非正規教員、7人に1人に 「痴呆痔恥」もたらした義務教育費国庫負担制度緩和
2010年 10月 30日
本当にひどいことになっています。
最近、正規教員を採用しだしていますが、今度は年齢構成がいびつになっています。
すなわち、50代以上と20代が多くて、30代のいわゆるロスジェネ世代が少ない、いびつな構造です。
新規採用するにしても、むしろ非正規教員出身者を最優先で採用すべきでしょう。
それにしても、人を育てる場で人を使い捨てにするとは、この国は本当に人を大事にしない国になったと思います。
もうひとつは、義務教育費国庫負担制度を緩めるという地方分権が、教育現場でも「痴呆痔恥」につながってしまっている。地方の財政難の中で、分権をすべきでないところをすれば、「痴呆痔恥」になるのも止むをえない。
非正規教員、7人に1人 財政難で毎年増加し10万人超
http://www.asahi.com/job/news/TKY201010230163.html
各地の公立小中学校で、正規採用の教員ではない常勤講師や非常勤講師が増え、昨年
は約10万5千人と全体の15.1%を占めた。文部科学省の調査でわかった。この
7年間で約3万7千人増えており、こうした「非正規教員」が7人に1人を超えるま
でになっている。財政難の自治体が、安い給料で済む非正規の採用に動いているため
だが、任期が限られ、「教育活動の水準を保てない」と懸念する声が上がっている。
文科省によると、全国の非正規教員のデータがあるのは2002年以降で、同年
(5月1日)の人数は約6万8千人と教員全体(約67万3千人)の10.1%だっ
た。以後、毎年増え続けており、09年は約10万5千人に。全体の15%を占める
までになった。
内訳をみると、正規採用の教員と同じようにフルタイムで勤める常勤講師は02年
の約4万1千人から09年には約5万7千人と38%増加。授業時間だけ勤務するな
ど、パートタイムで働く非常勤講師は02年の約2万7千人から09年には約4万8
千人と8割近く増えた。
非正規教員の増加の背景には、少人数指導や35人以下学級を進めるため、給与の
より安い教員で頭数をそろえようという自治体側の姿勢がある。国の規制緩和が後押
しした。
文科省は、1クラス40人を標準とした学級編成を01年から都道府県レベルで弾
力化。続いて06年には市町村も、自前で教員を雇えば少人数学級にできるようにし
た。また04年、教員給与の半分を負担していた義務教育費国庫負担制度を緩め、国
の計算した総額内なら、給与や人数を自由に決められるようにした。自治体側は人件
費を抑制する動きを加速させ、非正規の採用が拡大した。
自治体側には「今後、少子化が進んで教員の数が過剰になっても、任期の限られた
非正規教員を抱えておけば人数調整がしやすい」という思惑もある。
ただ、非正規教員は「次年度も雇用されるあてがなく、学校側が人事などの計画を
立てにくい」「特に非常勤講師の場合、児童生徒とのかかわりが細切れになり、生活
全体を踏まえた指導ができない」といった問題が指摘されている。(編集委員・氏岡
真弓)
◇
〈常勤講師と非常勤講師〉 常勤講師は正規教員と同じくフルタイム(週約40時
間)働き、学級担任もできる。非常勤講師は「直接担当する授業時間だけ」「週20
時間」といった限られた時間の指導を担う。いずれも、非正規の身分で教壇に立ちな
がら正規採用を目指す人が多い。
月給は、たとえば大阪府の小中学校の場合、大卒の正規採用は、初任給が19万9
700円、45歳では38万3500円、60歳は42万1500円。一方、常勤講
師は初任給が19万5900円で、途切れず働き続けられたとしても45歳で31万
円となった後は頭打ちに。非常勤講師は時間給で2790円と、さらに安い。
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最近、正規教員を採用しだしていますが、今度は年齢構成がいびつになっています。
すなわち、50代以上と20代が多くて、30代のいわゆるロスジェネ世代が少ない、いびつな構造です。
新規採用するにしても、むしろ非正規教員出身者を最優先で採用すべきでしょう。
それにしても、人を育てる場で人を使い捨てにするとは、この国は本当に人を大事にしない国になったと思います。
もうひとつは、義務教育費国庫負担制度を緩めるという地方分権が、教育現場でも「痴呆痔恥」につながってしまっている。地方の財政難の中で、分権をすべきでないところをすれば、「痴呆痔恥」になるのも止むをえない。
非正規教員、7人に1人 財政難で毎年増加し10万人超
http://www.asahi.com/job/news/TKY201010230163.html
各地の公立小中学校で、正規採用の教員ではない常勤講師や非常勤講師が増え、昨年
は約10万5千人と全体の15.1%を占めた。文部科学省の調査でわかった。この
7年間で約3万7千人増えており、こうした「非正規教員」が7人に1人を超えるま
でになっている。財政難の自治体が、安い給料で済む非正規の採用に動いているため
だが、任期が限られ、「教育活動の水準を保てない」と懸念する声が上がっている。
文科省によると、全国の非正規教員のデータがあるのは2002年以降で、同年
(5月1日)の人数は約6万8千人と教員全体(約67万3千人)の10.1%だっ
た。以後、毎年増え続けており、09年は約10万5千人に。全体の15%を占める
までになった。
内訳をみると、正規採用の教員と同じようにフルタイムで勤める常勤講師は02年
の約4万1千人から09年には約5万7千人と38%増加。授業時間だけ勤務するな
ど、パートタイムで働く非常勤講師は02年の約2万7千人から09年には約4万8
千人と8割近く増えた。
非正規教員の増加の背景には、少人数指導や35人以下学級を進めるため、給与の
より安い教員で頭数をそろえようという自治体側の姿勢がある。国の規制緩和が後押
しした。
文科省は、1クラス40人を標準とした学級編成を01年から都道府県レベルで弾
力化。続いて06年には市町村も、自前で教員を雇えば少人数学級にできるようにし
た。また04年、教員給与の半分を負担していた義務教育費国庫負担制度を緩め、国
の計算した総額内なら、給与や人数を自由に決められるようにした。自治体側は人件
費を抑制する動きを加速させ、非正規の採用が拡大した。
自治体側には「今後、少子化が進んで教員の数が過剰になっても、任期の限られた
非正規教員を抱えておけば人数調整がしやすい」という思惑もある。
ただ、非正規教員は「次年度も雇用されるあてがなく、学校側が人事などの計画を
立てにくい」「特に非常勤講師の場合、児童生徒とのかかわりが細切れになり、生活
全体を踏まえた指導ができない」といった問題が指摘されている。(編集委員・氏岡
真弓)
◇
〈常勤講師と非常勤講師〉 常勤講師は正規教員と同じくフルタイム(週約40時
間)働き、学級担任もできる。非常勤講師は「直接担当する授業時間だけ」「週20
時間」といった限られた時間の指導を担う。いずれも、非正規の身分で教壇に立ちな
がら正規採用を目指す人が多い。
月給は、たとえば大阪府の小中学校の場合、大卒の正規採用は、初任給が19万9
700円、45歳では38万3500円、60歳は42万1500円。一方、常勤講
師は初任給が19万5900円で、途切れず働き続けられたとしても45歳で31万
円となった後は頭打ちに。非常勤講師は時間給で2790円と、さらに安い。
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by hiroseto2004
| 2010-10-30 19:26
| 教育
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