エコでフェアでピースな世界をヒロシマから国政へ!成長戦略から成熟戦略。誰もが置きざりにされない社会を。核兵器も原発もない世界を。役人からヘルパーへ。庶民増税より格差是正。ヒロシマの心活かす市民発・政界再編。


by hiroseto2004

カテゴリ:反緊縮・格差是正( 63 )

井手英策先生の再配分を強化すべきと言う趣旨には賛同します。

しかし、井手先生の議論には、いくつか難点があります。

まず、財政黒字化にこだわるべきではありません。

日本は年金基金も含めて大量の外国証券を持っています。

たとえばの「仮定」をします。もし、日本政府の信用が落ちて、大幅な円安になれば、円ベースでの外国証券の価値が暴騰。その時点で財政再建は達成されてしまいます。

財政黒字化にこだわり、なおかつ、庶民に負担が重い消費税にその財源を求めれば、デフレ圧力になります。

さらに言えば、民進党が消費税15%を掲げ、安倍自民党が万が一、消費税減税を打ち出してきた場合、安倍自民党が選挙で圧勝することになりかねない。安倍自民党が、消費税増税を事実上、福祉ではなく、大型事業バラマキに使ってきたために、国民には「消費税増税は福祉には使われない」というイメージが定着してしまっている。皮肉にもそのことが、次期衆院選では自民党に有利に働くことになりかねません。

現時点でも、食品を含めた消費税率は独仏よりも高いことを考えると消費税増税は現実的ではない。


パナマ文書でも明らかになったように、大手企業や大金持ちが違法ではないがセコい方法で税金を逃れている仕組みをまず改めるべきです。


もちろん、税金の使い道は再考すべきだ。金の使い道が五輪やリニアなどの大型ハコモノに偏ると言うことは、そちらに人的資源を取られると言うことです。老朽インフラの更新とか災害復興、さらには、国全体で言えば介護や保育などの人手不足の問題がある中で、人的資源の配分という文脈で財政の使い方は考え直すべきである。




by hiroseto2004 | 2017-08-15 12:31 | 反緊縮・格差是正 | Trackback(1)
「金持ち」だからと言って利用者負担割合を変えることが分断を招く

介護保険の一部所得者の2割負担が2年前に導入され、さらに来年からさらに一部3割負担という介護保険法改悪が目論まれています。

そもそも、2割負担対象者が、金持ちといえるかと言えば違うと思う。

もう一つの問題は、金持ちだからと言って負担割合を変えることが分断を招くと言うことである。

ハッキリ言って、いざというときの負担割合が高くなったら、2割負担、3割負担の対象者も、介護保険料や税金を払うのがアホらしくなるでしょう。

さらに、逆に1割負担の人に対してはそのこと自体が、『貧乏人だ』というスティグマにもなりかねない。
これは、子ども手当の議論でも一緒。所得制限は正統なように見えて、実際には分断を招く。

ハッキリ言ってしまうと、所得試算の多寡にかかわらず、いざというときのサービスは平等に受けられるようにしておけば良い。

その代わり、所得税・住民税などの税はしっかりおさめてもらえば良い。合法だがセコい方法で外国に財産を逃がして税金逃れという現状を改めれば良いのです。

※なお、原理原則論を言えば、「介護は税でまかなうべき」という小沢一郎さんの大昔の主張が正しいともいえます。

by hiroseto2004 | 2017-04-30 19:38 | 反緊縮・格差是正 | Trackback

安倍総理にまた「第二の森友疑惑」です。


愛媛県今治市と広島県は共同で、国家戦略特区を申請し、獣医大学を作りやすくする規制緩和を適用してもらいました。

そして、今治市には、安倍総理のお友達の加計学園が獣医大学をつくり、36億円分の土地の無償提供を市から受けました。

衰退する地方を出汁にして、利益誘導とは、30年前を思い出します。

金丸信です。

円高で打撃を受けた地方に、ハコモノをばらまく。

実際には、ハコモノの維持費は国は出さないので、借金だけが残ったのです。


そこで、小泉純一郎さんら新自由主義者が登場し、合併を推進し、サービスを切り捨てまくったのです。


そして、切り捨てられて苦しんでいるところに、安倍晋三さんが登場し、「国家戦略特区」を餌にばらまく。


他方、小池百合子さん辺りは、国政でいえば、小泉腹心で、ゴリゴリの地方切り捨て派になるでしょう。


「金丸・安倍」と「小泉・小池」で政権をキャッチボールする。
それでは、格差も貧困も拡大する一方になるのは当たり前です。

これに対抗するには、欧州左翼の本流を見習うのが手っ取り早いのではないでしょうか?





by hiroseto2004 | 2017-03-04 12:45 | 反緊縮・格差是正 | Trackback
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これが、本来の左翼の政策です。

■欧州左翼 貧困撲滅・雇用創出のための積極財政。
■安倍晋三さん 原発輸出のための外国バラマキ、リニアや大型ハコモノのための積極財政。
■トランプさん 管理貿易+大手企業が潤う積極財政+減税。
■小泉純一郎さんらポストモダニスト 緊縮財政。
■日本の一部リベラル(上野千鶴子さんら)・市民派 清貧主義。

以上の違いがあります。

ただ、日本の一部リベラルや市民派が、日本でも欧米でも支持されないのはわかります。 
共産党・社民党・自由党は「不徹底な欧州左翼」。清貧主義の一部リベラルに配慮してラジカルになりきれていない。
民進党は小泉的なポストモダニストと清貧主義リベラルと一部欧州左翼的な人のごった煮ですね。
[パリ 19日 ロイター] - 仏急進左派の大統領候補、ジャンリュック・メランション左翼党共同代表は19日、4─5月の大統領選に向け、景気刺激策などを目的に歳出を2730億ユーロ(2900億ドル)拡大するとの公約を示した。
同氏の政治運動「不屈のフランス」が発表した一連の公約によると、追加支出のうち、1000億ユーロは景気刺激策に充てる。また、増税や債務の増加、租税回避の抑制、経済成長率の加速によって追加支出を賄う方針も示した。
メランション氏は最低賃金の15%引き上げとともに、貧困撲滅や雇用創出に向けた新たな支出も公約。共産党も同氏の政治運動を支持している。
メランション氏と左派陣営のブノワ・アモン氏は17日、大統領選に向けた協力の可能性を巡り協議していると明らかにしていた。ただ、両氏が掲げる政策には隔たりがある。
メランション氏は、一連の施策によって失業率は現在の約10%から2022年までに6%に低下し、経済成長率は18年にも2%程度に上昇するとの見通しを示した。税負担は国内総生産(GDP)比で4ポイント上昇し、約49%となり、毎年の財政赤字は22年までに同2.5%まで低下するとした。

by hiroseto2004 | 2017-02-27 11:50 | 反緊縮・格差是正 | Trackback

これまで、「貧困」というと、「若者の貧困」(リーマンショック、派遣切り関連)、「子どもの貧困」(民主党政権初期及び2015年ころから現在)、「下流老人」(安倍政権に入ってから)、若い女性の貧困(風俗で働く女子大生など、最近)、そして、直近では「中年シングル女性の貧困」が注目されています。

しかし、冷静に考えると、「全ての世代や性別に貧困が広がっているだけやんけ」
ということが言えるのではないでしょうか?

結局の所、今まで、対象の「属性」ごとにやってきた貧困対策は、「効果がない」とは言いませんが「モグラ叩き」の感が強かった。

やはり、大事なことは以下でしょう。
総体として格差を是正すること。
「企業主義の社会保障・教育」(乱暴に言えば世帯主に大手企業正社員のお父さんが居れば教育も医療も住宅も安泰だがそこから外れると悲惨)という体制を「個人に着目して教育、住宅、医療、介護などを保障する」体制への脱皮が必要であること。
そのためには、大手企業や大金持ちにも公正な納税をして頂くこと。
そして、福祉・環境重視の積極財政を現段階では取ること。
こうしたことでしょう。
大げさに言えば階級闘争、格差是正、反緊縮、個人主義へ舵を切るべきなのです。

安倍総理らは積極財政には見えたが、大手企業、特に原発や武器企業優先の感が強い。そのことで、リベラル派が、ケインズ主義者に不信感を抱いている面もあります。

他方で、日本の場合、いわゆるリベラル派が案外、多様性尊重とか情報公開、脱原発には熱心でも、経済的弱者に冷淡だったこともある。そこも改める必要があります。アメリカでも、クリントンがなぜ負けたか?そこの総括は必要でしょう。

現状で言えば、反安倍の勢い余って、小池知事らにすり寄ったり、逆に反新自由主義の勢い余ってトランプ大統領にすがっている場合ではないでしょう。

多様性を尊重しつつ、個人重視の福祉・教育・医療・住宅政策にしていく。公共交通を充実(移動の権利を保障)させていく。
そういう方向で、欧米左翼では当たり前の政策を推進する政治勢力を育てていく必要があると思うのです。
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by hiroseto2004 | 2017-02-26 17:49 | 反緊縮・格差是正 | Trackback
改憲のための方便という見方は出来ます。
しかし、日本も批准している国連人権規約を遵守するものであり、そもそも、改憲は必要ないのです。
また、国債発行は将来への負担になる、などと文句を付けている人もおられます。
だが、それなら、安倍総理の他の政策、たとえばトランプの機嫌を取るための「アメリカで雇用創出」とか、「原発輸出のために外国へのバラマキ」などを批判すべきでしょう。
総理批判者の多くも新自由主義色が濃いために、総理が勝ち続ける。
あるいは、総理批判のために、何でもかんでも総理の方針に反対する。そのために、
総理よりも新自由主義になる。そんなことではいけません。
たとえば、「国債」ではなく「富裕層への公正な課税」でまかなうとか、そういう方向での批判をすべきです。
また、大学教育の中身が問題ですが、それはそれで別途、しっかり対応すべきです。


by hiroseto2004 | 2017-02-04 15:32 | 反緊縮・格差是正 | Trackback

朝日新聞の原信編集委員が「経済成長はむしろ例外」とし、「失われた20年」を擁護しています。
それに対する批判が相次いでいます。(以下)





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by hiroseto2004 | 2017-01-05 10:40 | 反緊縮・格差是正 | Trackback

高度成長期~バブル期
国→大手企業→大手企業正社員&中小企業という「トリクルダウン」モデルとセット。

教育や医療、住宅は、企業内福祉によりまかなう仕組み⇔「社畜」を育てる。

配偶者控除=夫は正社員&妻は家事・育児・介護を軸にパート(103万円以内)という役割分担とセット。

高度成長期~バブル期くらいまでの「遺物」。(高度成長+どんどん若手社員が入ってくることを前提の年功賃金)。

高度成長の終焉と矛盾の蓄積

高度成長の終焉。少子高齢化。→男性の右肩上がり賃金の前提の崩壊。

男性も介護を担う時代。

非正規労働問題=もともとは、女性(主婦)が担ってきた労働を低く評価してきた→特にシングル女性の貧困、就職氷河期には若者の貧困へ。

2008リーマンショックと矛盾の噴出

2008年のリーマンショックで現体制の矛盾の噴出

住まいの貧困→「派遣村」

奨学金返済地獄。

「下流老人」問題。

今後のあるべき方向性

配偶者控除は廃止。

公共住宅・家賃補助の拡充。
教育の無償化。
介護などの現物サービス充実。

民主党時代に改革の萌芽

配偶者控除は廃止の方向打ち出す。
子ども手当の導入。
高校無償化の導入。
「企業へのバラマキから個人へのプログラム予算」

自民党政権復活で逆行
安倍政権の「150万円への引き上げ」は弥縫策、問題の先送り。アベコベな対応。


by hiroseto2004 | 2016-12-25 19:07 | 反緊縮・格差是正 | Trackback
アベノミクスの理論的支柱・浜田宏一エール大名誉教授が敗北宣言です。

財政出動は悪くはない。しかし、中身が問題です。庶民の懐を潤わすどころか冷え込ませる消費増税や介護保険をはじめとする社会保障カットを強行しました。

他方で、総理の財政出動は、大手企業に偏り、経済全体には「トリクルダウン」は行き渡らないのです。

これでは、金融緩和をいくらしても、企業の投資意欲も低下するのも当然です。

それが「アベノミクス終了」の実像でしょう。

リベラル派・野党はくれぐれも「アベノミクス批判」の方向性を間違ってはいけません。


by hiroseto2004 | 2016-11-28 19:30 | 反緊縮・格差是正 | Trackback
パナマ文書を契機に、国税当局も国際的な租税回避に対して厳しい姿勢で臨む方針を示しています。
一昔前のポストモダン時代は、「富裕層や大手企業が逃げるから」という理由で各国とも富裕層・大手企業優遇競争に走っていました。
その流れは反転しつつあります。各国とも、租税逃れについては追いかけるという方向で協調していく流れになっています。
トランプ政権は、そのあたりはどうなのか?格差是正を期待した人も支持した同政権ですが、きちんと公正な課税をするのかどうか?
むしろ逆になってしまわないのか?この点は気になります。

また、日本人、特に一般市民の名前を勝手に使って税金逃れが行われていた実態もあるとのことです。
恐ろしいことであり、きちんと取り締まっていくべきです。

今回、NHKもずいぶんとこの問題には力を入れて取材をしました。政権のお墨付きもあるのでしょうか?
安倍政府は重厚長大産業優遇の方向がどちらかと強い。金融資本主義に比重が重かった時代とは違いが出ています。

ただ、本来は、もっと野党、いままで大金持ち・大手企業課税強化を主張してきた共産党はともかく、民進党がもっと取り組むべきではなかったのかという思いがします。民主党時代にタックスヘイブンを拡大してしまった経緯もありますが、反省・総括した上で前に進んで頂きたいものです。民主党改め民進党のこうした及び腰の姿勢も、「格差是正イメージ」を安倍政権に奪われている感があります。それが堅調な安倍政権支持率につながっている感があります。

「パナマ文書」をきっかけに租税回避地=タックスヘイブンを使った税逃れへの批判が高まる中、国税庁トップの迫田長官がNHKのインタビューに応じ、パナマ文書の分析を行っていることを明かしたうえで、国際的な租税回避に対し、厳しい姿勢で臨む方針を示しました。

世界各国の富裕層などによるタックスヘイブンを使った税逃れの実態を暴いた「パナマ文書」には700人を超える日本人の名前が記載されていることがNHKの調べで判明し、この中には海外にもつ多額の資産をこれまで申告していなかった人もいました。

こうした中、国税庁の迫田英典長官がインタビューに応じ、「パナマ文書に名前が載っているだけで問題があるとは考えていないが、課税上の資料情報の1つとして有効なものと位置づけ、ほかの資料と照合して個別に判断している」と述べ、パナマ文書に名前があった人の過去の税務申告に問題が無かったか分析を進めていることを明らかにしました。
そのうえで「パナマ文書の公開によって国際的な租税回避に対する国民の関心が高まっているので、今まで以上に目を光らせていかなければならない」と述べ、各国の税務当局との間で金融口座情報の交換を進めるなどして、国際的な税逃れに対し厳しい姿勢で臨む方針を示しました。

国税庁は富裕層対策を強化

国税庁は海外に資産を隠す富裕層や各国の税制の違いなどを利用して国際的な租税回避をする企業への課税対策を強化しています。

富裕層に対しては東京国税局など大都市に設置している専門の調査チームを全国的に拡大し、情報収集を強化していくほか、国際的な租税回避に対しても100か国以上の税務当局との間で、共通ルールに基づいて互いの国の金融口座の情報を自動的に交換する制度が再来年の9月までには始まるなど、国際的な情報交換の枠組みも広がっています。



「パナマ文書」をNHKが独自に分析した結果、名前が記載されている日本人が、「ICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合」がこれまで公表してきた人数の3倍にあたる700人余りにのぼることがわかりました。
「パナマ文書」は中米パナマの法律事務所から流出した租税回避地=タックスヘイブンにペーパーカンパニーを持つ顧客などのデータで、南ドイツ新聞が入手し、ICIJが各国の報道機関と連携して分析を進めています。
ICIJはコンピューターによる自動的な抽出で、パナマ文書に名前が記載されている日本人をおよそ230人と公表していましたが、NHKがことし6月から5か月かけてデータを手作業で調べ直した結果、その3倍を超える716人の名前を確認しました。
このうち職業や肩書などが特定できた人では、企業の経営者や役員、投資家、医師、弁護士などが目立ち、中にはペーパーカンパニーの口座に税務申告していない巨額の資産を保有していた人もいました。
また、海外で日本の大使を務めた元外交官や、私立大学の理事長、著名な音楽プロデューサーや漫画家の名前があったほか、元暴力団員や脱税や詐欺の罪で過去に摘発された人物も複数いました。一方、国会議員の名前はパナマ文書では確認できませんでした。
元外交官や音楽プロデューサーの名前も
パナマ文書には、元駐レバノン大使で評論家の天木直人さんの名前がありました。天木さんは外務省を退職したあとの2005年、イギリス領バージン諸島に登記されている会社の取締役になっていました。
天木さんは「自分の名前がパナマ文書に出ているとは知らなかった。外務省を辞め今後の生活に不安を感じていたときに、『中国のビル・ゲイツ』と呼ばれているという中国人の男性から中国で携帯電話の動画配信サービスをするビジネスの誘いを受けた。資本金を2人で折半し1400万円程度を出した。しばらく頑張ってみたがうまくいかなくなってその中国人とは連絡がつかなくなった。タックスヘイブンを利用して税逃れなどの不正をするつもりなどは全くなかった」と話しています。
このほか、著名人では音楽プロデューサーの小室哲哉さんの名前がありました。パナマ文書では小室さんは2001年から1年半ほどバージン諸島に登記されている会社の取締役となっていました。複数の日本人や中国人も取締役として名を連ね、香港に本社があるエンターテインメント会社が株主になっています。小室さんは所属事務所を通じて「会社に名前が登記されていたことは認識しているが、詳細はわからない」と話しています。
少女漫画「キャンディ・キャンディ」を描いたことで知られる漫画家、いがらしゆみこさんの名前もありました。パナマ文書ではいがらしさんは1998年にバージン諸島に設立された会社の取締役とされています。いがらしさんは設立手続きの書類にあった署名が自分の筆跡とは異なるとしたうえで、「全く身に覚えがない。びっくり、なんですかって感じ。当時は漫画を描いていただけで、会社の作り方など全くわからない。鳥肌が立つほど気味が悪い」と話して、自分の意思でつくった会社ではないとしています。
大学関係者も7人
大学関係者も目立ち、国立大学の教授や職員など少なくとも7人の名前がありました。
このうち横浜市内にある私立大学の理事長は、1997年にバハマに設立された会社の取締役となっていました。理事長はNHKの取材を受けるまで、この会社の存在を知らなかったとしたうえで、「同じ取締役の中に面識がある海外の金融機関の担当者の名前がある。金融機関に問い合わせたところ、私が以前、金融商品を購入した際にその商品に関連して会社を設立したのではないかと説明されたが、私はそのことを知らなかった。この会社の存在によって国税当局に疑われたり、変な風評を立てられたりしたら困るので、詳細を調べたい」と話しています。
脱税容疑で告発された人の名前も
パナマ文書には、過去に脱税の疑いで告発された人物の名前も複数ありました。
このうち6年前にインターネット広告で得た所得を隠し、法人税6000万円を脱税した疑いで国税局から告発された男性は、その翌年、イギリス領バージン諸島に会社を設立していました。男性は「金融商品を扱う事業を始めるために作った会社できちんと税務申告した。会社は2年半前に売却した」と話しています。
また6年前、2億5000万円の所得を隠したとして国税局から脱税の疑いで告発された金券ショップ運営会社の元社長は、告発される前の年に香港の仲介業者を通してバージン諸島に会社を作っていました。
パナマ文書とは
「パナマ文書」は中米パナマにある法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した内部情報で、顧客が租税回避地=タックスヘイブンに設立したペーパーカンパニーなどおよそ21万社に関する膨大なデータが含まれていて、「史上最大のリーク」と言われています。
「ジョン・ドゥー(名無しの権兵衛)」と名乗る匿名の人物から南ドイツ新聞に提供され、アメリカに本部がある「ICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合」が各国の報道機関と連携して分析を進めています。
パナマ文書をめぐる報道では、世界の権力者や富裕層が秘匿性の高いタックスヘイブンを利用した資産隠しや税逃れを行っていた実態が暴かれました。
ロシアのプーチン大統領の古くからの知人による巨額の資産運用や、イギリスのキャメロン前首相がタックスヘイブンの投資ファンドの株式を保有していたことが明らかにされたほか、アイスランドの首相やスペインの産業相が辞任に追い込まれ、各国の政治にも影響が出ています。
資産を海外に逃がす意図も
パナマ文書の中には日本人が秘匿性の高いタックスヘイブンに資産を移し、借金の返済を逃れようと画策したとみられる記録も見つかりました。
官報などによりますと、多額の借金を抱えていた北陸地方の自営業の男性は4年前、債権者への返済額を大幅に減らしてもらうための法的手続きを地元の裁判所に申し立て、4か月後に認められました。
ところがパナマ文書からは、男性がこの手続きのさなかに、インド洋のセーシェルに、匿名のペーパーカンパニーと銀行口座を作ろうとしたことを示す会社の設立申込書などが見つかりました。男性は会社の株主や取締役を自分の名義を隠すことのできる「ノミニー」という仕組みを使うことを希望していました。パナマ文書には資産証明書なども含まれていて、借金を棒引きしてもらう法的手続きを取りながら、一方で資産を海外の匿名口座に隠そうと画策していたことが疑われます。
この男性には関係者を通じて取材を申し入れましたが、これまでのところ応じていません。
また北海道に住む男性医師が3年前、パナマ文書の流出元となった中米パナマの法律事務所にタックスヘイブンでの会社設立について問い合わせたメールが残されていました。
このメールには「最近、日本ではアメリカと同じように医師が患者から訴訟を起こされることがあるので、医師はみずからの資産の保護を真剣に考えるようになっています」とか、「日本は低金利で資産を増やすことができない。香港の銀行に口座を持ちたい」などとタックスヘイブンに会社を設立し、その名義の口座を持つことを検討する理由が具体的に述べられていました。
中国や香港の取引先に名義貸しも
パナマ文書で、タックスヘイブンに設立されたペーパーカンパニーの取締役とされていた中には、中国や香港の取引先に名義を貸したと明かした人が複数いました。
このうち衣類の輸入卸会社の役員だった岐阜県の40代の男性は、2008年ごろ取り引きがあった中国・大連の貿易会社の社長から「利益をプールする架空の会社を海外に作りたいので、日本人の名前がほしい」と名義貸しを頼まれ、サモアに会社を作るための書類にサインし、本人だと証明するパスポートの写しを渡したということです。
男性は何らかの不正に使うのだろうと考え、自分が巻き込まれることを心配しましたが、同じように名義貸しをした人がまわりにもいたことや、社長と懇意だったこともあり協力したということです。
また、大阪府に住むサングラスメーカーの40代の男性社員は2011年ごろに仕事で知り合った香港のバイヤーから「インターネットを使って日本で小物を売る商売を始めたい。日本人の名前のほうが信用されるので会社を作ってほしい」と、ペーパーカンパニーの設立を持ちかけられたということです。
男性社員は見返りを期待して協力することにし、自分を取締役とする会社をイギリス領バージン諸島に作りましたが、結局、香港のバイヤーが商売を始めなかったため会社は閉鎖したということです。



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by hiroseto2004 | 2016-11-27 19:00 | 反緊縮・格差是正 | Trackback