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by hiroseto2004

日本政府が日米地位協定を変えられない本音は「変えたくない(被疑者の人権を改善したくない)」である

日本政府が日米地位協定を変えられない本音は「変えたくない」ではないのか?

後で引用する秋葉忠利さんのブログはそう指摘します。

日米地位協定を変えるとなると、日本はアメリカ市民であるアメリカ軍人のために、

刑事訴訟法を被疑者の人権をより重視したものに変えないといけない。

それは、日本政府はしたくない。

だから、地位協定は変えない。

その結果として、日本人の米軍犯罪・事故被害者は「受忍論」(戦争だけでなく原発事故でも政府の態度の根底にある)で泣き寝入り、

他方、日本人被疑者の人権状況も改善しない。

そういうことになっているわけです。


日米地位協定を変えられないのは
?

――本音は「変えたくない」でしょう――

昨日に続いて、「嘘」と言えば、昨年12月の「タウンNEWS 広島平和大通り」の記事を再度お読み頂きたいのですが、そのテーマはTPPでした。また、それを受けて「『1984年』を読もう」では、日米地位協定についての嘘を取り上げました。

最近では、オスプレイの度重なる事故やジュゴン訴訟等のニュースでも関心がさらに高まっている沖縄の基地ですが、江崎鉄磨・沖縄北方相が「地位協定は見直さないと」と発言し、その後うやむやになりました。これは嘘と言うよりは無知ゆえに起きた混乱だったのかもしれません。

沖縄の歴史や現状そしてあまり理解されていない法的な枠組みを知るには、前泊博盛著の『日米地位協定入門』がお勧めです。

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もし、安倍政権が、あるいは日本政府が沖縄の人々の気持ちを汲んで、本気で地位協定を改定したいと考えているのなら、この発言を奇貨として世論にアピールし政治的環境を整えることは可能だったのですから、ここにも安倍政権の本音が垣間見えます。

真実は皆さんも御存じの通り、正反対です。日本政府、特に安倍政権は、「何が何でも地位協定は変えない」にしがみ付いているのです。

そう思える究極的な根拠は、被爆者援護法を求める運動に対して基本懇と呼ばれる諮問委員会が1980年に出した意見の中にある「受忍論」です。つまり、戦争の際の犠牲は国民が甘んじて「受忍」せよ、という方針です。本当のところ、これが国としての戦争と国民との間の関係を明確に述べている言葉です。

それ以上に恐ろしいのは、これが戦争ではなくても、国民に被害が生じる場合の政府の態度だと考えると、いろいろな絵解きができることです。例えば福島原発の事故についての政府対応です。

地位協定を結ぶに至った日本政府はこの考え方に基づいて態度を決めているとしか考えられません。いや1960年に発効した地位協定が先で、基本懇はその考え方を踏襲したに過ぎないと理解した方が正確だと思われます。この点を浮き彫りにするため、仮に、地位協定を改定したいと日本政府が提案したとして、日米間でどのようなやり取りになるのかを想定してみました。

()  日米地位協定を改定したい。特に日本側に裁判権を譲って欲しい。つまり、米兵が、基地の外で犯罪を犯した場合、日本の警察が逮捕し、日本の刑事手続きに従って捜査、起訴、裁判をすることを認めて欲しい。犯罪によって被害を受けた日本人の人権を守るためだ。

()  人権を守ることは最重要事項だ、しかし、裁判権を譲渡することはできない。それは、米国政府が、世界のどこであっても米国人の人権を守る義務を課されているからだ。米兵が、日本国内で犯罪を犯したとしても、彼/彼女の米国人としての人権は守らなくてはならない。しかし、被疑者を日本側に引き渡して、日本の制度による捜査や裁判を受けさせると、米本土で保障されている被疑者の権利が侵害される。例えば、米国では弁護人が同席しない場所で警察や検察から尋問されることはない。その権利は保障されているからだ。しかし、日本の警察では弁護人抜きでの尋問が普通で、そのことだけから考えても、米国人の人権は侵害されてしまっている。

[陰の声]  もし日本政府が日本人の人権を本気で守る気があるのなら、この時点で、「日本の法律や制度を変えて、アメリカ以上に被疑者の人権が守られる制度にするので、その暁には地位協定を改定して欲しい」といった発言をするはずです。

()  ――――――(声なし)

[陰の声]  黙って、地位協定をそのままにすることで、日本政府は沖縄の人々の人権を侵害するだけでなく、被疑者の人権を保障する制度への改変にも頬かむりをすることになります。でも、基本懇の「受忍論」を大前提にすると、このどちらも政府としては「当然」の対応だということになります。

問題が大きくなり過ぎた感があるかもしれません。でも、ジュゴン保護の立場からの訴訟がアメリカの裁判所で真剣に取り上げられ、基地問題が脚光を浴びるようになるなど、一つずつ、大切な行動を積み重ねることでより大きな波が生れます。


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by hiroseto2004 | 2017-08-23 10:20 | ジェンダー・人権 | Trackback