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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

「官僚憎しの勢い余って新自由主義」「小泉憎しの勢い余って排外主義」の不毛

  地方の立場から見れば、官僚主義と新自由主義は一体のものともいえます。1980年代前半のいわゆる土光臨調行革路線の下、国は、国鉄の民営化などを進め、地方衰退の下地を作りました。

 一方、とくにバブル以降は、アメリカの圧力もあって、地方には、地方交付税や補助金で借金の面倒を見ることをえさに、大型事業・ハコモノをどんどんやらせていきました。冷戦崩壊以降は、アメリカは日本に対して経済的要求を容赦はしなかった。

 その結果、地方の借金はつみあがっていった。その割には東京の大手企業ばかりが儲かる仕組みになっていたのです。

 そして、小泉以降は地方自治体への交付税をカット。地方を締め上げました。

 結局、自治省も建設省も、地方の借金増加により、小泉純一郎政権による地方締め上げの下地を作りました。その意味では「官僚主義」と「新自由主義」は日本においては表裏言えるのです。

 しかし、今、一部で喝采を浴びているのは、「新自由主義的官僚批判」です。官僚批判の勢い余って、小さな政府に取り込まれないようにしないといけない。

 日本は、官僚主義&新自由主義という領域にあるために、そこから脱出するには「官僚主義→民権主義」と、「新自由主義→社民主義(共産党用語では「ルールある資本主義」?」の「二つの革命」とでもいうべきことが必要なのです。

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上の図を見てください。

前原誠司さんを右翼、ととらえてしまう人が多いと思いますが、それは間違いで、前原さんは夫婦別姓賛成、また国旗国歌法には反対です。この位置には、堀江貴文さんなども入ってくるでしょう。

小泉純一郎さんもマイナーな時代はこの領域でしたが、権力を取ったとたん、右下(ネオコンないしネオリベラル)に移行しました。

小泉さんの、新自由主義だけを批判してしまうとなれば、確かに、「右上」の平沼赳夫さんらと野党の共闘もOKということになってしまいます。

 実は森田健作さんもこの右上に近いでしょう。リニア建設を叫ぶいっぽう「近頃の若い者は」と上から目線で若者を叩き、さらに教職員組合を叩く口実にする。そんな方々です。

 「右上」への接近は、今度は、極端な排外主義への危険ないざないです。

一方、自民党の、官権主義だけを批判してしまえば、こんどは、新自由主義でもOKということになります。橋下知事はリバタリアンに近い。そうなると、弱者は切り捨てられてしまう。

結局、「右上」(平沼的国家社会主義)と「左下」(前原的リバタリアン)という、二つの選択肢になってしまう。

もちろん、小泉純一郎さんら「右下」(官権主義+小さな政府)はもう復活の目はなくしましたが・・。千葉県知事選で落選した白石真澄さんらもこの領域になりますか。

で、野党が、左下に引っ張られると、「右上」が増しに見え出してしまう。

そうなると自民党政権維持の可能性、そこまでいかなくとも平沼グループがキャスティングボートを握るというパターンになりかねません。

左上の「民権主義」+「今よりは大きな政府」で行くべきです。それにより、小泉政治による弊害を是正することが大事です。

新自由主義批判の勢い余って権威主義者(官権主義、国権主義)を持ち上げてはいけない。まして排外主義に走ってはいけない。

一方で、官僚批判の勢い余って橋下知事ら、リバタリアン(?)を持ち上げ、国民生活を破壊してはいけない。

経済政策を転換しつつ、財務省を筆頭とする官僚による支配も解体する。これを両立する解が今、野党及び野党支持者に求められています。


今、ちょっと「右上」と「左下」ばかりが勢いづきいている観もあります。ここで、「左上」に流れを持っていくように、がんばるのが、労働者・国民による運動なのです。


・・・・

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#なお、小沢さんも前原さんも、軍事貢献には積極的だが、一方でそれを「先の大戦を総括した上」という認識があります。この点が自民党に多い「田母神派」とは決定的に異なります。

田母神路線をとっていたら「国際貢献」にも支障が出るというのが一定の共通認識として民主党の幹部クラスにはあります。


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Tracked from きまぐれな日々 at 2009-04-07 08:58
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昨日のエントリで、改憲の機運が高まってきたことに警戒感を表明したが、hamhamさんから下記のようなコメントをいただいた。 今日は。 同感です。新憲法制定議員同盟(中曽根康弘元首相が会長)が2日国会内ぎ..... more
by hiroseto2004 | 2009-04-06 19:17 | 新しい政治をめざして | Trackback(1)