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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

山口敬之被疑者逮捕握りつぶし、警察の民主的コントロールが改めて課題に

山口敬之被疑者逮捕握りつぶし、警察の民主的コントロールが改めて課題に

安倍総理の腹心のジャーナリスト・山口敬之被疑者が詩織さんに暴行し、準強姦の被疑事実で逮捕状まで出ながら元内閣官房秘書官で当時は警視庁刑事部長・中村格さんに握りつぶされた事件。

戦前の教訓を活かし、戦後、民主的で公正中立な警察として再出発したはずの警察が、そうなっていないことを明らかにしました。

戦前の歴史をおさらいすると、戦前は、警察は内務大臣の配下にありました。与党になった政党が、警察の人事に介入し、選挙の時には、治安維持法もツールとして駆使しながら、選挙干渉=野党の弾圧を行い、選挙を有利に運びました。一番ひどいのは田中義一内閣による1928年衆院選の選挙干渉であり、また、ほぼ同時に行われたこのときはじめて当選者を出した無産政党への弾圧(3.15事件)です。
しかし、こうしたことは「党弊」として批判され、政党政治は失墜、軍部の台頭を招きます。(一部左翼も、軍部と結んで、かつて自分たちを弾圧した二大政党(立憲政友会、立憲民政党)への意趣返しをしていく形になり、政党政治は完全に崩壊します)。
このことへの反省から、戦後は、警察は、公安委員会の監督の下におかれます。

建前としては「市民が(行政権力とは独立して)自ら治安を守る」というのがいまの公安委員会制度です。
(教育委員会制度と同様の趣旨です。教育委員会についても戦前の教訓から、「市民が市民を教育する」という趣旨で儲けられています。)

しかし、公安委員会制度は機能していない。そのことを今回の事件は明らかにしています。

所轄警察署が証拠固めをして逮捕寸前までこぎ着けた案件を、刑事部長が介入する。そんな異常なことを、公安委員会がきちんと機能していれば許していないでしょう。

だが、公安委員会は、地域の名士が知事によって名誉職で選ばれるものであり、事務局も警察がやっています。最近では女性の公安委員も必ず任命されるようになるなど一定の改善は見られますが、上記理由から、積極的に女性の人権を守る効果を出せては居ないと言うべきでしょう。

敢えて存在意義があった公安委員と言えば、松本サリン事件の被害者の河野義行さんくらいでしょう。任命した田中康夫知事とも喧嘩したくらいで、現行制度で最大限の役目を果たしたのは彼くらいでしょう。

やはり、
1,公安委員会は独自の事務局を持つ。
2,公安委員は公選制とし、リコール制度も整備する。
等を通じ、公安委員会制度が機能するようにすべきでしょう。


by hiroseto2004 | 2017-06-02 18:02 | 安倍ジャパン | Trackback