高速無料化・暫定税率廃止とお金の使い道の変更
2009年 09月 06日
民主党の高速道路無料化と、暫定税率の廃止について、期待と懸念が錯綜しています。
それぞれにもっともな内容です。
まず、根本的に考えなければいけないのは、以下のことではないでしょうか?
中曽根以降、とくに小泉以降の自民党政治の交通政策とは、「東京に行くのは便利」になるが、「日常生活は不便になる」政策ではなかったでしょうか?
長年の高速道路建設と、道路特定財源は確かにあるときまでは有効だった。しかし、いまではあまり議論されないまま、野放図な道路の作られ方を温存してしまっています。
高速道路は、東京や他の沿線に行くには便利だが、生活道路として不便だった。出入り口が少なすぎました。ICが集落から非常に遠いわけです。ただ東京ないし大阪へ行くには非常に便利になりました。田舎の人の日常生活には中途半端すぎた。こうなると一番、人口流出につながりやすいパターンです。
公共交通はどうでしょうか?
中曽根さんにより国鉄は民営化されました。さらに小泉純一郎さんの規制緩和でJRは撤退し放題になった。広島県内でも2003年、可部線が廃止になりました。
新幹線は東京に行くのを便利にしたが、新幹線と引き換えに在来線を不便にしてしまった。新幹線でも「こだま」は本数が減ったため、三原や尾道市民にとっては広島県内の移動が不便になりました。
地方生活者軽視で納得できないJR西日本のダイヤ「改悪」
http://www.news.janjan.jp/area/0806/0805318399/1.php
他地域でも、JRは儲からない在来線は切り捨てる一方です。
自動車交通でも、鉄道でも「東京行きは便利、しかし地元の日常生活は不便」になってしまった。
これを改めるのが民主党政治のあるべき姿です。
1、山陽道は無料化では、かえって混雑します。ですから当面、一定の金額で有料に。
2、中国道は無料化して、数キロおきくらいに出入り口とアクセスをつくり、生活道路として便利にする。長距離大型バスだけでなく、主に周辺旧町村から高速経由三次市行き(山陰まで利用者がいることで有名な市立三次中央病院と中心部の商業施設停車)の小型のバスを多く走らせる。そうすれば、地元産業の衰退も抑えられる。
(なお、山間部は土地代が安いので、一概にこれが『無駄な公共事業』とはいえない。むしろ都会のほうが土地代が高く、わざと大手企業の遊休地を通るようなルート設定にして、大手企業に莫大な土地代を払っているという疑惑をいだかせるような道路もあることは指摘しておきます。広島市でも前市長時代に計画された高速道路がその疑惑があった。)
3、JRへの国会による監督を行い、山陽新幹線での儲けを在来線の快速充実に投資させる。具体的には、福山から広島を一時間以内で結ぶ快速。三次から広島を50分以内で結ぶ。
高速全面無料化は、JRへの取引材料として活用する。新政権は「高速全面無料化か、快速充実か」をJRにつきつける。
高速全面無料化は、官僚及び、JRへの「取引材料」全面活用するが、実際には、1から3のようなところを落としどころとする。
確かにモータリゼーション志向をこれ以上強めてはいけない。しかし、JRにも問題があるので、取引材料として再規制をJRに飲ませるのです。
国土交通官僚に対しては野放図な金の使い方を改めさせる材料です。
自民党の政治では国土交通官僚もJRも勝手なことをして結局東京集中を招いた。しかし、これからは、国土交通官僚もJRも、国民のための交通政策にご協力いただく。
これが民主党政治ではないでしょうか?
農業の戸別所得保障に加え、共産党が主張するような、新規就農者への上乗せ所得保障、価格保障があったらよい。それに加えて交通手段の確保をすればよい。
■超新星爆発してしまった大都会
いま、都会は都会で、現実問題として、ついこのあいだまであった、「雇用吸収能力」を失ってしまっています。小泉政権によって生じた一種のバブルで、アメリカがつぶれれば、東京も名古屋もつぶれてしまうということなのです。一種の超新星爆発です。
派遣切りで路頭に迷った人の多くも、遠方の農山村で食えなくなって出てきた人が実は多いのです。広島でもいかに北海道や沖縄、九州山間部や山陰地方出身の方が多いことか。
現実を見れば、小泉さんは、田舎をぶっ壊して、そこで食えなくなった人を、低賃金労働者としてこきつかうことを思いついた。実際にはトヨタを中心とする経団連が思いついた。しかし、対米輸出というバブルにのったはかないものだった。結局、東京に人を集中させたのは無謀だったのです。
農業土木ばかりにお金を使っていたのをやめて、戸別所得保障にするのも良い、と思います。
わたしはさらに以下の事を付加して提案したい。農産物を加工して売る店の人や観光客向けに喫茶店をしている人も、地域の農業振興に貢献しているのです。そういう人にも「所得保障」できるような制度にすべきです。
こういうことを積み上げていけば「ベーシックインカム」につながってきます。「誰にも最低所得保障」という考えがだんだん強まるきっかけになればと思います。
記事へのご意見・ご感想はこちら(hiroseto(AT)f2.dion.ne.jp、(AT)を@に変えてください)へどうぞ!
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広島市長・秋葉忠利
みんなであたらしい広島県をつくる会

熊谷俊人と一緒に新しい千葉を!(MIXIコミュニティー)

とくらたかこ応援団

京野公子がんばれ!

以下の野党各党も参考に



解散・総選挙にのぞむ基本的立場(日本共産党)
それぞれにもっともな内容です。
まず、根本的に考えなければいけないのは、以下のことではないでしょうか?
中曽根以降、とくに小泉以降の自民党政治の交通政策とは、「東京に行くのは便利」になるが、「日常生活は不便になる」政策ではなかったでしょうか?
長年の高速道路建設と、道路特定財源は確かにあるときまでは有効だった。しかし、いまではあまり議論されないまま、野放図な道路の作られ方を温存してしまっています。
高速道路は、東京や他の沿線に行くには便利だが、生活道路として不便だった。出入り口が少なすぎました。ICが集落から非常に遠いわけです。ただ東京ないし大阪へ行くには非常に便利になりました。田舎の人の日常生活には中途半端すぎた。こうなると一番、人口流出につながりやすいパターンです。
公共交通はどうでしょうか?
中曽根さんにより国鉄は民営化されました。さらに小泉純一郎さんの規制緩和でJRは撤退し放題になった。広島県内でも2003年、可部線が廃止になりました。
新幹線は東京に行くのを便利にしたが、新幹線と引き換えに在来線を不便にしてしまった。新幹線でも「こだま」は本数が減ったため、三原や尾道市民にとっては広島県内の移動が不便になりました。
地方生活者軽視で納得できないJR西日本のダイヤ「改悪」
http://www.news.janjan.jp/area/0806/0805318399/1.php
他地域でも、JRは儲からない在来線は切り捨てる一方です。
自動車交通でも、鉄道でも「東京行きは便利、しかし地元の日常生活は不便」になってしまった。
これを改めるのが民主党政治のあるべき姿です。
1、山陽道は無料化では、かえって混雑します。ですから当面、一定の金額で有料に。
2、中国道は無料化して、数キロおきくらいに出入り口とアクセスをつくり、生活道路として便利にする。長距離大型バスだけでなく、主に周辺旧町村から高速経由三次市行き(山陰まで利用者がいることで有名な市立三次中央病院と中心部の商業施設停車)の小型のバスを多く走らせる。そうすれば、地元産業の衰退も抑えられる。
(なお、山間部は土地代が安いので、一概にこれが『無駄な公共事業』とはいえない。むしろ都会のほうが土地代が高く、わざと大手企業の遊休地を通るようなルート設定にして、大手企業に莫大な土地代を払っているという疑惑をいだかせるような道路もあることは指摘しておきます。広島市でも前市長時代に計画された高速道路がその疑惑があった。)
3、JRへの国会による監督を行い、山陽新幹線での儲けを在来線の快速充実に投資させる。具体的には、福山から広島を一時間以内で結ぶ快速。三次から広島を50分以内で結ぶ。
高速全面無料化は、JRへの取引材料として活用する。新政権は「高速全面無料化か、快速充実か」をJRにつきつける。
高速全面無料化は、官僚及び、JRへの「取引材料」全面活用するが、実際には、1から3のようなところを落としどころとする。
確かにモータリゼーション志向をこれ以上強めてはいけない。しかし、JRにも問題があるので、取引材料として再規制をJRに飲ませるのです。
国土交通官僚に対しては野放図な金の使い方を改めさせる材料です。
自民党の政治では国土交通官僚もJRも勝手なことをして結局東京集中を招いた。しかし、これからは、国土交通官僚もJRも、国民のための交通政策にご協力いただく。
これが民主党政治ではないでしょうか?
農業の戸別所得保障に加え、共産党が主張するような、新規就農者への上乗せ所得保障、価格保障があったらよい。それに加えて交通手段の確保をすればよい。
■超新星爆発してしまった大都会
いま、都会は都会で、現実問題として、ついこのあいだまであった、「雇用吸収能力」を失ってしまっています。小泉政権によって生じた一種のバブルで、アメリカがつぶれれば、東京も名古屋もつぶれてしまうということなのです。一種の超新星爆発です。
派遣切りで路頭に迷った人の多くも、遠方の農山村で食えなくなって出てきた人が実は多いのです。広島でもいかに北海道や沖縄、九州山間部や山陰地方出身の方が多いことか。
現実を見れば、小泉さんは、田舎をぶっ壊して、そこで食えなくなった人を、低賃金労働者としてこきつかうことを思いついた。実際にはトヨタを中心とする経団連が思いついた。しかし、対米輸出というバブルにのったはかないものだった。結局、東京に人を集中させたのは無謀だったのです。
農業土木ばかりにお金を使っていたのをやめて、戸別所得保障にするのも良い、と思います。
わたしはさらに以下の事を付加して提案したい。農産物を加工して売る店の人や観光客向けに喫茶店をしている人も、地域の農業振興に貢献しているのです。そういう人にも「所得保障」できるような制度にすべきです。
こういうことを積み上げていけば「ベーシックインカム」につながってきます。「誰にも最低所得保障」という考えがだんだん強まるきっかけになればと思います。
記事へのご意見・ご感想はこちら(hiroseto(AT)f2.dion.ne.jp、(AT)を@に変えてください)へどうぞ!
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タイトル : 【道路官僚】高速無料化で7.8兆円の経済効果がある以上、..
16日に正式発足する見込みである鳩山新政権であるが、 シロアリジミンが54年間に渡り食い散らかしてきた 後を襲う訳であるから、国政における課題は極めて多い。 ことに、マニフェストを掲げて308議席を獲得した事実は動かし難く、もしこの4年間にそれが実現できなかった場合、当然のことだがまた政権交代が発生する。 さて、その民主党マニフェストのなかで、 シロアリ体制派やそれ以外からも批判が出ているのが、高速道路の無料化政策 である。 曰く、 ・折角空いていた高速道路が渋滞する。 ・自動車への...... more
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by hiroseto2004
| 2009-09-06 22:32
| 新しい政治をめざして
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