【広島県知事選】湯崎英彦さんと民主党の課題・・どう、県民が抱える閉塞感を打破できるか?
2009年 10月 19日
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/kenchiji/09/news/Kn09101901.html
藤田雄山・現知事は4期16年務め、今季限りで引退します。今回の県知事選挙は新人6人の争いとなります。
藤田雄山県政の最初の10年間は檜山俊宏県議会議長(当時)の影響が色濃く出た県政でした。檜山さんは知事よりも権力がある、と恐れられたのです。その元で、今の広島県の大赤字の原因となるような大型事業も多く推進されてきました。
しかし、2003年の県議選後、自民党会派は分裂しました。(ちなみに、河井さんはこのときの県議選で初当選しました。)檜山さんは議長から引き摺り下ろされ、「檜山政権」は崩壊しました。
内部争いもありますが、檜山議長派のあまりの専横に嫌気がさした県議も多かった、ということもあります。
そして、県議会では、自民党刷新会議と、民主党や社民党、連合系議員で構成される民主県政会が連携。自民党議員会(檜山元議長派)を包囲する構図になりました。藤田知事も檜山派と手を切ります。
こうした中で、河井議員は、自民党議員会=檜山派に属し、知事に対して野党的スタンスを取っています。
2005年末、知事の後援会の政治資金規正法違反事件発覚を契機に、藤田知事サイドが1997年知事選で「対策費」と称してお金を県議に配っていたことが発覚。
檜山派はこれを捉えて、公明党とも連携して辞職勧告決議案を二度可決させます。しかし、知事は辞職しませんでした。一方で議会側も、結局誰が具体的にお金を受け取ったのか明らかにすることが出来ないまま事件は幕引きしました。
檜山政権崩壊後は、檜山「知事」による専横がなくなった分、県政はマシにはなりました。しかし、マシといっても程度問題で、知事自身の献金疑惑や、鞆の浦など不透明な事業のごり押しもあって、県民の県政不信は強く、藤田知事の不支持率は全国的にもトップです。
2009年6月24日、藤田知事は引退を表明しました。
こうした中で、民主党は県連としては、2009年知事選に、総選挙の余勢を駆って独自候補擁立をいったんは決定しました。
しかし、民主県政会と連合広島は、自民党刷新会議との相乗りを強く主張しました。民主党職が濃い知事が誕生したら、自民党刷新会議との連立が壊れ、むしろ自民党が一本にまとまり、議会運営が出来なくなる、という懸念です。そして、9月末に民主県政会が湯崎英彦さんの支援を決定。連合も10月13日、政策協定を締結したほか、自治労広島県本部は推薦を決定しました。
民主党の(非連合の)若手党員の間では、自民党は、政権から転落し、利権を失ったので、衰退は確実であり、当座は民主系知事が少数与党でも、2011年県議選で自民党が大敗する可能性が高い、という認識でした。そのため「主戦論」が強かったのです。
しかし、民主党も、選挙を連合に依存していることもあって、独自候補を断念しました。
ただ、気になるのは、この間の地方選挙で、「前職との違いを明らかにした候補ほど優勢」という傾向です。
千葉市では、長年続いた官僚出身・自民、公明、労組相乗り候補に対して、民主党推薦の若者・熊谷俊人さんが挑み、当選。
横須賀市でも、自民(小泉純一郎)、公明、連合系労組が推薦する官僚出身現職を、無所属の若手市議・吉田ゆうとさんが破りました。
宝塚市では、男性・保守系市長が「二代連続疑獄事件で逮捕」された後、女性の中川ともこさんが新市長になっています。
藤田現知事を含め、男性の二世議員か、官僚ばかりが知事になり、また、女性の副知事さえいない状態が広島県は続いてきました。
そういう中で、若い女性県議の河井案里候補が名乗りを上げたのです。河井さんは自民党議員会を離れ、自民党も離党しています。しかし、自民党県議が支援体制を整えています。
そして、藤田県政の16年間を「空白の16年」と厳しく批判しています。そういう意味からすれば「チェンジ度」は河井さんが高い、と判断する有権者が出てもおかしくはありません。
その上、民主党が独自候補を出さなかっために、与党共闘は成立せず、国民新党の亀井代表が河井候補支援を決めています。
民主党は、独自候補を断念したがために、極めて厳しい状況に立たされているといっても過言ではないと思います。
繰り返します。県民はやはり藤田県政に対してうんざりしている。
もちろん、檜山俊宏さんが君臨していた1993年から2003年4月までの藤田県政よりは、2003年4月以降の藤田県政はマシではあるかもしれない。しかし、多く県民にとっては「どちらも勘弁してほしい」というのが偽らざる本音ではないでしょうか?
どう、「藤田県政を変えるべきは変える」かを、ラジカルに打ち出せるか?湯崎候補がそのことに失敗すれば、民主党も連合も、地獄に突き落とされる結果が待っているのではないか?そう危惧しています。
「檜山前議長がどうのこうの」ということまでは県民はあまり着目しないでしょう。
「今」広島県をどう変えていくか?が大事なのです。
関連記事:
「エライ人だけでつくる」から「みんなでつくる」広島県へ
関連リンク
中国新聞・2009広島県知事選関連ニュース
若井具宜のページ
ゆざき英彦のオフィシャルサイト
かわもと康裕 オフィシャルサイト (川元康裕)
柴崎美智子オフィシャルホームページ > トップページ
広島県議会議員 河井あんり
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以下の与党各党も参考に
「建設的野党」日本共産党
解散・総選挙にのぞむ基本的立場(日本共産党)
湯崎氏支援を確認 民主県連 '09/10/19
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任期満了に伴う広島県知事選(22日告示、11月8日投開票)で、民主党県連は18日、元通産官僚で経営コンサルタントの湯崎英彦氏(44)=広島市西区=を支援する方針を正式に確認した。支援態勢づくりは県連主導ではなく、衆院の選挙区総支部ごとの判断で進める。
支持団体の連合広島と同党系議員が所属する県議会会派の民主県政会は、湯崎氏の支援を決めている。県連はこの日、南区で幹事会を開き、県政会と連合広島に協力する方針を確認。会見した県連の佐藤公治代表は「広島1~7区で連合、県政会のメンバーと党の選挙区総支部長が、地域事情に合わせた協力関係を築く」とした。
また、国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革担当相(広島6区)が県議の河井案里氏(36)=安佐南区=を支援する考えを示したのを受け、佐藤氏は「与党で一緒にやりたかった」と話した。
知事選には湯崎、河井両氏のほか、広島県立大名誉教授で経営コンサルタントの若井具宜(ともぎ)氏(61)=東区▽県議の柴崎美智子氏(54)=西区▽学習塾経営の川元康裕氏(41)=安佐南区▽共産党県委員長の村上昭二氏(62)=広島県府中町―が立候補を表明している。(永山啓一)
藤田雄山・現知事は4期16年務め、今季限りで引退します。今回の県知事選挙は新人6人の争いとなります。
藤田雄山県政の最初の10年間は檜山俊宏県議会議長(当時)の影響が色濃く出た県政でした。檜山さんは知事よりも権力がある、と恐れられたのです。その元で、今の広島県の大赤字の原因となるような大型事業も多く推進されてきました。
しかし、2003年の県議選後、自民党会派は分裂しました。(ちなみに、河井さんはこのときの県議選で初当選しました。)檜山さんは議長から引き摺り下ろされ、「檜山政権」は崩壊しました。
内部争いもありますが、檜山議長派のあまりの専横に嫌気がさした県議も多かった、ということもあります。
そして、県議会では、自民党刷新会議と、民主党や社民党、連合系議員で構成される民主県政会が連携。自民党議員会(檜山元議長派)を包囲する構図になりました。藤田知事も檜山派と手を切ります。
こうした中で、河井議員は、自民党議員会=檜山派に属し、知事に対して野党的スタンスを取っています。
2005年末、知事の後援会の政治資金規正法違反事件発覚を契機に、藤田知事サイドが1997年知事選で「対策費」と称してお金を県議に配っていたことが発覚。
檜山派はこれを捉えて、公明党とも連携して辞職勧告決議案を二度可決させます。しかし、知事は辞職しませんでした。一方で議会側も、結局誰が具体的にお金を受け取ったのか明らかにすることが出来ないまま事件は幕引きしました。
檜山政権崩壊後は、檜山「知事」による専横がなくなった分、県政はマシにはなりました。しかし、マシといっても程度問題で、知事自身の献金疑惑や、鞆の浦など不透明な事業のごり押しもあって、県民の県政不信は強く、藤田知事の不支持率は全国的にもトップです。
2009年6月24日、藤田知事は引退を表明しました。
こうした中で、民主党は県連としては、2009年知事選に、総選挙の余勢を駆って独自候補擁立をいったんは決定しました。
しかし、民主県政会と連合広島は、自民党刷新会議との相乗りを強く主張しました。民主党職が濃い知事が誕生したら、自民党刷新会議との連立が壊れ、むしろ自民党が一本にまとまり、議会運営が出来なくなる、という懸念です。そして、9月末に民主県政会が湯崎英彦さんの支援を決定。連合も10月13日、政策協定を締結したほか、自治労広島県本部は推薦を決定しました。
民主党の(非連合の)若手党員の間では、自民党は、政権から転落し、利権を失ったので、衰退は確実であり、当座は民主系知事が少数与党でも、2011年県議選で自民党が大敗する可能性が高い、という認識でした。そのため「主戦論」が強かったのです。
しかし、民主党も、選挙を連合に依存していることもあって、独自候補を断念しました。
ただ、気になるのは、この間の地方選挙で、「前職との違いを明らかにした候補ほど優勢」という傾向です。
千葉市では、長年続いた官僚出身・自民、公明、労組相乗り候補に対して、民主党推薦の若者・熊谷俊人さんが挑み、当選。
横須賀市でも、自民(小泉純一郎)、公明、連合系労組が推薦する官僚出身現職を、無所属の若手市議・吉田ゆうとさんが破りました。
宝塚市では、男性・保守系市長が「二代連続疑獄事件で逮捕」された後、女性の中川ともこさんが新市長になっています。
藤田現知事を含め、男性の二世議員か、官僚ばかりが知事になり、また、女性の副知事さえいない状態が広島県は続いてきました。
そういう中で、若い女性県議の河井案里候補が名乗りを上げたのです。河井さんは自民党議員会を離れ、自民党も離党しています。しかし、自民党県議が支援体制を整えています。
そして、藤田県政の16年間を「空白の16年」と厳しく批判しています。そういう意味からすれば「チェンジ度」は河井さんが高い、と判断する有権者が出てもおかしくはありません。
その上、民主党が独自候補を出さなかっために、与党共闘は成立せず、国民新党の亀井代表が河井候補支援を決めています。
民主党は、独自候補を断念したがために、極めて厳しい状況に立たされているといっても過言ではないと思います。
繰り返します。県民はやはり藤田県政に対してうんざりしている。
もちろん、檜山俊宏さんが君臨していた1993年から2003年4月までの藤田県政よりは、2003年4月以降の藤田県政はマシではあるかもしれない。しかし、多く県民にとっては「どちらも勘弁してほしい」というのが偽らざる本音ではないでしょうか?
どう、「藤田県政を変えるべきは変える」かを、ラジカルに打ち出せるか?湯崎候補がそのことに失敗すれば、民主党も連合も、地獄に突き落とされる結果が待っているのではないか?そう危惧しています。
「檜山前議長がどうのこうの」ということまでは県民はあまり着目しないでしょう。
「今」広島県をどう変えていくか?が大事なのです。
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以下の与党各党も参考に
「建設的野党」日本共産党
解散・総選挙にのぞむ基本的立場(日本共産党)
by hiroseto2004
| 2009-10-19 20:07
| 広島県政(広島県議会)
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