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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

改造内閣でも脱出困難 安倍総理の「北条高時状態」

既報のとおり「平成版・北条高時」状態に陥った安倍総理。

http://www.janjan.jp/government/0708/0708020220/1.php
政治・「北条高時」にもなりきれなかった安倍総理

まさに,自民党を支持してきた保守層からも,「小泉支持」の無党派層から
もそっぽを向かれ,参院選で「KO負け」を喫しました。

まるで,後醍醐天皇はおろか,「身内」のはずの足利高氏(最後の執権・赤橋守時)
にも裏切られた北条高時のようです。

内閣を今日改造しますが,その効果はいかがなものでしょうか?

たしかに大臣を「総とっかえ」した。

だが,安倍総理が「高時」を脱出できるかどうかははなはだ疑問です。

そもそも,なぜ,安倍総理は,「北条高時」状態に陥ったか?

その前に,政界の座標分析を再び持ち出します。

改造内閣でも脱出困難 安倍総理の「北条高時状態」_e0094315_14305760.gif


図の上のほうがリベラリズムで下へ行くと権威主義。
図の右へ行くと格差大(ネオリベラリズム)で,左へ行くと
格差小(社民主義)です。

 前総理・小泉純一郎さんは,旧来自民の基盤であった左下を切り捨てつつも,ネオリベラリズムをはっきりさせ,図で言えば,右上と右下を固めました。また,左下も,「与党」である自民党に我慢してついていく人もいたので,左下もそれなりに固め,9.11総選挙で圧勝しました。

しかし,今,小泉さんの政治による矛盾が噴出しました。ついに,左下の人々も堪忍袋の緒が切れてきた。

これに対し,安倍総理は,右下のイデオロギー(新自由主義+権威主義)にシフトすることで,左下の歓心を買おうとした。また,左下を支持基盤とする郵政民営化反対離党組を復党させた。

一方で,経済政策では新自由主義を堅持することで,右上勢力(都市部のネオコン的無党派層やアメリカ)に色目を使ったつもりだった。

しかし,虻蜂取らずとなったのです。その上で,ご本人の年金問題や政治と金の問題での後手後手の対応が響いたのです。

山谷えりこさんら総理側近は「母乳で子育て」「子守唄で子育て」などを呼号し保守層の歓心を買ったつもりだった。

しかし,いまや,多くの女性が,低賃金でしかも正社員並みの労働時間を働いている。

小泉政府の構造改革の元,夫たちの賃金はずいぶん削られた。若い世代では夫婦ともにフリーターというケースも多い。山谷さんら高齢世代が若いときにあった「地域の助け合い」なども消滅している。戦前で言えば(よいか悪いかは別にして,都市の離れた)兄や姉が弟や妹の面倒を見ていた。

「日本型権威主義」の前提としてあった「日本型社民主義」が崩れているのに気がつかないでいた安倍さんの「KY」ぶりが惨敗の一因です。

「高時は異常なまでに闘犬に熱中しており、将軍や御家人達も呼びつけて闘犬見物をさせていた。犬達の闘いにはしゃいでいた高時だったが、ふと同席している高氏が退屈そうにあくびをしているのを目にしてしまう。怒った高時は高氏に闘犬用の猛犬を引いて場内を回るように命じる。高氏は引くどころか猛犬に引きずられ、さらに飛びかかられ、犬と組み合う乱闘に。たまらず場内を逃げ回る高氏の姿に、高時は「あれ見よ!」と大喜び。見物客一同もどっと笑うなか、高氏は身も心もボロボロになって闘犬場を引き揚げていく。」

http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/REKISI/taiheiki/taiheiki1.html
徹夜城の多趣味の城 NHK大河ドラマ「太平記」大全 第一回「父と子」

これが以下のようにいかえられます。

「安倍・山谷は異常なまでに『教育再生』に熱中しており、国民も呼びつけて実践
をさせていた。『教育再生』にはしゃいでいた安倍・山谷だったが、ふと同席している女性たち
が退屈そうにあくびをしているのを目にしてしまう。怒った安倍・山谷は女性たちに「母乳で子育て」
「子守唄を聞かせる」ように命じる。女性たちは仕事でくたくた。地域の支援も昔のようには
得られない。なので,どうすることもできない。
たまらず場内を逃げ回る女性たちの姿に、安倍・山谷は「あれ見よ!」と大喜び。閣僚たち一同
もどっと笑うなか、女性たちは身も心もボロボロになって闘犬場を引き揚げていく。」

 悪く言えば「現代の庶民の苦労を知らない年寄り(昔のそれは知っていても現代のそれは知らない)」のイデオロギーを振り回し,現役世代の反感も買いました。

そこまでいかなくとも,暮らしを無視して新憲法制定を求める安倍総理への違和感は若い世代でも広がった。
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/sanin/07/News/Ew07061904.html

むろん,ネオコン無党派も,「安倍さんは古臭い」と感じ,離反した。

 アメリカや官僚からも警戒感が広がった。たとえば北朝鮮をめぐるアメリカの姿勢転換に安倍総理は邪魔になったのです。

 官僚や財界の中でも,格差の拡大などの中で,さすがに「これはまずい」という雰囲気が広がった。

  あるいは,「世界版北条高時」にアメリカがなりつつあるとき,極端なアメリカ追従は日本の官僚にとってもまずいし,アメリカ自身も「日本の面倒まで見ていられない」のです。


政治・「世界版・北条高時」ブッシュ大統領の「滅亡」に巻き込まれる日本
http://www.news.janjan.jp/government/0708/0708231212/1.php

 にもかかわらず,安倍さんは八田・大阪大学教授(経済財政諮問会議議員)らを重用し,小泉路線を堅持しながら,山谷さん的古臭さを導入したのです。

 「ネオコン」無党派からは,「古臭さ」を嫌われ,庶民からは「飯を食わせないのにうるさいことを言う」ことを嫌われた。

 その根本矛盾を解決できない限り,安倍総理に明日はありません。

 民主党は,逆に言えば,「社民主義」(=国民の生活が第一)一本に旗を絞り,左下と左上を固めたのです。

 だから「わかりやすかった」。小沢さんはある意味,小泉さんの「向こうを張った」のです。

 民主党は本来,右上の政党でした。すなわち,政治的リベラル,経済的にはむしろ新自由主義です。これに,小選挙区制により,「共産・社民ではどうせだめ」とあきらめた左派的な人々や労組が加わったのです。

 しかし,今回,小沢さんは,左へシフトした。そして,全党的な議論を一応経て,マニフェストを作った。

 パブリックコメントもきちんと昨年12月に行った。私と仲間がやっている政治グループも意見をおくらせていただき,それなりの幹部の方と議論もできました。

 ですから,あの前原誠司さんでさえ,最終的には,テロ対策特別措置法の問題でも小沢さんに従う意向を示した。

 議論を国民を巻き込んできちんとして,「決めたらさわやかに従う」ということです。

 安倍さんは,違う。「裏でこそこそいろいろな人に色目を使った」のです。一方で,「言うことを聞かない人」や国民に対しては強圧的な態度に出る。

「美しい国」といいながら,実際は「えらい人」の「談合政治」です。
今回,閣僚は取り替えた。

 まさに「北条高時殿以外全員切腹」内閣です。

しかし,

1,参院選で示された国民の意思に沿った抜本的政策転換
2,民主的な議論でいろいろ決める
3,総裁選の前倒し実施(安倍さんも出てよいが信を問わねばなるまい)

という抜本転換がないかぎり,「北条高時状態」を脱することは不可能です。


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by hiroseto2004 | 2007-08-27 12:16 | 政治一般 | Trackback