イラン外相「(核合意破棄を示唆する)アメリカとの話し合いは無意味だ」
2017年 09月 23日
【9月23日 AFP】イランは23日、新たな中距離ミサイルの発射実験に成功したと発表した。イランの核開発をめぐる合意の破棄をちらつかせた米政府の警告を無視した形だ。
イランの国営テレビは、22日に行われた軍事パレードで初めて披露された「ホッラムシャフル( )」ミサイルが発射される様子と、ミサイルの先端部分に取り付けられたカメラがとらえたとみられる飛行中の映像を放映した。
イランのザリーフ外務大臣が、日本の河野外相と会談し、アメリカとの話し合いは無意味だとしました。
ザリーフ外相は、アメリカ・ニューヨークで河野外相と会談する中で、「アメリカの核合意に関する政策は、アメリカとの協議は無意味だというメッセージを世界各国に伝えている」と強調しました。
イランと6カ国の核合意は2016年1月に実施されましたが、アメリカ政府は核合意の参加国でありながら、この合意を守っていません。
アメリカのトランプ大統領は、ほかの国の核合意に対する立場とは異なり、核合意を悪い合意だとして、その破棄を求めていますが、世界各国はこの呼びかけに反対しています。
ザリーフ外相は河野大臣との会談で、朝鮮半島危機にも触れ、「イランは核兵器の開発、実験、拡散のいずれも禁止事項だとしている」と語りました。
また、ミャンマーのロヒンギャ族のイスラム教徒に対する、軍と過激派仏教徒の犯罪を非難し、日本が地域の主要国として、ミャンマーのイスラム教徒の状況の改善にむけて支援を行うよう求めました。
河野外相もこの会談で、イランは世界における重要な国だとして、日本は核合意を支持すると強調し、日本は世界各国に対して核合意の重要性を伝えていると述べました。
また、イラクのクルド人自治区の分離独立を求める住民投票の開催に反対し、日本にとって、イラクの統一は重要だとしました。
この会談では、銀行、投資、エネルギー、科学技術、大学における協力などの、両国関係のさまざまな側面や、ペルシャ湾岸諸国の問題、イエメン問題などについても話し合いが行われました。