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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

「真の小渕の呪い」とは

「小渕の呪い」という(ギャグ)が巷で流行っています。

http://www.google.co.jp/search?source=ig&hl=ja&q=%E5%B0%8F%E6%B8%95%E3%81%AE%E5%91%AA%E3%81%84&lr=

 任期途中に急死された小渕恵三総理が景気対策に発行した国債が償還期限がくるという話しです。日本は財政破綻する。それは、任期途中で亡くなられた小渕さんの呪いだ、というものです。

しかし、そもそも国債はしょっちゅう借り換えが行われています。

借り換えが不可能になるほど日本の資金需給はひっ迫感はありません。

http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/nyusatu/2007/resul038.htm

10年利付国債(第288回)の入札結果について

6. 価格競争入札について
  (1)応募額 4兆7,580億円
(2)募入決定額 1兆7,183億円
(3)募入最低価格 100円42銭
(募入最高利回り) (1.651%)
(4)募入最低価格に
  おける案分比率 54.7347%
(5)募入平均価格 100円47銭
(募入平均利回り) (1.645%)


 庶民はリストラと増税のダブルパンチで苦しい。しかし、お金持ちや大手企業は運用に困るお金が有り余っています。確実に利子が入り安定性がある国債は彼ら彼女らの重要な運用先です。

 また小渕さんの弁護を敢えてするなら、小渕さんが国債発行したのは橋本さんが消費税率を上げ、経済を混乱させた後始末の面もあります。彼だけを責めるのは酷です。

 むしろ「小渕の呪い」を福田総理が悪用し、参院選敗北を受けてせっかくなし崩し的に小さな政府見直しをしているのを「やっぱり止めた。構造改革を加速させる」などて言い出すのが怖いです。

 ほんとに怖い「小渕の呪い」とは、経済でいえば彼が行った、労働者派遣の原則自由化とお金持ち減税/大手企業に恩恵が大きい法人税減税です。

 そして、軍事で言えば日米安保新ガイドラインです。今の日米の軍事一体化の動きにつながっています。すなわち「アメリカに従属し世界中で戦争しまくる」体制の第一段階を仕上げたのです。

 学校の先生にとっては、「国旗国歌法」で、「強制ではない」はずが、天皇陛下のお言葉さえ無視した「指導」という名の「強制」になり、このことを軸に、教員たたきが進んだことでしょう。

 労働者派遣は昔は一部専門職に限られていたのが大幅に拡大したのです。

こうして労働者の買いたたきが加速しました。

http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2006/menu/pdf/1.pdf

上記国税庁調査によりますと,小渕さんが総理になった98年以降,一方的に給与が減っています。1997年の220兆6165億円から200兆346億円に減っています。



年収200万円以下も1000万人を超えました。

一方、以下の法人企業統計調査(財務省)によるとどうか?
http://www.mof.go.jp/1c002.htm

 企業利益は、2006年度は54兆3786億円。2005年から比べると5.2%増加。小渕さん就任前の1997年には27兆8058億円でした。

 とくに資本金10億円以上の大企業の経常利益は32兆8342億円。小渕さんが就任する前の1997年には、15兆1111億円の経常利益でしたから、2.1倍になっています。

 利益の処分の仕方としては、1997年度に4兆2306億円だった配当は、2006年度にはなんと、16兆2174億円に激増しています。

 だが、納税額は1997年の13兆円9462億円から12兆5,998億円に減っています。

1、給料は20兆円減る
2、企業はその分27兆円程度利益を上げるが、納税は1兆円以上減る。
3、配当が増え、お金持ちが12兆円も潤う。(しかも小泉さん・安倍さんが配当への課税を1割の分離課税にしているので税金は1兆円も増えません)。

「真の小渕の呪い」とは_e0094315_2222669.jpg


これ以上の「小渕の呪い」がありますか?


 そして、お金持ちは減税されても、また、配当が入っても、消費はあまり増やしません。

 かなりの金額が銀行も通じた国債保有やアメリカなどへの投資(投機)につながってしまったわけです。

  そしてお金持ちの税率を減税していますから,少々景気がよくなってもさほど税収があがらないのです。

 かくて自民党は財源を庶民負担に求めます。お金持ち減税と一緒に実施された定率減税は廃止という不条理です。

気がつけば

1、労働規制緩和を通じての庶民から企業への所得移転。

2、増税と国債増加の結果庶民→政府→大手企業ないしお金持ちないし大手銀行という所得の「逆再分配」がおきます。

一方投機マネーが拡大し、それが回りまわって先物市場などで、石油などの価格を引き上げ、庶民を直撃します。

貧困は広がり景気はなかなか泥沼から抜け出せないはずです。

 また、アメリカがグローバリズムを押し付けるのに対し、言うことを聞かない国には有志と一緒に殴り込むというシステムに、日本を組み込んだ契機はまさに小渕さんです。新ガイドライン関連法の整備です。その後,日米同盟はなし崩し的に世界中に拡大し,日本はアフガン戦争,
ついでイラクに派兵することになります。その延長線上に安倍前総理は
集団的自衛権の検討を行い,「新憲法制定」まで突き進もうとしました。

 しかし、テロはなくなるどころか、各地で派手に起きています。

 小渕さんは在任中に亡くなられたため、「善人」のイメージをもたれる方も多い。

 しかし、今日本が直面する問題の契機は小渕時代にもかなりあるのです。

 「真の小渕の呪い」をお祓いするには、「財政危機」論ではだめです。

 それだと「庶民増税」→大不況→財政悪化となり、小渕さんの前任者の橋本さんの徹を踏んでしまいます。かえって「真の小渕の呪い」=格差社会解決が遠のきます。

 マスコミなどに乗せられず、過去の教訓を生かしていかねばなりません。


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by hiroseto2004 | 2007-09-27 22:41 | 経済・財政・金融 | Trackback(2)