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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004
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まずは「「金持ち増税」と「法人税減税反対」」を論点に!

おととい付けの「きまぐれな日々」のエントリーで取り上げられたことが、一番しっくりくるので、転載させていただきます。

「金持ち増税」と「法人税減税反対」に議題を再設定せよ
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1083.htm

菅直人首相の所信表明演説で、「強い経済、強い財政、強い社会保障」という言葉を掲げたが、これが神野直彦・東大名誉教授の発案になることが、12日付の朝日新聞に掲載された神野氏のインタビュー記事で明かされた。

私にとってはこれは別に意外でも何でもなく、むしろ菅首相が「効率的な政府」を意味し、かつ「大きな政府」を示唆するこんな言葉をよく思い切って使ったものだと思っていたから、このスローガンが神野氏の発案だと知っても、さもありなんと思っただけだった。しかし、その一方で、これを財政再建と取り違えるそそっかしい人が多く出てくるだろうなあとも思った。

菅首相でいけないのは、そのあとに、財政健全化検討会議を自民党も入れて超党派で作ろう、などと言い出したことであり、これは「財政再建」を意味するばかりか、「小さな政府」を目指す自民党の意見などを容れたら、消費税による財政再建の路線になってしまう。このあたりが、菅首相の危なっかしいところだ。

なぜかあまり指摘されないのだが、「強い財政」と「財政均衡政策」は相矛盾する。財政均衡を目指す政府に「強い財政」など実現不可能なのである。本来そういう点で菅首相が批判されるべきであるにもかかわらず、この所信表明演説が消費税を含む増税による財政を打ち出したものだとか、あげくの果てには菅首相の政策に影響を与えた神野直彦氏が朝日新聞のインタビューに答えて「菅首相はスウェーデンのような高福祉・高負担の社会を目指すと言ってもいいのではないか」と発言したことについて、「神野直彦は裏切った」などというトンチンカンな批判まで飛び出す始末だ。批判の方向性が間違っている。

そもそも、こういう言説自体が、消費税増税を議題にしようとするマスコミの思惑に乗ってしまっている。ここで思い出すべきは、以前村野瀬玲奈さんが書かれた、ブロガーは「高額所得への課税や法人税課税を含む税制全体の改革」という表記を用いるべし、という提言だ。私は、ずぼらなのでいつも「所得税を含む税制改革」と表記している。うっかり書いてしまった場合を除いて、「消費税増税論議」とは書いていないはずだ。

菅首相の所信表明演説に、「消費増税」という文言が出てこなかったことは、11日付朝日新聞夕刊(東京本社版)が不満そうに報じていた通りである。とにかく消費税増税に関しては朝日新聞は実に執念深く、他紙の社説が「消費税を含む税制改革」と書くところを、「消費増税を軸とした税制改革」などと、より強い表現を用いる傾向が顕著だ。

(中略)

「高福祉高負担」と書くと、「貧乏人は今でも重税に苦しんでいるのに、これ以上税金を払えと言うのか」と批判される。この批判ゆえに、これまで「高福祉」はともかく「高負担」という言葉がタブー視されてきたのだが、現在は富裕層が応分の負担をしていないからこその「低負担」の状態なのであって、「高負担」にするとは、富裕層に応分の負担をしてもらうことを意味する。この点はどうしても理解してもらうのが難しいようだから、口を酸っぱくして訴え続けるしかない。また、「高負担高福祉」を唱えながら、直接税の増税よりも先に消費税の増税を言い出す人間は詐欺師だから、それにも気をつけなければならない。

それにしても、社会民主主義が高福祉高負担政策をとるのは当たり前だと私は考えていたから、まさかその言葉自体を捉えて、あたかも「新自由主義」であるかのような非難がなされるとは思わなかった。2年半前に、『週刊東洋経済』が北欧経済を特集した時に、狂喜した記事をブログに書いた人間であれば、当然降伏し高負担政策を容認していると思っていた。しかも、神野氏が「税制においても消費税の増税論議ばかりが注目されるが、所得税や資産課税を含めて、新しい社会を支える税体系のあり方を考えるべきだ」と述べているにもかかわらず、消費税増税論だとして断罪される。私には、その論理がさっぱり理解できない。おそらく論理というより情念なのであろう。

実は、同様の非難が大阪大学教授の小野善康氏に対してもなされてきた。小野氏は、菅首相に「増税しても景気は悪化しない」という考えを吹き込み、消費税増税をけしかけたとして、植草一秀や副島隆彦に非難されている(やや異なる観点から、池田信夫にも非難されている)。しかし、11日付の産経新聞に掲載された小野善康氏のインタビュー記事を読めば、植草や副島のヒステリックな小野氏批判には理が全くないことがわかる。消費税について、小野氏は、「増税は消費税よりも、(低所得層ほど負担が軽くなる)累進性のある所得税の方がいいと思う。ただ、税制は副次的な問題で、不況時こそ政府が雇用をつくるという目的が重要だ」と述べている。

それなのに、一部の人間が「小野善康が菅直人に消費税増税をけしかけた」ことにしてしまった。これを鵜呑みにしている人間は、多くの読者を持つブロガーをはじめとして大勢いる。なにしろ、1年前の今頃には植草一秀を「政権交代三種の神器」の1つとして崇拝していた人間もいたし、その植草と共著を出した副島も、植草と同様に持ち上げられていた。

菅政権は、右派からは「左翼政権」として批判されている、また、社民主義を左から批判する考え方もある。そして、菅政権の政策が本当に社民主義的なものになるかどうかは疑わしく、厳しく監視する必要があると思う。たとえば、菅首相は法人税減税には慎重だと東京新聞に報じられていたにもかかわらず、民主党は11日に行われた政権公約会議で、マニフェストに法人税減税を盛り込む方針を打ち出した。民主党自身が発表している(下記URL)。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=18354

これなどは、「強い財政」に反する妄動である。法人税減税が必要だとは、3月に鳩山由紀夫前首相が国会の答弁で述べたことで、鳩山政権の「既定路線」になっていた。今回もこれを踏襲したものと見られるが、これは改めなければならない。もっとも、法人税減税は財界が強く望んでいて、直嶋経産相が後押ししているが、財務省は消極的なはずである。

なすべきことは、民主党がこういう怪しい動きをすることをとらえて批判することであり、マスコミによって「税制全体の見直し」が「消費税増税」にすり替えられている現状に対抗して、「金持ち増税」と「法人税減税反対」に議論を再設定することである。それをやらずに、菅直人憎しの怨念にとらわれた人たちが、小沢一郎かわいさのあまり「菅直人は消費税増税論者」と叫ぶばかりだと、逆に菅首相に消費増税をさせる圧力になってしまうだろう。


まったくそのとおりです。

「菅・神野」と「小泉・竹中」の違いhttp://www.janjanblog.com/archives/5451で、申し上げたとおり、

 ですから、「神野委員長のおっしゃる方向での改革を進めよ」、と言う声を、政府・与党にどんどん(玄葉政調会長兼国務大臣など経由で)届けていくべきだとわたしは考えています。

とにかく、朝日新聞は「消費税増税しか増収策はない」といわんばかりの論調を叫ぶ。その「挑発」に乗る形で、「大きな政府」を提案する神野直彦教授らを「誤爆」してしまうのは愚かなことではないでしょうか?

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1817.html
上記の「村野瀬玲奈さん」の記事でもわたしの記事を紹介していただいています。

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by hiroseto2004 | 2010-06-16 19:24 | 経済・財政・金融 | Trackback