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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

特別寄稿 届きにくい人の声こそ届きやすい社会に 

広島女性大学(いまはエソールひろしま大学)福山校同窓会機関紙「ぬびる」にさせていただいた寄稿です。

男性が同大学を受講できるようになったのは2007年度から。わたしは2008年度、2009年度の応用講座を受講させていただきました。

わずか一万円の費用で、かなり勉強させていただきました。

わたしの考え方は、議員=代理人に近いです。首長はやはりビジョンを語れる人じゃないといけませんが・・。

従って、選挙をもしやるとすれば、応援弁士をなるべく多数(男女比、老若比に配慮)にして、わたしはあまり喋らないか(司会をする)方式にしようと思います。
「こういう声を踏まえた政策をつくる」というのがわたしの役目ですから。

この手法は「居場所と出番を」という総理の所信表明演説にも合致すると思います。

岡山・野宿生活者を支える会・炊き出し参加記(7) 総理所信「居場所と出番」を実感
http://www.news.janjan.jp/living/0910/0910272289/1.php

特別寄稿 届きにくい人の声こそ届きやすい社会に 佐藤周一

 わたしは,1975年生まれで,小学校から大学まで東京で過ごしました。2000年に広島県に入庁し,現在は医療関係の事務を担当しています。労働関係や介護関係,福祉関係や男女共同参画,青少年などの仕事もさせていただきました。
  一方で,プライベートでは,平和活動や非正規労働者などの労働問題,女性の政治参画,野宿生活者の支援活動などに取り組ませていただいています。エソールひろしま大学とは,2008年の応用講座に参加させていただいたのがご縁です。この前年から男性でも参加できるようになったのを機会に受講させていただきました。このときは「女性議員から見る政策決定と男女共同参画」というタイトルで,共同研究発表させていただいています。
■小規模でも「声が届く場を」と独立系メーデー
 一方,2008年以降,大きな労働組合とは独立したメーデーを5月2日に広島で呼びかけさせていただいています。今年も,原爆ドーム前でかわるがわる参加者に適当にしゃべってもらいました。人数的には少ない。しかしそれでもよいのです。人数が少ないなら少ないなりの利点があります。こうしたメーデーはもともとは東京が発祥の地ですが,いまや,札幌や仙台,名古屋,富山,京都,熊本など全国各地に広がっています。
 わたしは,この活動のために,自らハンドマイクを購入しました。わたし自身がしゃべりたいわけではなく,多くの人にこれを活用して言いたいことを言ってもらいたいと思ったからです。大きな労働組合の活動ももちろん大事です。しかし,「普通の人」が声を出せる機会はまれです。市民団体などでも「大学教授などエライ人」のお話を聞いておしまい,というケースも多い。それも大事なのですが,一方で,もっとひとりひとりを大事にするようなものも必要ではないか。そうした問題意識からこの活動を進めています。
 そうした中から興味深い発言も出てきます。今年のメーデーでは,大手企業を退職後,契約社員として勤務されている男性が参加されました。その企業ではどんどん,正社員を減らして,契約社員に切り替えています。この契約社員は時給875円で働いているので,そうした人たちのことを「はなこさん」と呼んでいたのですが,その男性は正社員として在職中は,何のことかわからなかったのです。だが,退職後は,非正規社員の気持ちが良くわかった。(新入正社員はあまり採用しないから、)職場の九割以上が女性や退職者の契約社員だ」ということで,「とにかく雇い止めになりたくないから、派遣会社にゴマをする競争で派閥ができて職場の雰囲気が悪くなっている」そうです。このようなちょっとした連帯の場になっています。
 わたしたちは,メーデーだけでなく,国際女性デーには女性の政治参画についても訴えさせていただきました。

■弱い立場であるがゆえに声が届きにくい
  やはり,仕事を通じて,また活動を通じて感じたことは,弱い立場の人ほど本当は声が尊重されないといけない。しかし,現実には当然といえば当然なのですが,逆なのです。何かいっても「**の癖に生意気だ」ということにされてしまう。その結果,ますます格差が拡大していきます。
 わたしが,女性の政治参画に取り組ませていただいてきたのも,非正規労働者の労働問題に取り組ませていただいてきたのも,「弱い立場の人の声を意思決定に反映させる」ことの一環です。

■「男性のエライ人」中心の政策決定で広がる介護地獄
 たとえば,介護問題では介護保険が2000年に整備されてはいます。しかし,いまだに,家族が介護することを前提とした制度運用になっています。同居の家族がいれば,必要なサービスも受けにくくなる実態があります。
 一方で,介護休暇も整備されてはいますが,利用はしにくいのが実態で,介護のために退職する人が女性のみならず男性にも広がっています。庶民は,仕事をやめて介護に専念した結果,経済的に窮乏し,虐待やひどい場合には心中などを起こしてしまう例もあとを絶ちません。
 とくに男性が家族を介護する場合,ノウハウが不十分だったりして,深刻になりがちです。虐待ケースの6割近くは,夫ないし息子によるものです。
 社会は,介護を女性の家族に任せるという前提にしてきた。そのために,介護する家族の権利が軽視されてきたと思います。さらに,その介護する家族の中に男性が入ると,もっと悲惨なことになる,というわけです。
 しかし,意思決定の中枢にいる人は,親や配偶者が要介護状態になってもお金がありますから困らないでしょう。時々,大手企業の幹部や政治家が家族の介護で辞職されることが美談のように伝えられますが,これは,意地悪な味方をすれば「エライ人は,経済的に豊かだからできること」ともいえるのです。むしろそういう人たちの仕事は,一般社員なり,国民なりが,介護で苦しまないような仕組みを整備することのはずですがなかなかそうもいかないようです。

■女性から男性へ広がった貧困問題
 雇用問題でも,少数者の意見を反映させないことによる弊害が噴出しています。
 従来は,主に輸出関連の大手企業を政治が支援することで,経済が持ち上がり,その結果,地域も潤うというモデルが採られてきました。言い換えれば,官僚・財界が「万年与党」と一体となった利益分配の仕組みです。経済成長率が高かった時代はそれでよかったのかもしれません。
 このもとでは,労働者の住宅や社会保障(年金,医療保険など)などのセーフティネットを企業に負わせてきた。そして,子育て支援でも,所得控除という形である程度高額所得の世帯主がいないと恩恵が及ばない仕組みにしてきました。
 しかし,そういった仕組みによるメリットは,正社員には恩恵が及んでも,所属組織や,養ってくれる世帯主がない人には及ばないのです。低所得者ほど老後の年金も少ないし,比較的負担率が高い国保料を払わねばならない。 
 日本は,高度成長期を過ぎ,安定成長期に入っても対米輸出への依存度を強めながらこのモデルを無理やり維持しようとしました。
 非正規社員を最初は,女性が「家事と両立できる職」と宣伝されてきました。「女性なら養ってくれる配偶者がいるから,安く雇える」ということで,企業はこれを重宝しました。そのうちに,男性も多い製造業でも,派遣労働や有期雇用が拡大しました。
 その総決算が,2008年末から起きた「派遣切り」であり,家も職も一度に失うという惨状。いざ,輸出大手企業が,アメリカ経済の崩壊で失速した結果はご覧のとおりです。

■現場に疎い「エライ人」が事態を悪化
 ここまで事態が悪化した背景のひとつは,国政を担う政治家が現場,とくに地方の実情に疎くなったこともあります。一党支配で世襲議員ばかりが中枢を占めたらそうなってしまいます。野党側は野党側で,長年,正社員・男性中心の労組幹部が支持基盤の中心だったこともあります。結局,幅広い人の声を届けるには限界があり,ますます格差が拡大していったのでしょう。そういう中で「困っている人たちはサボっているだけ」などという無責任な認識が問題解決を遅らせてしまったのです。

■ようやく新しい政治への第一歩
 しかし,遅れていた日本でも,変化はありました。ついに今年8月の総選挙で政権交代が実現しました。今回の総選挙でおきたのは政権交代だけではなく,以下のことです。
1,女性当選者は43人から54人へ(うち民主党40人)。11.25%に。(それでも世界平均の18.5%よりはかなり低く,お隣の韓国の13.7%に及ばず,世界119位です。)
2,新人が158人(うち民主党143人)
3,世襲議員率は24.6%→15.6%に低下。
 個別に見ても,「一人でも入れる労組」事務局長や元派遣社員といった多様な人が,国会に送り出されました。これは今までになかったことです。

■変化を確かなものに
  残念ながら広島県内では今回の総選挙を経ても,女性議員が選挙区・比例復活者含め,ゼロの状態が続いています。しかし,全体としてみれば一党支配が崩れました。これを契機に変わっていくのではないでしょうか?たとえば,「中央とのパイプがある」などという理由で特定の人ばかりが重宝されることはなくなるでしょう。
 当面は,今回増えた女性をはじめ新人の議員について,優しく,時に厳しく,しっかりサポートしていくことではないでしょうか?特に,弱い立場にあるがゆえに声が届きにくい人の課題について,しっかり把握していただき,政策にしていただきたいと思います。
 また,「弱い立場にあるがゆえに声を上げにくい」当事者が集まれる場を,多く作っていくことが大事ではないでしょうか?DV被害者,介護している家族(この場合むしろ男性に必要性が高い?),非正規労働者(この場合は労働組合になりますが)などなど・・。
 そういう人たちが,ゆるやかにつながっていければよいとおもいます。そういう意味でも今後,わたしもぼちぼちですが,マイクを活用していきたいと思います。


参考リンク・記事
広島県知事選に向けた公開討論会
中国新聞 2009広島県知事選

「広島県知事選」のタグ付き記事
「無難な候補者」選び、吉か凶か?民主党【広島県知事選】
広島県知事選、ほぼ構図が固まる
宮城県知事選「民主苦戦」の暗雲、広島にも拡大?
湯崎英彦さんと民主党の課題
福山駅前街宣&鞆の浦視察
広島県知事選、民主独自候補断念で「与党分裂」へ
「エライ人だけでつくる」から「みんなでつくる」広島県へ
広島県知事選 民主・自民とも独自推薦候補を断念 2009/10/10
広島県知事選挙、民主党が党主導で独自候補 2009/09/17
「エライ人だけで作る」から「みんなで作る」広島県へ 2009/09/09
県政無惨 広島県知事引退で残された苦すぎる教訓 2009/06/25

各候補者のHP
かわもと康裕 オフィシャルサイト (川元康裕)
柴崎美智子オフィシャルホームページ
村上昭二さん(日本共産党広島県委員会)
ゆざき英彦のオフィシャルサイト
広島県議会議員 河井あんり

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以下の与党各党も参考に
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by hiroseto2004 | 2009-10-29 23:24 | 新しい政治をめざして | Trackback