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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

神戸新聞が子どもたちの「口腔崩壊」問題を取り上げ

神戸新聞が子どもたちの「口腔崩壊」問題を取り上げました。貧困なども背景としたこの問題。神戸では今日シンポジウムもあります。

https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201706/0010251738.shtml
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神戸新聞社説
2017/06/04
子どもの歯/「口腔崩壊」の実態把握を

 虫歯の予防や早期治療などを呼び掛ける「歯と口の健康週間」が、きょうから始まる。
 学校での歯科指導や妊婦への保健指導などを通じ、親世代の虫歯予防への関心は高まっている。子どもの虫歯は減少傾向にあり、12歳児の1人平均の虫歯数は1本を切った。
 見過ごせないのが、未治療の虫歯が10本以上あるなどで、食べ物をうまくかむことができない「口腔(こうくう)崩壊」の子どもたちの存在だ。今春、兵庫県保険医協会が、県内の小中高・特別支援学校を対象に初の調査を実施した。1409校のうち2割の274校が回答、35%の97校が「口腔崩壊の児童生徒がいる」とした。計346人に上る。
 放置すれば栄養状態が悪くなり、体の成長やあごの発達などに影響しかねない。一部の子どもの問題と軽視できない現実がある。
 調査では、2016年度の歯科検診で虫歯などが見つかり、「要受診」とされた約3万5千人のうち、受診が確認できない児童生徒が約2万3千人(65%)に上った。同協会は「歯に対する親の無理解や貧困などを背景に、子どもの歯の二極化が進んでいる」と警鐘を鳴らす。
 阪神間の中学校の学校医は「虫歯が進行し、歯根しか残っていない子もいる。ここ数年で極端に症状の悪い生徒が散見されるようになった」と話す。姫路市の歯科医は「幼稚園児にも口腔崩壊が見られる。こうした子どもは口の中を隠そうと会話が少なくなり、消極的な性格になりがちだ」と懸念する。
 学校医や養護教諭らは、治療にかかる経済的負担のほか、ひとり親や共働きの家庭が増え、親が歯医者に連れていく時間がないことなどを指摘する。中には育児放棄が疑われるケースもあるという。
 国の調査では、子どもの6人に1人が貧困状態にあり、ひとり親家庭では2人に1人が貧困とされる。働きづめになれば、子どもに目が届きにくくなる。そうした一端が、子どもたちの歯に表れている可能性がある。
 子どもの貧困対策推進法は「生まれた環境によって将来が左右されないようにする」との方針を示している。国は実態把握に取り組むべきだ。
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学校歯科治療調査の結果報告など、シンポジウムが本日あります。
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「保険でより良い歯科医療を」兵庫連絡会 市民シンポジウム
口から見える貧困 健康格差の解消を目指して

日 時 6月4日(日)14:00~16:30(開場13:30)
会 場 兵庫県保険医協会会議室(神戸フコク生命海岸通ビル5階) 
参加費無料 どなたでもお気軽にご参加歓迎です

【プログラム】
■基調講演「歯科疾患の健康格差とその解消を目指して」 14:00~15:00
神戸常盤大学短期大学部口腔保健学科教授 足立 了平氏
■パネルディスカッション                 15:10~16:30
①兵庫県保険医協会「学校歯科治療調査」の結果報告        ...
  兵庫県保険医協会副理事長 加藤 擁一氏
②国連子どもの権利委員会へ、子どもの貧困問題の取り組み
  子どもの権利条約をすすめる兵庫の会事務局長 井山 和重氏
③メディアから見た健康格差の実際
神戸新聞社論説委員長 三上喜美男氏
コーディネーター
  尼崎医療生活協同組合生協歯科所長 冨澤 洪基氏
■終了後、歯の健康相談(無料)。お気軽にご相談ください。

【会場 お問い合わせ先】兵庫県保険医協会
〒650-0024
 神戸市中央区海岸通1丁目2-31
 神戸フコク生命海岸通ビル5階
 TEL. 078-393-1809 FAX. 078-393-1802 
shin-ok@doc-net.or.jp
元町駅から南 徒歩10分  兵庫県農業会館向かい

【開催趣旨】
国が国民の健康増進を定めた「健康日本21」では、「健康寿命の延伸」のために「健康格差の縮小」が目標とされ、世界保健機関(WHO)でも、健康格差の縮小には「健康の社会的決定要因」への対応に取り組む必要性が強調されています。
 健康寿命の延伸のためには、全身の健康と密接な関係にある歯科疾患の予防や口腔ケアが重要ですが、健康格差は口腔内でも見られ、世帯年収が少ないほど健康診断の未受診や歯の本数が少ないことや、所得や教育歴の地域格差が虫歯の本数の違いに現れていることが明らかにされています。
 「6.4虫歯デー」に開催する今回のシンポジウムでは、口腔崩壊と経済的貧困の現状を医療、教育、メディアの各分野から多角的に考察し、憲法25条に基づき社会保障としての歯科医療を充実させることの大切さを皆さんと考えます。
by hiroseto2004 | 2017-06-04 11:21 | 介護・福祉・医療 | Trackback