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by hiroseto2004

総括 安倍ジャパン~「安倍独裁」の背景と野党・市民連合の「ポスト安倍」への課題

総括 安倍ジャパン


※安倍ジャパン=「安倍晋三「皇帝」・昭恵(皇后)両陛下とその取り巻きが、法治主義・立憲主義を無視し、違憲立法や、税金や公有財産浪費などやりたい放題する状態。」命名に当たっては、「サウード家のアラビア」という意味の「サウジアラビア」を参考にした。


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安倍ジャパンがウケた背景

なぜ、安倍自民党がウケたか?

過去への郷愁と3.11後リベラル派の自滅

その一つの背景は、「1980年代や高度成長期」への郷愁です。
1990年代~2000年代前半のポストモダンと新自由主義の時代を経て、貧困や格差が拡大。
その後、民主党への期待となり、同党は2009年8月に政権奪取。
しかし、2010年以降、それが裏切られたという感覚が広がりました。
人々の間に、生じた1980年代以前への郷愁が、安倍自民党への追い風となりました。
安倍自民党が掲げた、積極財政や金融緩和は、ひいては、1980年代以前の「元気」
な日本を取り戻してくれるという期待を高めました。

さらに、同党が「TPP反対」「脱原発依存」を掲げたことで、リベラル層の同党への
警戒感も緩みました。

リベラル層は、2012年ころ、むしろ民主党を支える層と民主党から分かれた新党に期待する層、
「大阪維新」(橋下・松井)を持ち上げる層に四分五裂しました。
2011年の3.11後は、新しい社会運動に立ち上がった人も多くいましたが、自民党への警戒感よりは民主党
批判が先行していました。また「既成政党に天誅」論も根強くありました。
市民派の一部は戦前・戦中のいわば「青年将校」のような役目を果たしたのです。
すなわち、正義感にかられて政党政治家(=現代なら民主党など既成政党)に天誅を加えたのは良いが、権力を取ったのは自分たちではなく、東條英機ら統制派(=現代なら安倍晋三)だったのです。
さらに、民主党に批判的なリベラルの間でも脱原発を重視する層、公務員(自治労・日教組など)の既得権益
叩きを重視する層で分岐があり、その中でも細かく政党が分かれる状況がありました。
そうした中で、自民党・公明党が2012年12月16日の衆院選で圧勝したのです。

リベラル派は、2008年のリーマンショック以降は特に貧困や格差の問題への取り組みを進めてきました。
それと民主党の掲げた「国民の生活が第一」が上手く噛み合ったことも2009年の政権交代につながりました。
しかし、3.11以降は、リベラル派内部での貧困や格差への取り組みは下火になりました。
脱原発の一致点で運動を進めるため、格差問題を後回しにするという場面も多くありました。
しかし、その隙を、安倍晋三に突かれてしまったのです。






「政治主導」への期待

いわゆる「官僚批判」は、古今東西ありますが、とくに1990年代頃から繰り返されてきました。
その中身は多様ですが、主なものには「時代に合っていない規制」や「画一性」「硬直性」
「中央集権的なシステム」への批判でした。
これに対しては、特に1990年代には、「規制緩和」と「地方分権」が処方箋として提示されてきました。

他方で、21世紀に入ってからは、「政治家が強いリーダーシップを持って物事を決めるべきだ」という議論
も強まってきました。

その流れの中で、民主党政権が出来たことは見逃せません。「官僚言いなりの自民党」のアンチテーゼ
としての民主党、という側面もあったのです。「政治主導」というのは、小沢一郎さんの十八番だったのです。

ところが、その民主党政権が、2010年参院選での大敗を契機にぐだぐだになっていったことで、
失望が広まりました。

そうした中で「決められる政治」を求め、2011年には橋下徹さんらがバカ受け。そして、2012年衆院選では
首相経験を持つ安倍晋三さんが手堅く保守票を固め、政権を奪取することになったのです。

世界的なポストモダニズム崩壊

日本でも、世界でも、1990年代はポストモダニズムの時代でした。
多様性尊重には理解を示しつつも、経済政策では新自由主義を取り、気に入らない国には
空爆しまくり。そうした政治家や政治勢力がメインを占めた時代でした。

米国のクリントン夫妻や「ネオコン」。イギリスのブレア首相、ドイツのシュレーダー首相、日本では
小泉純一郎さんらがその系譜に当てはまるでしょう。

しかし、その結果、各国内部での貧困や格差が拡大。そのことへの不満は、政治を不安定にしていきます。
若者の中には、イスラム国に共鳴してテロに走る人も続出。フランスでのテロの犯人もベルギー人や
フランス人が主でしたし、後藤健二さんを惨殺したのはイギリス人でした。
他方、年配者を中心に、グローバリズムへの反感が強まり、イギリスでもEU離脱やトランプ大統領の
当選、欧州各国での極右の躍進へとつながります。
もちろん、スペインやポルトガルでの左派の伸張、アメリカでのサンダース現象も併せて起きました。

1994政治改革と批判勢力の消滅、そして皇帝即位

1994年可決されたいわゆる「政治改革関連法」は、20年後に安倍暴走を招きます。
小選挙区比例代表並立制のもとでは、大政党が有利です。そして、公認権を持つ党首に権限が集中します。
従って、自民党総裁の機嫌を損ねれば公認を外され、落選確実になってしまいます。
中選挙区制の時代とこの点が大きく違います。
選挙運動の点でも、無所属の衆院候補は政見放送もさせてもらえなくなりました。
さらに、政党所属の候補には政党交付金(政党支部経由)が行きますから軍資金の面でも格差が出きてしまい、勝負になりません。
そのことは、2005年の衆院選で明らかになりました。小泉さんが送り込んだ刺客の前に郵政民営化法案反対派の自民党(の公認を外された議員)は苦戦を強いられたのです。他の議員も震え上がったのです。
自民党が政権復帰後は、安倍さんに逆らう自民党議員がいなくなったのは当たり前です。

さらに、内閣人事局が第二次安倍政権下で発足しました。「政治主導」ということだったのですが、
現実には、総理(やそのお仲間)の横車が通りやすくなるだけの結果を招きました。

そもそも、裁判所は「統治行為論」で行政事件への判断を避ける傾向にありました。その上、安倍政権が
裁判官人事への介入を強めています。

まさに、逆らうものがいなくなった安倍総理は皇帝です。

2014年夏に、安倍政権は、集団的自衛権行使容認の閣議決定を行いましたが、その安倍政権を12月14日の衆院選で信任した国民は、安倍晋三の皇帝即位を認めたも同然です。

「金丸・竹下」的開発独裁の復活
1980年代までの自民党政治は乱暴に言えば以下のような特徴を持っていました。
「大手企業正社員のお父さんがいれば、家族の教育も医療も住宅も安泰。しかし、そこから外れると悲惨(生きづらい)。」
自民党政府が大手企業を後押しし、大手企業をハコモノ整備で自治体が誘致する。そうすれば中小企業も労働者も潤う。こうした「トリクルダウン」のモデルを取っていたのです。
これに対して、1970年代頃には、いわゆる革新自治体が公害対策や福祉の面で修正を一定の修正をかけていました。
こうした、自民党の特に金丸信や竹下登が進めてきたような政治は、その後の高齢社会、成熟社会には通用しません。
本来であれば、社会民主主義対新自由主義の対決の時代に移行すべきでした。
すなわち、企業ではなく個人に着目したセーフティネットの構築を急ぐ社会民主主義勢力が登場し、大手企業、特にグローバル大手企業の利害を代表し、小さな政府を掲げる新自由主義と対決する時代であるべきでした。
しかし、社会民主主義の勢力は弱く、旧来自民党政治vs新自由主義なポストモダンが対立軸となっていったのです。
1994年、日本社会党は、旧来自民と手を組み、新自由主義の新進党を阻止しようとしました(村山内閣)。
しかし、結果として、自民党も新進党により右に引っ張られていきました。
他方で日本社会党は、消費税増税に賛成するなど、信望を失い、1996年衆院選で壊滅してました。
橋本龍太郎政権は、消費税増税で恐慌を招き、1998年参院選で惨敗し退陣しました。
小渕恵三政権は、金丸・竹下を復活させるかのようなハコモノバラマキと平行して、新自由主義の一環である労働の規制緩和も併せて行いました。さらに、周辺事態法や盗聴法などを成立させました。
この点は、安倍政権に似てなくもありません。これに対して、同政権を共産党は「左」から批判しましたが、民主党は、むしろ新自由主義の観点から小渕政権に批判的でした。
小渕総理昏倒後、森政権は不人気を極めましたが、2001年、小泉純一郎政権が登場。自民党を新自由主義の前衛党に
と衣替えしていきました。他方で、小沢一郎さんが入党後の民主党が社会民主主義的な路線へと切り替えていきました。
だが、2000年代後半の一時期に新自由主義の自民党vs社会民主主義の民主党という図式ができたころには、極めて格差は拡大していたのです。
その民主党がぐだぐだになった後、開発独裁的な金丸・竹下的な政治と、小泉的な新自由主義を混ぜ合わせたような政治が今の安倍政治といえます。さらに言い換えれば「独裁色の強い小渕政権」でもあります。

自主外交の復活と総理の本音
外交面で言えば、小泉政権や野田政権が従米路線だったのに対して、安倍政権はむしろ独自色も出しています。
これは安倍総理が、中国に対抗心を燃やし、「中国包囲網」をつくろうとしてロシアやインド、さらにはイランなどの反米的なイスラム諸国とも関係を強化しようとしたために起きたことではあります。
また、安倍総理自体がそもそも、アメリカが建前として掲げる「自由や民主主義、人権などくそ食らえ」という本音であると言うこともあったのでしょう。ただ、そういう面が、アメリカ追従に辟易していた日本国民にとっての一服の清涼剤となり総理を押し上げたことは間違いありません。
他方で、総理の長期政権を利用し、自らの立身出世を図ろうとして、本来は総理とは価値観が正反対なはずのジャーナリストや大学教員ら「グローバルインテリ」の一部が、総理にごまをする傾向も見受けられます。

昭恵「皇后」、「クリントン」小泉&小池、トランプ・・・他力本願で混乱するリベラル派

民主党政権末期には「既成政党天誅論」などで混乱したリベラル派、特に市民派ですが、安倍政権が長引くにつれ、安倍総理のアンチテーゼとしての小泉純一郎さん、小池百合子さんら新自由主義者にすがってしまう傾向もありました。

他方で、安部晋三さんが当初は、クリントン候補にだけ会いに行ったことからトランプを過剰に持ち上げる動きもありました。

さらに「家庭内野党」を名乗る安倍昭恵さんに対しても、リベラル派、特に3.11後に立ち上がった市民派の中に甘くなる傾向が見られました。参院選市民派候補が昭恵さんに会った上に彼女を高江に連れて行ったが現地の人に反発された事件などが良い例です。

いずれにしても、一応は「野党共闘」という受け皿が出来つつある中でも、「他力本願」で、方や新自由主義で空爆しまくりのクリントンやそれと似た傾向の「小泉・小池」動き、方や差別主義者のトランプらにすがってしまう動きと、リベラル派自身も混乱の極地にあります。

野党・リベラルの課題

安倍総理が行った国家の私物化は誠に許しがたい。立憲主義、法の支配を無視した罪は誠に重い。
しかし、そのような男を総理に返り咲かせてしまった野党・リベラル派もきちんとした反省が必要です。

・「既成政党天誅論」と「他力本願」論を乗り越えて
  「既成政党に天誅!」「支持できる政党がない!」と言わんばかりに立ち上がったのは良いが、青年将校・皇道派同様、安倍総理の復活を許してしまった市民派の一部。安倍政権成立後は、絶望の勢い余って、小泉純一郎さんや小池百合子さんに過剰に期待したり、安倍昭恵さんに甘くなったりする傾向も見られます。
 要は、過剰に他人に期待しすぎたために、反動で嫌うということの繰り返しともいえます。そうではなく、
「より考え方の近い人を応援」し、「しっかり叱咤激励」という粘り強さが民主主義をつくる上で必要ではないでしょうか?

・自己責任論(隣の植松被疑者)を乗り越えて
 3.11以降、日本共産党を除くリベラルが、貧困問題や労働問題への取り組みを後退させ、その傾向が2013年後半から安倍総理が労働法改悪を前面に出してくるまで続いたのも事実です。
 この背景には、日本社会を覆う「自己責任論」、乱暴に言えば「弱者は死ね」的な価値観にびびっていることもあるのではないでしょうか?植松聖被疑者はその代表です。その植松被疑者のような人間は実は、自分たちの隣にいる。同僚かもしれないし家族かもしれない。そういう「隣の植松聖」を恐れる勢い余って、脱原発や安保法など「意識高い系」の課題に「逃げた」面はあったと思います。さらには、「自己責任論」のチャンピオンたる小泉純一郎さん、小池百合子さんらにすり寄るという結果にもなったのではないでしょうか?
 
・企業主義から個人主義へ 政策を打ち出せ
 安倍的な「金丸・竹下」的な経済政策でもなく、小泉的な新自由主義でもない第三の道。
それは、「個人の尊厳」を守るセーフティネットの構築ではないでしょうか?
特に医療・介護政策、教育・子育て、そして住宅、さらには交通政策の面でこれらを打ち出すべきです。
 安倍政権も給付型奨学金など一部は着手しています。野党側は、さらに、攻め込むべきです。
多くの論者が医療や介護、教育、子育てについては発言しているので、交通政策についてここでは
一言申し上げます。
 戦前の日本の鉄道は、民営だったものを戦争目的のために国有化していったのです。
その後、戦後の高度成長期は「我田引鉄」といって、政治家が選挙対策で鉄道を誘致した時期もある。
そして、ポストモダン期に入ると新自由主義の論理で橋本龍太郎運輸大臣が民営化し、小泉純一郎さんが
撤退の自由を認め、公共交通は衰退が加速していきました。
しかし、今、超高齢社会を迎えています。移動の権利を保障しなければならない。
さらに、外国人観光客も増える中で、それへの対応としての公共交通の充実も求められます。
戦争という国家の視点、我田引鉄という政治家の私利私欲視点ではなく、「個人」の視点での
公共交通政策が求められます。
 さらに、「法令違反企業TKO負け制」の導入を提案したい。労働基準法に違反したり
運送法に違反した企業はTKO負けとする。それにより、法令遵守した企業だけが生き残ります。
労働者には適正な賃金が支払われ、長時間労働は是正。そのかわり、運賃などは適正な水準へ
値上がりしますが、それもやむなしでしょう。それと、セットで個人へのセーフティネットの構築が
あるわけです。今までは、労働者がブラック企業にしがみつくことを前提に企業主義のセーフティネットにしてきたのです。その結果として、多くの労働者が犠牲になってきた。それはもう、改めるのです。

・民進党は連合を恐れるな
 原発については、民進党は原発関連企業の労組を抱えている「連合」を恐れてはなりません。原発については、廃炉という方向性を打ち出せば民間企業もその方向で経営戦略を立てることが出来ます。むしろ方向性をハッキリした方が良い。そのことを連合に説得すべきです。

・1994政治改革の廃止
 1994年に可決された政治改革は、総理独裁を招いただけでした。これを廃止し、より民意が反映される
選挙制度を導入すべきです。

・内閣人事局について
 1994年政治改革と併せて、総理独裁を加速したA級戦犯は内閣人事局です。これは、少なくとも1994政治改革の廃止までは、いったん廃止すべきではないしょうか?
 そもそも、政治主導にしたいというなら、大臣が人事権を行使するだけでも事足りるのではないでしょうか?総理に権限が集中しすぎるのは不味かったのではないか?そのことを総括すべきと考えます。
たしかに、官僚は「杓子定規」などと批判されることはままあった。しかし、だが「国民のため」になるどころか「一部の人が良い思いをするだけ」になったのでは、本末転倒ではないでしょうか?
 国民の方を向いて「全体の奉仕者」としての仕事が出来るよう、国民のニーズに合わせた立法も含めた環境を整備するのが総理以下、閣僚・政務三役の仕事ではないでしょうか?

 

 
 

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by hiroseto2004 | 2017-03-31 18:59 | 安倍ジャパン | Trackback