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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

三次市・・若手からベテランへ・・政権交代の意義

「せんたく」参加の県市長会長、苦杯!三次市長選

4月6日投票の広島県三次市長選挙は、「せんたく」に参加し、「県市長会長」も務める若い現職市長・吉岡広小路さん(48)(自民党・公明党など推薦)が、元市議の村井まさやさん(63)にまさかの苦杯をなめました。

http://www.city.miyoshi.hiroshima.jp/senkyo_m/senkyo/senkyo_h200406_kaihyo.jsp

 合併に伴う前回2004年市長選は、1600票差の接戦を吉岡さんが制しましたが、今回は、同じ顔ぶれの対決において3600票差で村井さんが雪辱しました。

 村井さんは、吉岡さんの政治手法を「議会軽視」「住民無視」と批判。「合併特例債をめいっぱいまで使うのではなく、身の丈にあった政治を」と訴えました。吉岡さんが計画していた新しい野球場と市民ホールの建設凍結、市長退職金廃止、保育所民営化の撤回などを打ち出しました。「草の根選挙」を掲げ、労働組合や企業などの推薦に頼らず、こまめに街頭演説や演説会をこなし政策を訴える選挙に徹しました。

 吉岡さんの「組織力」「改革派イメージ」という2つの壁を突き破り、無党派層の支持を手堅く集め、前回2004年の選挙の雪辱を果たしました。

 吉岡さんは、現職として、財政基盤を充実させたこと、「職員を意識改革」したことなどを実績として掲げました。そして元自民党幹事長・麻生太郎さんの来援も得て自民党や公明党、業界団体の組織を固めるとともに、若さや「改革派」イメージを押し出し、再選を狙いましたが、2001年の旧三次市長に当選したときのような無党派層の支持はなく、及びませんでした。「2001年に吉岡さんを支持した人のかなりの部分が、村井さんに流れた」と旧市内に住む50代の男性は証言します。

私は、県職員として、2002年4月から2006年3月末まで、三次市も含む地域の医療や福祉を担当してきました。その経験から、村井市長がどんな政治をしてくれるか、また私としてどのようなことを期待しているかを述べさせていただきたいと思います。

■ハコモノ偏重行政の終焉

まず、第一に、ハコモノ偏重行政からの脱却です。

国は、合併した市町村に合併特例債制度で、「ハコモノをつくれば国が面倒を見る」ことを約束しています。言い方は悪いが「札びらで地方の頬をたたくやり方」です。一方で、保育所への補助率は小泉時代にカットしました。そのため、三次市に隣接する府中市や安芸高田市に見られるように、保育園への補助金をカットしたり、保育士を非正規に置き換えたりする動きが進みました。吉岡さんも「改革派」を自称してはいたが、そうした国の路線から外れることはできませんでした。
国に借金の面倒を見てもらっているため、国に頭が上がらなくなる恐れがあります。三次市(人口6万弱まで減った)程度の地域なら、「あれもこれも」と欲張るのではなく、今ある観光資源を活かすソフト政策をみんなで知恵をしぼって考えればよいと思います。ワインや温泉、風土記の丘、山菜の加工品など、うらやましいくらい豊かな資源はあります。吉岡さんももちろん、三次のPRには熱心でしたが、新しいことに手を出しすぎたと思います。
三次市民の過半数も、「無理をせず、身の丈にあわせて暮らしに密着したサービスを維持・充実させる」路線を選んだのです。村井さんは、当選後、「野球場は豪華な設備を見直し、ホールは現行の文化会館のリニューアルを含めて検討する」「保育所の民営化は凍結する」といっておられます。その期待を裏切らない政治をお願いしたいと思います。県内の他の自治体にも影響は及ぶでしょう。隣接自治体に住む農業の男性(59)も「三次市民は意外と良識がある。ハコモノ偏重は終わりだ。」と感想を述べています。

■「生活大国」三次市を!

一方で、吉岡さんが創設した、父親にも育児休暇取得を義務付ける、一ヶ月単位で最長2ヶ月までの「お父さん・お母さん休暇」制度などは、維持・充実させていただきたいと思います。
http://www.city.miyoshi.hiroshima.jp/soumu_m/tokuteijigyou.jsp保育所も、民営化はせず、公営を維持したままサービスの充実を図っていただきたいと思います。子育てしやすい三次市にし、食事のうまさや自然環境などを活かして「生活大国」をめざしていただきたいと思います。これら生活環境も、企業立地の案外重要なポイントなのです。

あるいは、介護などにお金をかけてもよいのです。現役世代の親世代が安心して暮らせるような町にすることもこれからの町づくりには大事なポイントです。

■旧郡部への気配り
 吉岡さんの敗因として、旧郡部でのサービス低下への不満が上げられます。財政が厳しい中で、「ばらまき」は難しい。しかし、旧郡部が、街づくりから取り残されるようなことがあってはいけません。

 「そもそも合併したのがよくなかった」(50代の女性)という声も強くありますが、旧郡部の声を市政に届けるような仕組みの強化をお願いしたいと思います。思い切って福祉のあり方を「市民参画型」にして、ニーズを反映させるなど、手法はいくらでもあると思います。

 吉岡さんは「市民に近い市でなんでもすべし」というのがご持論でした。しかし、郡部の方にとってはむしろ「役所が遠くなってしまった」ということがおきてしまった。村井さんには、「行政と市民の距離」を縮小する努力をお願いしたいと思います。

■政治手法は、公正・透明に

村井さんは「公正な政治」を公約されています。まったく同感です。

吉岡さんの前任者・故福岡義登市長の時代を懐かしむ方もおられます。ただ、福岡さんの時代の政治は、今の基準で考えれば、不透明な施策なども少なくありませんでした。そういう部分を「掃除した」吉岡さんを評価する向きも根強くあります。

ただ、吉岡さんは、結局、土建業など比較的政治力が強い方々の利権は断ち切れず、政治力が弱い女性が多い保育所などを犠牲にするなどの結果を招いた。また、末期には市民や職員が市長の考えについていけなくなる状態になった。そこが問題なのです。
詳しくは以下の記事もご参照ください。
http://www.news.janjan.jp/government/0803/0803142791/1.php

村井市長には以下のことを期待します。

議会・市民に対しては説明責任をきっちり果たすこと。とことんまで議論して意思決定を行うこと。職員に対しては、公平に接していただくこと。「市長交代でだいぶ変わるだろう」と前出の旧市内の男性もおっしゃいます。市長だけでなく、市民も村井さんを選んだ「初心」を忘れてはいけないし、議会もしかりです。



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by hiroseto2004 | 2008-04-09 19:31 | 地方自治 | Trackback