自民党が支持率首位、英で大揺れの二大政党制
2010年 05月 06日
イギリスは、ここ20年ほどの「政治改革」のモデルとなった国です。
小選挙区制と二大政党制のセットを、基本的には日本もここ20年めざすべき、というのが、大きなマスコミなどの方向性でもありました。
しかし、その本家・イギリスでそれが崩れている。第三党の自由民主党が、5月6日執行の総選挙において、大善戦し、支持率で首位になった、ということです。
日本でも、(わたしは支持しませんが)「みんなの党」が「二大政党でいいのか」と問いかけながら、支持を伸ばしています。
イギリスでも、日本でも二大政党(労働党、保守党)に無理やり民意を集約することそのものに限界が来ているのではないか?それは、2003年のイラク戦争のときに如実に現われました。
当時、与党の労働党も、野党の保守党もイラク戦争に賛成。少なくない国民が反対している中で、踏み切ったのです。自由民主党だけ(大きな政党では)が、ほぼ、唯一、反対の立場を明確にした。そういうことも、自民党の躍進の背景にあります。
そのように感じます。
イギリス総選挙で、自民党が議席を伸ばし、キャスティングボートを握ることになれば、選挙制度が変わるかもしれない。単純小選挙区制から、比例代表制度などに変わっていく可能性もある。
そうしたとき、日本への影響も出てくるのではないか?こう予想するのです。
日本の衆院の現行制度(小選挙区比例代表並立制)は、自民党をぶっ壊すのには確かに役立った。
大昔、中選挙区だったときには、日本社会党は、定数の過半数の候補を立てることはなく、「野党第一党」に安住。一方、自民党は、派閥ごとに候補者を出し、自民党候補同士で切磋琢磨し、活力を維持してきた。こういう構図はあった。
その後、自民党政治の基盤が弱体化すると、自民党の延命装置として、小選挙区制が推進された面もあります。田中角栄政権における「カクマンダー」しかり。1989年のリクルート事件後には、金権政治打破のためには小選挙区を、というスローガンが叫ばれた。自民党としては、比較第一党であるなら、過半数が取れるという狙いの元にです。
しかし、小選挙区制導入後、自民党候補は1選挙区あたり一人となり、切磋琢磨がなくなった。それにより、活力が時間を掛けて失われていった。候補の公認権を握る執行部の力が強大となり、派閥の活力は失われた。このことも自民党崩壊の原因といえる。
そういう意味では、自民党をぶっ壊したのは現行制度ともいえる。小沢さん(昔は自民党幹事長だった)が中心となって進めた制度が、今、自民党を壊したのは皮肉です。
しかし「自民党政権亡き後」に、現行制度でいいか?というとそれは違うのではないか?というのがわたしの個人的な思いです。
やはり、もうちょっと多様な民意を反映する制度にしたほうがいいと思います。
イギリスの選挙結果にはその点で注目します。(この記事は、イギリス総選挙に注目していただくために、日付を投票日の5月6日に設定してあります)
BBCの特集ページ
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/election_2010/default.stm
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小選挙区制と二大政党制のセットを、基本的には日本もここ20年めざすべき、というのが、大きなマスコミなどの方向性でもありました。
しかし、その本家・イギリスでそれが崩れている。第三党の自由民主党が、5月6日執行の総選挙において、大善戦し、支持率で首位になった、ということです。
日本でも、(わたしは支持しませんが)「みんなの党」が「二大政党でいいのか」と問いかけながら、支持を伸ばしています。
イギリスでも、日本でも二大政党(労働党、保守党)に無理やり民意を集約することそのものに限界が来ているのではないか?それは、2003年のイラク戦争のときに如実に現われました。
当時、与党の労働党も、野党の保守党もイラク戦争に賛成。少なくない国民が反対している中で、踏み切ったのです。自由民主党だけ(大きな政党では)が、ほぼ、唯一、反対の立場を明確にした。そういうことも、自民党の躍進の背景にあります。
そのように感じます。
イギリス総選挙で、自民党が議席を伸ばし、キャスティングボートを握ることになれば、選挙制度が変わるかもしれない。単純小選挙区制から、比例代表制度などに変わっていく可能性もある。
そうしたとき、日本への影響も出てくるのではないか?こう予想するのです。
日本の衆院の現行制度(小選挙区比例代表並立制)は、自民党をぶっ壊すのには確かに役立った。
大昔、中選挙区だったときには、日本社会党は、定数の過半数の候補を立てることはなく、「野党第一党」に安住。一方、自民党は、派閥ごとに候補者を出し、自民党候補同士で切磋琢磨し、活力を維持してきた。こういう構図はあった。
その後、自民党政治の基盤が弱体化すると、自民党の延命装置として、小選挙区制が推進された面もあります。田中角栄政権における「カクマンダー」しかり。1989年のリクルート事件後には、金権政治打破のためには小選挙区を、というスローガンが叫ばれた。自民党としては、比較第一党であるなら、過半数が取れるという狙いの元にです。
しかし、小選挙区制導入後、自民党候補は1選挙区あたり一人となり、切磋琢磨がなくなった。それにより、活力が時間を掛けて失われていった。候補の公認権を握る執行部の力が強大となり、派閥の活力は失われた。このことも自民党崩壊の原因といえる。
そういう意味では、自民党をぶっ壊したのは現行制度ともいえる。小沢さん(昔は自民党幹事長だった)が中心となって進めた制度が、今、自民党を壊したのは皮肉です。
しかし「自民党政権亡き後」に、現行制度でいいか?というとそれは違うのではないか?というのがわたしの個人的な思いです。
やはり、もうちょっと多様な民意を反映する制度にしたほうがいいと思います。
イギリスの選挙結果にはその点で注目します。(この記事は、イギリス総選挙に注目していただくために、日付を投票日の5月6日に設定してあります)
BBCの特集ページ
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/election_2010/default.stm
英総選挙まさかの三つどもえ 第3党・自民、支持率1位(1/2ページ)2010年4月21日1時25分
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【ロンドン=土佐茂生】二大政党制がいよいよ終わるのか――。5月6日投開票の英国総選挙で、第3党の自由民主党が世論調査で労働党、保守党を抑え、1位に躍り出た。選挙戦のさなかに2大政党以外の党が支持率トップに立つのは極めて異例。単純小選挙区制のため、支持率がそのまま議席数に反映されるわけではないが、間違いなく三つどもえの混戦になった。
英国では民間機関がメディアと連携し、毎日世論調査を行っている。自民党が1位になったのは、18日付日曜紙メール・オン・サンデー(MOS)の世論調査。同党の32%に続いて、保守党が31%、労働党が28%となった。同紙は、自民党が選挙戦の調査で単独で支持率1位になるのは、かつて2大政党の一角を担った前身の自由党以来104年ぶりと報じた。
さらに、別の世論調査会社「YouGov」が18日に発表した調査でも、自民党は33%で、保守党(32%)と労働党(26%)を抜いた。その他の世論調査でも、12日の議会解散前は18~20%ぐらいだった同党支持率は先週後半から10ポイント前後跳ね上がっている。
きっかけは15日に行われた英国初の主要3政党党首によるテレビ討論だ。2大政党を「古い政治」と批判したクレッグ党首は、新たな選択肢の可能性を印象づけ、中継した民放局の世論調査で労働党のブラウン首相、保守党のキャメロン党首に圧勝。「誠実さ」「カリスマ性」「力強さ」で高く評価された。
ただ、現行の単純小選挙区制は2大政党に有利。しかも現在の選挙区割りは労働党に有利とされる。MOS紙の世論調査結果をもとに実際の選挙区ごとに勝敗を予測すると、定数650のうち、自民党は現有の63議席から倍増するものの121議席どまり。保守党は230議席。「漁夫の利」を得る形で、支持率3位の労働党が267議席でトップという形になる。
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以下の与党各党も参考に



「建設的野党」日本共産党
解散・総選挙にのぞむ基本的立場(日本共産党)

タイトル : イギリスに響く第3党の声 - ニューズウィーク日本版
これまで二大政党制の国だと思われてきたイギリス。そのイギリスで二大政党に続く第三党の自由民主党が注目を集めている。三大政党の支持率が拮抗していることもあり、ブラウン首相が遊説中に犯してしまった失言問題で、ますます混迷を深めるイギリス政界。5月の総選挙を控え、自由民主党のクレッグ党首の動きから目が離せない。 ... more
これまで二大政党制の国だと思われてきたイギリス。そのイギリスで二大政党に続く第三党の自由民主党が注目を集めている。三大政党の支持率が拮抗していることもあり、ブラウン首相が遊説中に犯してしまった失言問題で、ますます混迷を深めるイギリス政界。5月の総選挙を控え、自由民主党のクレッグ党首の動きから目が離せない。 ... more
by hiroseto2004
| 2010-05-06 07:16
| 新しい政治をめざして
|
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