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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

民主党候補・Kさんへの手紙(3)

 Kさん。お疲れ様です。

 選挙戦も中盤です。最後までKさんが元気で闘い抜かれることだけを今は祈っています。

 とにかく、最後の一週間が勝負です。おそらく、かなりの混戦だと思います。

 Kさん。わたしの父も癌の経験がありますし、祖母も要介護状態です。幸い、認知症がないので助かっていますが。

 Kさんのような方が一般市民から立候補されることは歴史的な意義があります。一方で、立候補されることにはリスクが多くあります。よくぞ決断してくださったという感謝の気持ちはいまでも忘れていません。Kさん。だから、わたしは、Kさんの活動をこれからもずっとできる限りサポートさせていただきたいのです。これからのKさんの活動はわたし自身のこととしてとらえさせていただきたい。

だからこそ、いろいろと、生意気を申し上げます。

今日は、外交と経済について、お話申し上げたい。

Kさん。韓国の哨戒艦が沈没した事件で、韓国の李大統領はこれを選挙にりようしようとしましたが、地方選挙で惨敗しました。さらに、アメリカのオバマ政権はついに、北朝鮮に対するテロ支援国家の再指定を断念しました。李大統領は完全にアメリカにはしごを外されました。日本の鳩山前総理も「制裁の先頭に立つ」などと意気込んでいましたが、やはり、はしごを外されたのです。

Kさん。未だに事件の真相は分からないのです。日本が先頭に立って制裁をする、などと叫ぶことは愚かです。

Kさん。最近、わたしの友人は「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」を立ち上げました。

イラク戦争の検証を求めるネットワークのホームページが新しくなりました。
http://iraqwar-inquiry.net/

以下には参院選の候補者アンケートへの回答があります。

参議院選挙候補者アンケート回答
http://iraqwar-inquiry.net/?p=678840141


2003年3月、アメリカのブッシュ大統領は大量破壊兵器廃棄を呼号し、イラクへの攻撃を開始。日本の小泉純一郎総理(当時)もアメリカを支持しました。そして、イラクに自衛隊を初めて戦地に派遣しました。小泉総理は、「自衛隊が活動する地域が非戦闘地域」 などという答弁で誤魔化していましたが、後に名古屋高裁により傍論とはいえ「航空自衛隊の派遣」が違憲と判断されています。

大量破壊兵器は発見されず、戦争の正当性に、アメリカやイギリスの国内でも疑問が呈されました。ブレア・英国総理は、イラク戦争での人気低迷が原因となり退陣に追い込まれました。

Kさん。イラク戦争は、日本にとっては以下の二つの意味があったと思います。すなわち「自衛隊がアメリカ軍に追随して世界中で戦争に参加する」ことに道を開いた。その後、とくに自民党政権が検討していた「集団的自衛権」は、アメリカが気に入らない国を殴るときには、みんなで殴りに行こう、という「集団的侵略」とも言えるわけです。ブッシュ政権は、気に入らない国に対しては「この国が脅威になるかもしれないから先に殴り倒してしまえ」という理屈をとっていました(予防的先制攻撃)。

第二に、日本は、アメリカ国債を購入することで、戦費を賄った。2003年から2004年3月までに日本は約35兆円のアメリカ国債を購入した。日本としては、ドル買い・円売りを行うことで、アメリカへの輸出に依存する大手企業(経団連加盟のトヨタやキヤノンなど)を援護射撃した。一方で、国内では、健保負担引き上げ、タバコ税引き上げ、発泡酒への課税、年金保険料引き上げなど「庶民負担増」のオンパレードだったのに、です。

この点は、わたしは2004年3月15日に衆議院憲法調査会広島公聴会で指摘させていただきました。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/kouchoukai09iken.htm#sato

 大手企業の利益のために、庶民を犠牲にするという小泉政治のひとつがイラク戦争への支援でした。

 Kさん。日本は、一部の大手企業を優遇するために、アメリカに従属しすぎて、時代に取り残されつつあります。

 Kさん。ここ10数年の日本の経済政策は、「財政危機を口実に増税ないし緊縮財政」→不況→大手企業優遇による景気回復をめざす→おもったほど成果が上がらない
のサイクルを繰りかえしてきました。

 Kさん。以前も申し上げたように、1997年、橋本総理は消費税を5%に引き上げ、健保負担を2割に引き上げました。その結果、大恐慌となり、橋本さんは98年参院選で惨敗し、退陣しました。

 その後を受けた小渕総理は、景気刺激を行ったがその中身は、大手企業への減税、お金持ちへの減税でした。さらに派遣法を原則解禁した。これが禍根を残しました。

 Kさん。その後、森総理を経て小泉総理は今度は「駄目な企業を潰せば良い企業だけが残り日本は強くなる」「痛みに耐えてがんばった。感動した。」などと絶叫しました。不良債権処理加速化と称して、貸しはがしをすすめました。また、健保負担増や発泡酒増税など、庶民の懐を痛めつけた。

 あのころ、小規模企業はばたばたとつぶれた。残った企業は、労働条件を悪くすることで、生き残ろうとした。

 Kさん。本来あるべき構造改革は、「もっと給料が高くなる産業分野に人々が移る」ことのはずでした。デンマークなどはそれに成功しています。一部大手企業(重厚長大産業)ばかり優遇して、そこに人材を貼り付けていたら結局国が傾いてしまう。そこで、個人がやりなおしがしやすい仕組みを充実させ、産業構造を変換しました。

しかし、日本はあべこべです。残ったのは、条件が悪い就職先になった。結局、小泉さんは本来あるべき構造改革とは逆に、アメリカへの輸出に依存する一部大手企業ばかりが潤っただけでした。派遣労働者らを使い捨てにすることで儲けやすくなったばかりに、日本の経済界は、構造変化が遅れたのです。労働者を使い捨てにすれば儲かるので、高付加価値へ転換しなくなってしまった。そして、国民は貧しくなった。

Kさん。我々は上記の自民党政治の弊害を是正しなければなりません。

法人税を引き下げることこそ「究極のバラマキ」ということが指摘され、ネット上でウケています。

http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10576415938.html

法人税減税は究極のバラマキ -大企業の国際競争力強化が経済・財政悪化と貧困化の悪循環生む
テーマ:大企業・内部留保の社会的還元を


 『日経ヴェリタス』(2010年6月27日付、第120号、日本経済新聞社)の52面に、「法人税減税は究極のバラマキ」と題した記事が掲載されています。筆者は、中野剛志京都大学助教です。

 記事のリードには、「国際競争力強化のために法人税減税をすべきだという議論がある。しかし、デフレ不況下では効果が極めて乏しく、むしろ有害ですらある。法人部門の貯蓄を増やすだけで、経済全体の需要を縮小させるからだ。」と書かれています。
(引用終わり)

その意味では、枝野幹事長が割合法人税率引き下げに慎重なのは、良いことだと思います。

当然、特別会計には切り込まないといけません。

ただ一方で枝野幹事長は、財政再建を優先しすぎている、とわたしは、と懸念しています。

Kさん。IMFも、日本の財政には差し迫ったリスクはない、と言っています。

日本の財政「差し迫ったリスクない」 IMF専務理事2010年6月29日13時45分

 【ワシントン=尾形聡彦】国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は28日、朝日新聞など一部アジアメディアの共同インタビューで、日本の財政の持続性について「日本の公的な資金調達で、差し迫ったリスクがあるとは思わない」と述べた。

 一方、中国・人民元については「依然として過小評価されている」として、対ドル相場でのさらなる切り上げを求める考えを示した。

 前日27日に専務理事も出席したカナダ・トロントでのG20サミットの首脳宣言では、2013年までに先進国が財政赤字を半減させる目標を設定。ただ、日本については、他国と比べて政府債務が大きすぎることなどから、例外扱いとなっている。

 ストロスカーン専務理事は「日本の資金調達は他国とは異なっている」とし、日本国内から資金の大半を調達している日本は状況が違うとの見方を示した。
(引用終わり)

Kさん。今はまず、景気回復を優先させることです。

そして、きちんと特別会計に切り込むことです。

それを進めながら、あるべき税制を議論していけば良いのです。基本的にはお金がある人からいただいていく、という方針であるべきです。

Kさん。経済政策はこの10数年の失敗の教訓を踏まえるべきなのです。

Kさん。若造が偉そうに申し訳ありません。しかし、このように申し上げるのは、Kさんが市民感覚と政策能力双方を備えたすばらしい政治家になれると、直感しているからです。

Kさん。今でもKさんは立派な方です。自分が困っていたら、なかなか他人のことに思いが行かなかったりする。それは責められない。

一方、自分に余裕があっても、「他人のことだから関係ない」となってしまいがちである。

 そうしたことを踏まえれば、仲間のために仲間と一緒に立ち上がって成果を挙げてこられたKさんは本当にすばらしい方です。人間としてのKさんにわたしは心から感謝しています。それに、政策能力が加わればすばらしい政治家になられます。

Kさん。自分ひとりで何もかも、というのは難しいので、いろいろ人から話を聞かれてください。W議員もその1人です。誰に聞けばいいか分かれば十分です。

最後にもう一度お約束します。選挙は勝たねばなりません。

Kさん。いろいろと、党内的な駆け引きも新聞でも伝えられています。しかし、わたしはKさんを最後まで励まし続けます。雑音はあまり気になさらなくていいと思います。

ただ、どういう結果になろうとも、今後は、わたしはKさんの活動をできるかぎり支えたいと思っています。

そうでなければ、わたしもKさんを政治的に利用しただけという汚名をかぶるでしょうし、何より自分の心の中にやましいものが残るでしょう。

最後まで、元気で闘いぬいてください。
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