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by hiroseto2004

UKIP(EU離脱派)票=反自由主義票だった!取り込んで「善戦」労働党。取り逃がして「判定負け」保守党。

UKIP(EU離脱派)票=反自由主義票だった!取り込んで「善戦」労働党。取り逃がして「判定負け」保守党。

英国総選挙では、保守党が第一党を維持したものの、過半数割れとなりました。

メイ首相は議席を増やすために前倒し解散したのに、過半数割れということで、ボクシングでいえば「KO負け」ではありませんが「判定負け」を喫しました。普通の時期に選挙をやったら、第一党になりさえすれば「勝ち」ですが、今回の場合は、「議席を増やす」ことが目的でそれに失敗したのだから「負け」は負けです。「圧勝ボコボコKO勝ち」のはずが敵(労働党)を倒せずに「判定負け」となってしまいました。政権を維持したとしても、今後、メイ首相はボコボコにされる可能性が高まりました。

何でこんなことになってしまったのか?

得票率を分析すると、保守党はそれなりに票を伸ばしてはいます。特にスコットランドでは13.7%伸ばしている。

イングランドでも保守党4.6%伸ばしています。
しかし、労働党がイングランドでは10.3%も伸ばしています。
他方で、UKIP、EU離脱運動の旗振り役はなんと12.1%も減らしてしまいました。また、緑の党も2.3%減少です。
要は、UKIPと緑の党が減った分のうち、7割がたは労働党に回った。保守党は3割程度しか取れなかった、ということです。

UKIPについては、2016年のEU離脱国民投票で注目されたが、離脱が決まると、ろくに方針を示せずにグダグダになってしまった。

そのUKIPの支持票は、大方は労働党に流れたのです。

UKIPとはなんだったのか?

「ふわっとしたポストモダニズムへの反感を持つ人たちの票」だったのではないか?

ポストモダニズムとはここでは「冷戦崩壊後、世界の主流を占めた多様性の尊重には積極的だが、経済政策は新自由主義的」という政治家で、1990年代の前原誠司さん(現在は社民主義に転向)ら民主党右派や、2000年代の小泉純一郎さん、現在の小池百合子さん、また、イギリスのキャメロン前首相、ドイツのシュレーダー首相、アメリカのクリントン夫妻などが代表例でしょう。

こういう人たちが格差を拡大した結果、不満を持つ人は多い。そういう人たちが、実は、ある時は国家主義(安倍晋三やトランプ、エルドアンが代表例)、ある時はテロリズム(ISや日本でも時々起きている個人のテロ)、ある時は左翼(サンダースやコービン、宇都宮健児など)に流れている。
だけど、本当の気持ちは「反新自由主義」なのです。

日本の左翼でトランプを支持する人がいたりするのも実はそういうことなのです。左翼とISと国家主義の間を迷う人が大量にいるということなのです。左翼一筋でやってこられた年配の左翼の活動家からすれば受け入れがたいことかもしれませんが、それが現実です。

イギリスに話を戻します。イギリスでは、メイが緊縮財政を打ち出す一方で、コービンは、思い切った福祉拡充策を打ち出した。ブレア政権時代にポストモダニズムが浸透した労働党内でも福祉拡充策は不人気だったが、これが、若者と高齢者双方にウケた。UKIPを支持していた高齢者も、EU離脱投票では、たしかに賛成票を投じたが、しかしその心は「反新自由主義」だったのです。だから、メイが緊縮財政を打ち出すと保守党ではなく労働党に流れたのです。

日本の場合も、表面に出てこないが安倍晋三を「民進党右派や小泉純一郎時代の自民党よりは反新自由主義」と判断して支持している層、あるいは、選挙そのものを棄権している層ががかなりいる可能性は否定できません。

その誤解を解くような活動を野党連合はしていかないといけないのではないでしょうか?

安倍晋三の場合は、積極財政と言っても加計学園のようなお身内や国際医療福祉大学のようなお友達の天下り官僚、あるいは原発企業のようなお友達にばかりばらまき、国民一人一人への支援は歴代自民党政権同様に弱いという形になっています。

政治の私物化を排し、「個人の尊厳」を守る形での経済政策を打ち出していくことが日本の野党連合への英国総選挙の教訓でしょう。


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by hiroseto2004 | 2017-06-09 17:12 | 思想・哲学 | Trackback(1)