒された近代市民社会を実現してから
の話ではなかったでしょうか?

こうしたことの総括は必要なのではないでしょうか?

もともと、市民派も、既成政党へのアンチという側面は根強くあります。
年配者の場合は、いわゆる新左翼がソフト化した人たち。
若手の場合は、既存組織への反発した人たち。
あるいは、単純に、原発が怖いということで目覚めたひとたちももちろんいます。

もちろん、既存組織に問題があることは事実です。
それは事実ですが、むしろそうした既存組織の弱点を
補強するような方向で、もっとうまく立ち回れなかったのでしょうか?

すくなくとも今後はそういう方向で立ち回るうまさが必要ではないか?
そのように思うのです。

政策面で言えば、既存政党が苦手とするような分野での助言。
あるいは、既存政党が、官僚や大手企業側の攻勢にやられそうになったときに、きちんと政治家を
叱咤激励すること。
言い換えれば、「我々の側に立って仕事をする政治家」を孤立させないこと。
これが必要ではないでしょうか?

「単なるクレーマー」で「票にはあまりならない」。

あるいは、
「単なるアンチ既成政党の受け皿」というビジネスモデルに走る。

こういうことでは、厳しい言い方ですが、安倍総理を利するだけになる。
東條英機の登場を導き、暴走を後押しした青年将校や、社会大衆党の二の舞になる。
このように考える次第です。

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by hiroseto2004 | 2016-12-26 14:05 | 思想・哲学 | Trackback