福井県あわら市の橋本達也市長は、4年前公務中に市長室で知り合いの女性とキスをするなどの不適切な行為をしていたことについて「市民を失望させた責任を取りたい」として19日辞職願を提出し、市議会で全会一致で認められ辞職しました。
福井県あわら市の橋本市長(63)は4年前、公務中に市長室で知り合いの女性とキスをしたり体を触ったりするなどの不適切な行為をしていたと指摘され、今月12日の記者会見で認めました。
市民や議会から辞職を求める声が相次ぎ、橋本市長は19日午前、市議会の議会運営委員会に出席して「市民の皆様に大変なご迷惑をおかけし失望を与えた責任をとりたい」と述べ、その後、森之嗣議長に辞職願を提出しました。
これを受けて市議会が午後2時から開かれた本会議で採決を行った結果、全会一致で認められ、市長は辞職しました。
あわら市では20日から50日以内に新しい市長を決める選挙が行われます。
橋本市長はあわら市の市議会議員などを経て平成19年の市長選挙で初当選し、3期目でした。
橋本市長「深く反省とおわび」
橋本市長は市役所で会見を開き「私の不適切な行為で市の信頼を落とし市民の期待を裏切り、深く反省とおわびをしなければならない」と述べました。
そのうえで「北陸新幹線の延伸を見据えた芦原温泉駅の周辺整備など大きな課題が重要な局面を迎える中、自らの不祥事で辞職することに忸怩たる思いはあるが新しい市長のもとでしっかりと進めてほしい」と述べました。
あわら市民の反応は
市長の辞職について、市内に住む78歳の男性は「当然だと思う」と話していました。
また、50代の会社員の女性は「あわら市が関係する新幹線の延伸や温泉街の足湯施設の整備などいろいろな施策に取り組んできた人だったので残念だ」と話していました。