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by hiroseto2004

核兵器禁止条約に言及しない総理、条約歓迎の市長、「核廃絶が進まないことへの苛立ち」伝わる知事

原爆死没者追悼式並びに平和祈念式
核兵器禁止条約に言及しない総理、条約歓迎の市長、「核廃絶が進まないことへの苛立ち」強調の知事
安倍総理のいっていることはすべて白々しく聞こえました。核兵器禁止条約に言及すらしていません。
交渉参加すらしていないのだから、出来ないという方が正確でしょう。
自民党員の永田市議会議長も言及しているのに。
もちろん、国連事務総長も言及したのに、です。

なお、広島市長の平和宣言と広島県知事のあいさつを比べると広島県知事の方が核兵器廃絶が進まないことへの苛立ちが伝わり、また被爆者が口を開き始めたことに言及するなど迫力はあったように感じた。あくまで個人的な感想ですが、会場の拍手も知事の挨拶に対してのものが一番大きかったと思いますよ。
全体としては子どもたちの「誓い」が一番心にしみましたが。

広島市長が現行憲法を引いて日本政府に迫ったのももちろんいいと思いますけどね。8月6日を8日と言ってしまったのはいただけませんな。

平和宣言
皆さん、72年前の今日、8月6日8時15分、広島の空に「絶対悪」が放たれ、立ち昇ったきのこ雲の下で何が起こったかを思い浮かべてみませんか。鋭い閃光がピカーッと走り、凄まじい放射線と熱線。ドーンという地響きと爆風。真っ暗闇の後に現れた景色のそこかしこには、男女の区別もつかないほど黒く焼け焦げて散らばる多数の屍(しかばね)。その間をぬって、髪は縮れ真っ黒い顔をした人々が、焼けただれ裸同然で剝(は)がれた皮膚を垂らし、燃え広がる炎の中を水を求めてさまよう。目の前の川は死体で覆われ、河原は火傷(やけど)した半裸の人で足の踏み場もない。正に地獄です。「絶対悪」である原子爆弾は、きのこ雲の下で罪のない多くの人々に惨(むご)たらしい死をもたらしただけでなく、放射線障害や健康不安など心身に深い傷を残し、社会的な差別や偏見を生じさせ、辛うじて生き延びた人々の人生をも大きく歪めてしまいました。

このような地獄は、決して過去のものではありません。核兵器が存在し、その使用を仄(ほの)めかす為政者がいる限り、いつ何時、遭遇するかもしれないものであり、惨(むご)たらしい目に遭(あ)うのは、あなたかもしれません。

それ故、皆さんには是非とも、被爆者の声を聞いてもらいたいと思います。15歳だった被爆者は、「地獄図の中で亡くなっていった知人、友人のことを偲(しの)ぶと、今でも耐えられない気持ちになります。」と言います。そして、「一人一人が生かされていることの有難さを感じ、慈愛の心、尊敬の念を抱いて周りに接していくことが世界平和実現への一歩ではないでしょうか。」と私たちに問い掛けます。

また、17歳だった被爆者は、「地球が破滅しないよう、核保有国の指導者たちは、核抑止という概念にとらわれず、一刻も早く原水爆を廃絶し、後世の人たちにかけがえのない地球を残すよう誠心誠意努力してほしい。」と語っています。

皆さん、このような被爆者の体験に根差した「良心」への問い掛けと為政者に対する「誠実」な対応への要請を我々のものとし、世界の人々に広げ、そして次の世代に受け渡していこうではありませんか。

為政者の皆さんには、特に、互いに相違点を認め合い、その相違点を克服するための努力を「誠実」に行っていただきたい。また、そのためには、核兵器の非人道性についての認識を深めた上で、自国のことのみに専念して他国を無視することなく、共に生きるための世界をつくる責務があるということを自覚しておくことが重要です。

市民社会は、既に核兵器というものが自国の安全保障にとって何の役にも立たないということを知り尽くし、核を管理することの危うさに気付いてもいます。核兵器の使用は、一発の威力が72年前の数千倍にもなった今、敵対国のみならず自国をも含む全世界の人々を地獄へと突き落とす行為であり、人類として決して許されない行為です。そのような核兵器を保有することは、人類全体に危険を及ぼすための巨額な費用投入にすぎないと言って差し支えありません。

今や世界中からの訪問者が年間170万人を超える平和記念公園ですが、これからもできるだけ多くの人々が訪れ、被爆の実相を見て、被爆者の証言を聴いていただきたい。そして、きのこ雲の下で何が起こったかを知り、被爆者の核兵器廃絶への願いを受け止めた上で、世界中に「共感」の輪を広げていただきたい。特に、若い人たちには、広島を訪れ、非核大使として友情の輪を広げていただきたい。広島は、世界の人々がそのための交流をし、行動を始める場であり続けます。

その広島が会長都市となって世界の7,400を超える都市で構成する平和首長会議は、市民社会において世界中の為政者が、核兵器廃絶に向け、「良心」に基づき国家の枠を超えた「誠実」な対応を行えるような環境づくりを後押ししていきます。

今年7月、国連では、核保有国や核の傘の下にある国々を除く122か国の賛同を得て、核兵器禁止条約を採択し、核兵器廃絶に向かう明確な決意が示されました。こうした中、各国政府は、「核兵器のない世界」に向けた取組を更に前進させなければなりません。

特に、日本政府には、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。」と明記している日本国憲法が掲げる平和主義を体現するためにも、核兵器禁止条約の締結促進を目指して核保有国と非核保有国との橋渡しに本気で取り組んでいただきたい。また、平均年齢が81歳を超えた被爆者をはじめ、放射線の影響により心身に苦しみを抱える多くの人々に寄り添い、その支援策を一層充実するとともに、「黒い雨降雨地域」を拡大するよう強く求めます。

私たちは、原爆犠牲者の御霊に心からの哀悼の誠を捧げ、世界の人々と共に、「絶対悪」である核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて力を尽くすことを誓います。



平成29年(2017年)8月6日

広島市長 松井 一實




【あ い さ つ】

 原爆犠牲者の御霊(みたま)に,広島県民を代表して,謹んで哀悼の誠(まこと)を捧げますとともに,今なお,後遺症で苦しんでおられる被爆者や,ご遺族の方々に,心からお見舞い申し上げます。

 今年も8月6日を迎えました。あの日以来,72回目の夏です。

 「原爆という言葉を聞くのもいや,話すのもいや。原爆という言葉を聞くと,熱い鉄板を押し当てられたようなあの瞬間が甦(よみがえ)ってくる」

 爆心地から1.4km離れた屋外で被爆し,夏服の皮膚が露出した部分は火傷を負い,苦しみで50日間は眠れなかったという女性が書かれた手記に残されています。

 「原爆の日」は,多くの被爆者にいや応なく,「熱い鉄板を押し当てられたような」記憶を呼び起こし,それを72回も繰り返して今日を迎えています。

 このような思いを抱えてこられた被爆者の方々が,近年,封印してきた記憶の証言を改めて始めておられます。

 それは,年を取る中で,今誰かに伝えなければ伝える機会を失ってしまうという焦りと同時に,核兵器廃絶への道筋が,72年の歳月を経ても,未だに見えてこないという歯がゆさからきているように思われます。

 思い出したくもない記憶を語ることで,被爆者自身が得をすることは何一つありません。それでもなお,被爆者を突き動かしているのは,「二度と,誰にもこのような思いをさせたくない」という気持ちです。

 私たちは,被爆者の訴えが示す真実を,どこまで本当に認識できているでしょうか。

 辛くても伝えなければならないとは,逆に言えば,被爆者をそう駆り立てるまでに原爆の地獄というものが凄(すさ)まじかったということに他なりません。地獄。人間の生の全体的破壊。「誰にもこのような思いをさせてはならない。」究極の非人道的兵器である核兵器をめぐる政策は,このような現実に立脚しなければなりません。

 「究極の状況では,核兵器の使用も排除されない」というのは,核兵器使用の現実を知らない,誤った政策です。絶対に使わない,という前提に立つことが必要です。

 昨年,オバマ大統領は,ここ広島で,未来において,広島と長崎が,核時代の始まった場所ではなく,人類が道徳的に目覚めた場所として記憶されなければならない,とスピーチされました。その後,私たちはどれだけ歩みを進められたでしょうか。

 先月,被爆者の苦痛に言及する核兵器禁止条約が,122か国の賛成により採択されました。一方で,核兵器国の一部は,核の近代化を図るとともにその戦力強化を叫んでおり,条約には参加するどころか反発を強めています。また,北朝鮮は核兵器開発の手を止めようともしていません。

 現状では,核兵器国と非核兵器国の分断が広がると同時に核兵器の拡散は進み,「覚醒」はむしろ遠のいていないでしょうか。

 安全保障環境が厳しいと言われている今こそ,いかなる核兵器使用も地獄を作り出すだけである,という現実に立ち返り,絶対に使わないことを最終的に保証する唯一の手段である「廃絶」に向けて,人類の叡智を集めるときです。

 日本政府には,この地獄の現実を潜(くぐ)り抜けた唯一の国として,そのリーダーとなっていただきたい。核兵器国と非核兵器国の分断を埋め,核兵器廃絶への道のりを全ての国の力で進んでいくために必要な,具体的な提案と行動を提示することをお願い申し上げます。

 私たちはオバマ大統領が指摘したように,恐怖の論理,すなわち神話に過ぎない核抑止論から脱却し,「核兵器のない平和」というあるべき現実に転回しなければなりません。

 広島県としても,国際平和拠点ひろしま構想に基づき,核兵器廃絶に向けて世界の知恵を集め,世界の指導者に被爆地訪問を呼びかけるなど,できる限りの行動を取ってまいります。

 結びに,すべての被爆者に対する責務として,将来の世代に核兵器を廃絶し,誰もが幸せで豊かに暮らせる平和な世界を残すことができるよう,世界の皆様と行動していくとともに,高齢化が進む国内外の被爆者援護の更なる充実に全力を尽くすことを改めてここに誓い,平和へのメッセージといたします。

平成29年8月6日

広島県知事 湯崎 英彦


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by hiroseto2004 | 2017-08-06 10:58 | 反核・平和 | Trackback