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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

みんなの党はなぜウケたか?


「みんなの党」躍進の諸相 ─ 「公務員叩き」とリフレ政策
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1095.html


上記の「みんなの党」躍進について、分析した「きまぐれな日々」の論考を是非ご覧下さい。

みんなの党がウケたのは、ひとつは、小泉流の「公務員叩き」です。デフレで人々に不満がたまっているとき、公務員を叩いて溜飲を下げてもらう、というのは、真っ直ぐみんなの党に引き継がれている。

本当をいえば、渡辺喜美さんのお父さんが師事した中曽根康弘さんは、まさに公務員叩きの先鞭をつけた。

あとは、わたしから補足させていただければ、かつて、わたくし・さとうしゅういち自身も初当選時には応援させていただいた川田龍平さん=行政不信のリベラル派も合流した、という按配でしょう。

また、もうひとつは、みんなの党が掲げていたデフレ脱出のためにリフレ政策です。

そして、いわゆるリフレ派がみんなの党に誘導して行った、と記事は批判します。

リフレ派の問題点として、記事は、所得再分配が明確でないことを挙げています。

累進課税とか、派遣規制、最低賃金引き上げを言わなければ、リフレ派論客を信用できない、としています。

わたしも記事の趣旨におおむね賛成です。






あえていえば、わたしは「リフレもやるし、財政出動もやる。最低賃金引き上げもやるし、最終的には労働者使い捨てをしないと持たない産業分野にいつまでも人を貼りつけていたら、国が傾くので、退出して頂く企業が出るのもやむをえない。ただし、きちんと、とくに小規模企業の業種転換支援や、個人単位での現役世代への「やり直し」のために社会保障の整備(生活保障、教育訓練など』をセットでする。」

こういう方向性でしょう。

日本の場合、三十年間、道を誤ってきた。高度成長が終わった頃には、官僚や自民党が大手企業を保護し、大手企業が世帯主でもある男性正社員を保護する、というシステムは機能しなくなるのが明らかだったのに手を打たなかった。開発独裁から福祉国家に転換すべきだったが、中曽根さんは、むしろ開発独裁の再編・強化で対応した。

1990年代になると、不況は深刻化。大手企業=日経連(当時)は、新時代の日本的経営と称して、労働者を使い捨てにしやすくすることで、大手企業を生き残らせようとした。

さらに、21世紀に入り、小泉純一郎さんらは「痛みに耐えれば、ダメな企業はなくなり、いい企業だけになり、日本はよくなる」などと吹聴。財政を引き締め、金融面では中小企業から貸しはがしをした。

その結果は、多くの企業が、倒産。人々はブラックな企業でも働かざるをえなくなった。地方の経済はとくに厳しく、そこで職につけない若者は、都会で派遣労働者になり、最近の派遣切りにあう、という例も続出しました。本来、「改革前よりいい労働条件の職場に人々が行ける」のが、あるべき構造改革のはずでしたが、あべこべになりました。その結果、今、最低賃金を引き上げることへの世論のアレルギーもできてしまったのかな、とも思います。

企業退出=廃墟がのこるだけ、というトラウマを小泉政権は人々に植え付けた。だから、最低賃金を引き上げや派遣規制強化反対論が根強くなるのです。

労働者使い捨てに頼らず、高付加価値な分野に労働者を移動させ、経済を回す、というシナリオが日本ではまだ見えない。デンマーク等はそれで成功していますが。

結局、中曽根政治によるセーフティーネット整備のサボタージュ及び再分配の後退。(ただし、中曽根時代は中央官僚による地方への支配が強まった)。1990年代後半以降の労働者使い捨て。そして、橋本政権や小泉政権の緊縮財政によるデフレ。

これらが、複合的な症状となって日本を苦しめている。みんなの党は、デフレと中曽根政治のうちの官僚による支配強化だけを是正すればいい、という政党であるといっていいでしょう。小泉政権により、植え付けられた中小企業主らのトラウマをうまく利用しつつ、一方で、小泉政権と同じ公務員叩きで溜飲を下げてもらう。それが、みんなの党の本質だ。

問題はそれに対向する言論を普段から強めてこなかった、社会民主主義者の力量不足です。わたくし・さとうしゅういちもふくめ、地道に選挙以外のときも活動するしかないのです。選挙のときだけ消費税増税反対、といっても、極論すれば、デフレ脱却を掲げたみんなの党への援護射撃にしかならないのです。

敢えていえば、1980年代以来、中曽根さん、続く橋本龍太郎さん、小渕恵三さん、そして小泉さんにより、社会民主主義勢力は押し込まれっ放しでした。それが、ようやく、2007年参院選で反転のきっかけをつかんだということなのでしょう。

20年以上かけて押し込まれたものをすぐ押し返すのは無理ですが、諦めてはいけないのです。

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総括・参院選4 みんなの党に躍進許した共産、社民、国新の力量不足
2010年 7月 21日 07:30 <オピニオン> <政治・政党> <経済> <選挙>
さとうしゅういち



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by hiroseto2004 | 2010-07-28 12:49 | 経済・財政・金融 | Trackback