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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

広島7区でも自民党は超新星爆発!中川秀直さんも小選挙区落選!


今回の総選挙は、自民党の「超新星爆発」選挙だ、とわたしは申し上げました。

広島県でも、自民党は「超新星爆発」し、中川秀直・自民元幹事長(4区)も、小選挙区で民主党新人に苦杯をなめました(比例で復活)。

1区で岸田文雄さんが僅差で勝ったほかは、自民党は小選挙区で1勝6敗となりました。(それでも、民主新人に比例復活を許す苦戦振りでした)

広島県は保守王国として知られていました。小選挙区制に移行して以降は、小選挙区では、2003年の広島2区を除けば、民主党は議席を取れませんでした。
県議会でも、広島市議会でも、自民党優位が続いてきたのです。

広島市長は元社民党衆院議員の秋葉忠利さんですが、彼の場合は、知名度に加え、比較的手堅い行政手腕で自民党支持層にもかなり食い込んでいるために、当選を重ねているのであって、やはり広島といえば保守王国でした。

今回の総選挙でも、民主圧勝が伝えられる中、民主党陣営関係者のなかには、「広島県は違う。2区の松本大輔さん以外は小選挙区当選は難しい」という
方が多くありました。

■玄人筋は「自民巻き返しで保守王国堅持」の見方

その根拠は以下です。

 「選挙戦最終盤に入って、いったん民主党候補に傾きかけていた保守系の地方議員を
すさまじい勢いで、自民党の大物候補が、引きもどしている。

「お前だって次の選挙があろうが。」などといって、締め上げている。あるいは首長に
たいしては【9月議会は大変だぞ】などと圧力を掛けている。

 また、民間企業を、やはり自民党候補が締め上げている。商売が出来なくなったらたまらない、
となだれを打って自民党支持に再び乗り換える企業もいるのではないか? 勝ち馬に乗りたいの
が、人の心理である。

 だから、この一週間は、ぐっと、個別の小選挙区では自民党が巻き返している、という
見方が結構ありました。

 全国的には野党に転落する可能性がある自民党に肩入れせずに、造反している
企業や団体も多いが、広島県民は保守的で変化を好まないから、違うのではないか?」

■玄人筋の読みを打ち砕いた一般有権者

 しかし、全体としてみれば、結果論ですが、こうした玄人筋の見方はあまりに悲観的でした。
玄人筋の見方を吹っ飛ばすような結果でした。(もちろん、引き締め効果はあったと思う)。

 多くの人々は、小泉劇場のような熱狂はないが、冷静に「自民党は駄目だ」という判断
をしたのです。企業や、地域のえらい人の言うことではなく、自分の判断で投票所に
足を運んだ人がこの広島県でも多かったのです。

企業経営者や、地方議員にしても自民党に対して「面従腹背」の方も多かったのです。

祖母が通っている病院では、公示後も「室内専用」の自民党候補のポスターが掲示して
ありましたが、投票日の数日前、突然撤去されたのです。

出口調査によると、広島県内どの選挙区でも、自民党支持者の3割が民主党候補
に流れ、無党派層では、自民党に投票したのは3割、民主党候補が6割程度
になりました。

■投票数上昇分で民主党へ

広島7区では、

和田 たかし 民主党 133,871
宮沢  洋一 自由民主党 111,321
植松 みつお -   3,879

2005年は以下です。

122465 宮沢 洋一 自民 前
104009 和田 隆志 民主 前
14444 森川 美紀恵 共産 新

2003年
90487 宮沢 洋一 自民 前
73252 和田 隆志 民主 新
23185 山田 敏雅 無所属 元 (公明票を取り込んだ)
11100 森川 美紀恵 共産 新

自公は前回に比べて、1万票を失い、2003年総選挙の水準(宮沢+山田)
に逆戻りしました。

一方、民主党の和田さんは、前回の衆院選で投票してくれた人をつなぎとめた上で、候補を出さなかった共産党の票1.4万を取り込んだ上、自民党から1万、投票率が上がった分の1.5万を取り込んだとおもわれます。

広島4区

102435 空本 誠喜 民主新
97296 中川秀直 自民 前
4003 沖ゆり 幸福 新

2005年

110046 中川 秀直 自民 前
67921 空本 誠喜 民主 新
10270 中石 仁 共産 新

中川さんは、8000票減らしました。一方、空本さんは、前回の民主票に加えて、共産票を取り込んだ上、さらに2.5万を上乗せしました。

東京都議選と似ていて、「投票数が上がった部分を民主党が取り込み、自民党からも支持者を奪い、圧勝した」構図が見えてきます。

■「郵政選挙」でも、業界・血縁・地縁で圧勝した広島自民

地方では特に、業界団体とか企業とか、地縁・血縁がモノを言う傾向があります。
それは、2005年の郵政選挙まではぎりぎりのところで機能していました。

郵政選挙を、「無党派層が自民党を支持した結果」という分析も多いのです。たしかに東京ではそうでした。しかし、広島県の場合は、大手企業を通じて自民党が必死で締め上げたのです。

労組がたとえ民主党支持でも、2005年総選挙では、経団連は露骨に自民党支持で、それを通じて自民党への支持を固めていったのです。県東部を基盤とする大手製鉄メーカーもそうでした。
小泉政治は、とにかく、対米自動車の輸出が伸びればいい、という政治でした。労働の規制緩和、そして、円安への誘導、アメリカへのお金の流出です。
広島県東部の製鉄メーカーもまたその路線に乗って自民党支持で固まったのです。

お隣の広島6区でも、ホリエモンを応援したのは無党派層ではなくむしろ、
業界団体や、ホリエモンの親戚もいる造船メーカーが推したのです。

小泉政治はたしかに、地方に厳しい政治でした。しかし、それでも「与党について
いかないといけない」人も多かったのです。

しかし、いまや、その締め付けもきかないぐらい、自民党支持層も、小泉政治と
その後遺症で、苦しむようになったのです。

■地方でも「自民型」セーフティネット機能せず

そして、地方でも、業界団体など自民型のシステムで救われる層は少なくなったのです。

中川さんの地元・東広島市でも、IT関係などの大手の企業誘致は成功しました。
しかし、増えた雇用は派遣労働者が多く、貧困が蔓延していました。

たしかに、昔は、高成長を背景に、企業応援→経済成長→その果実を給料や、公共事業などの形で分配する。

その結果、一定の範囲の庶民も潤う、という構図がありました。中川さんも、「改革」「上げ潮」路線を掲げてきましたが、実際には上記のような「企業応援」路線に変わりはありませんでした。

「企業を応援するより、まず、医療をなんとかしてほしい。」「介護が切実」などなど生活に密着した悲痛な声が多くなった。そこを中川さんら自民党も見誤ったのです。

選挙区内に本社があるマツダでも派遣切りが続発。大手企業応援路線の破綻が誰の目にも明らかになってしまったのです。

もちろん、2006年に地元の東広島市長選で、保守分裂になるなど「内ゲバ」の影響もあるでしょう。また、「麻生おろし」の先頭に立ちながら、渡辺よしみ・みんなの党党首のように、新党結成にも踏み込めなかったのです。「なんだ。中川さん、結局勇気がないのだな」と思われてしまった。それで、すっかり、「反自民で中川さんに期待していた人」は呆れてしまった。さりとて、旧来の自民党支持者が戻るわけでもなかったのです。

 結局、保守的といわれた広島県民の間にも「直接、家計や個人を応援する」ような、民主党路線が受けたわけです。

 また、特筆すべきは、2005年の小泉さんによる「劇場」とは違い、「人々は静かに投票所に
足を運び、自民党政権を終わらせた」ことです。玄人の予想を超えて、地殻変動は起きました。
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以下の野党各党も参考に
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解散・総選挙にのぞむ基本的立場(日本共産党)
by hiroseto2004 | 2009-08-31 01:51 | 選挙 | Trackback