農業戸別所得保障からベーシックインカムへ : 広島瀬戸内新聞ニュース（社主：さとうしゅういち）

いま、都会は都会で、現実問題として、ついこのあいだまであった、「雇用吸収能力」を失ってしまっています。小泉政権によって生じた一種のバブルで、アメリカがつぶれれば、東京も名古屋もつぶれてしまうということなのです。一種の超新星爆発です。

派遣切りで路頭に迷った人の多くも、遠方の農山村で食えなくなって出てきた人が実は多いのです。広島でもいかに北海道や沖縄、九州山間部や山陰地方出身の方が多いことか。

現実を見れば、小泉さんは、田舎をぶっ壊して、そこで食えなくなった人を、低賃金労働者としてこきつかうことを思いついた。実際にはトヨタを中心とする経団連が思いついた。しかし、対米輸出というバブルにのったはかないものだった。結局、東京に人を集中させたのは無謀だったのです。

派遣切りにあった人に対して「田舎の親の世話になれば良い」と無責任に言い放つ新自由主義者たち。しかし、まさにその新自由主義者たちが、田舎をぶっ壊し、かえるところをなくしてしまったのです。いまや、都会には職がない。田舎にも帰れない。そんな人が溢れる状況に新自由主義者はしてしまいました。

こうしたなかで、農業の所得保障というのは良いんじゃないかと思う。さらにいえば農産物を加工して売る店の人も、地域で喫茶店をやっている人も、地域に貢献しているのだから、そういう人に所得保障すれば良いのではないでしょうか？

農業が向いていないが、サービス業なら得意とかそういう人もいるのです。また農業と加工業、サービス業が結びついて、はじめて付加価値も出る。そういう意味から考えると、所得保障の対象は直接的な農林水産業従事者に限る必要はないのです。

もちろん、都市・農村限らず、早急に失業保険に該当しない失業者への職業訓練期間中の所得保障は、恒久的な措置として実施しなければなりません。

　いまや、若者だけでなく、年金支給まで間がある中高年も困っています。そういう人たちにどう対応するか・・。退職金がないような人もおられます・・。

などなど。これらの課題への対応を積み上げていけば、結局、「ベーシックインカム」に近くなっていかざるをえないのではないか？となると、「生活保護」を「生活保障」という名前にしていけばよいと思います。

「農業の戸別所得保障」が、「誰にも最低所得保障」という考えがだんだん強まるきっかけになればと思います。

参考記事：農民一揆　衆院選を愛知１５区の片隅から見て
公共事業を農村にばら撒いても、潤ったのは土建業者だけで…
伊吹春夫2009/09/05http://www.news.janjan.jp/election/0909/0909049778/1.php

新党日本・田中康夫代表・ベーシックインカムについて語る。
http://www.youtube.com/watch?v=yhef6c7elKY

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