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by hiroseto2004

AUの大量解雇に労組抗議!

全国初のau直営店開店。オープニングが労組の抗議で「だいなし」に
2010年 12月 3日 17:24 《 日本 》 《愛知》 【フォト】 【動画】 【取材ニュース】 <公共事業> <労働・雇用> <言語>
Esaman
http://www.janjanblog.com/archives/25327


12/1、名古屋市の繁華街の中心部を歩いていると、なにやらダークスーツの人だかりができていました。
なんでも、携帯電話会社のauが初の直営店を開店するとのことで、そのオープンイベントがあるようだ、とのことでした。
12時からでないと入れない、ということで、ダークスーツの一段は、店舗の前でズラっと並んで待っていました。
見方によっては、組関係のエライ人でも登場するのか、と言いたくなる、なんとも奇妙な光景です。

参考リンク: KDDI直営のフラッグシップショップ開設について  2010年  KDDI株式会社
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2010/1117/index.html

初のフラッグシップショップ「au NAGOYA」の前で、抗議のプラカードを手にする派遣ユニオンの関根さん。しかし、開店初日のショップには、あまり一般人がいない。
平日の真昼間、まだお昼時間でもない時間に、男ばかりのスーツ姿の大群に、みんな関連会社の社員の動員かか? と思いつつ通り過ぎ、近くの松屋で朝定職を食べで再び通りかかると、
今度はそのスーツ姿のた大群にむかって、横断幕を広げてなにやらメガホンで話をしている「お姉さま(*1)」の一段を発見。
なにかの「キャンペーン」を訴えています。
おお、auの販売促進キャンペーンかと思ったら、なんと労働組合の抗議活動でした。

全国初の直営店の開店セレモニーの、動員社員の大群の脇に、横断幕にメガホンの、お姉さまたちの抗議活動。
あるい意味「華やかな」展開ですが、たまったものではありませんね。

「お姉さま方」は、東京からわざわざやってきて人たちで、
新宿の国際コールセンターのオペレータ職員の人たちでした。
KDDIの100%出資子会社である「KDDIエボルバ(*2)」で働いていたものの、集団で解雇され、抗議活動を展開しているとのことでした。

「Iがついてから愛がなくなった、au by KDDI」
「つながらないを、つくりだす、au by KDDI」
「私たちは、国際コールセンターの仕事に誇りを持って働いてきました」
「日本で唯一、日本語で相談員がお答えするサービスを、KDDIはすべてなくしてしまいました」
「大幅にサービスが縮小され、サービスの一部のみを、沖縄に移転して続けています」
「人を使い捨てにする会社の携帯は使いたくない。au解約キャンペーン、始動します」
「私たちもauの携帯を使っていましたが、解約しました。自身の携帯の契約期間よりも短い期間で雇用契約を切られる、auです。」

Esa Tube特集(今回の抗議活動の動画をアップしました):
2010.12.1 名古屋に初めてのau(KDDI)の直営店開店。派遣ユニオンの関根さん。
http://www.youtube.com/user/esamanihi#p/u/4/YlU_atTUmak
2010.12.1 名古屋に初めてのau(KDDI)の直営店開店。au解約キャンペーン始動。
http://www.youtube.com/user/esamanihi#p/u/3/2E7PbdP6SLU
2010.12.1 名古屋に初めてのau(KDDI)の直営店開店。高崎さんの話。
http://www.youtube.com/user/esamanihi#p/a/u/2/oIWJDWnsIHo2010.12.1 名古屋に初めてのau(KDDI)の直営店開店。見留さんの話2。
http://www.youtube.com/user/esamanihi#p/a/u/1/2pI_fjTkZ2E
2010.12.1 名古屋に初めてのau(KDDI)の直営店開店。木藤さんの話。
http://www.youtube.com/user/esamanihi#p/a/u/0/eJC0-4Bl4lw

昼前、名古屋の中心部の「au NAGOYA」の前で、12時のオープン開始を待つ人たち。ただし、大半はKDDI関連会社の社員である。
お姉さま方が抗議の声をあげている合間に「つながらないを作り出す」などのプラカードをもった人が、
「みなさま、この機会に、ぜひ、au解約キャンペーンにご協力お願いします」と、さながら販促キャンペーイのバイトのように声をあげているのが、かえって笑いを誘います。
そして応援にかけつけた地元労組の人たちが「au解約宣言」などの書かれたチラシを配っています。





開店セレモニーを、完膚なきまでに「台無し」にしている完全な営業妨害活動です(*3)。
とはいえ、労働組合の正当な権利として認められているので、それ自体は、まったく問題ありませんが、抗議活動としては、なんとも絶妙なタイミングであることに感動するとともに、まったく対処できず、そのままセレモニーを進行せざるおえない、会社側の様子が、なんともビミョーに笑いを誘います。

また労働組合の抗議活動というと「団結して戦うぞー」「戦い抜くぞー」「いかりをぶつけろー」などというノリのものが多く、
参加者も、くたびれた感じの若者や、団塊世代の活動オヤジだったりすることが、すくなくなく、
「正当な権利としての抗議活動」であるとしても、見ていてつまらないものが多いものですが、今回の抗議活動では、マイクを持つのは、声のはっきりした「お姉さま方」であり、呼びかけられさているのは「泥臭い労働者の怒り」ではなくて「au解約キャンペーン」です。

もちろん、その呼びかけには「労働者の怒り」も含まれていますが、泥臭くはなく、ナルシスティックでもなく、セリフもよく(オペレーターだからでしょうか?)、なによりも、会社側のスルー具合といい、見ていてなんとなく笑える配置になっているのが「絶妙」といえます。

そのようなことを考えながら見ていると、抗議の声を上げられているすぐ前で、開店がまだなので、ずっと待たされている動員社員のみなさんが、名刺交換をはじめたりしています。
その「サラリーマン的光景」が、かえって笑いを誘います。

多数かけつけていた地元TV局のレポーターが、絶え間なく続くメガンホンによるアジにより音声がとれず、どこでレポートしようか困っている様子も、少し笑えました。

よく考えたら、今回問題になっている「国際コレクトコール」などは、筆者も利用したことがあった気がします。
記憶では、結構高い通話料でしたが、遠い外国での緊急時などに、日本語の通じる専門家と話せるサービスというのは、値段なりの意味があったと思ったのを覚えています。

スーツの男ばかりでむさ苦しい状態にたいする「華やか&ユーモア」のある展開に対し、思わず「お姉さま方」に事情を聞きました。


開店初日の「au NAGOYA」の前で「au解約キャンペーン」を展開するKDDIエボルバユニオンの人たち。マイクを握るのは委員長の見留さん。
Q:抗議をしているみなさんは、どんな方々でしょうか?
A:KDDIのサービスである「国際オペレータ通話」を仕事としていた職員です。
新宿のコールセンターで9月末まで働いていました。
最終的な雇用形態は契約社員で、3カ月から半年の細切れ雇用でした。
ですが、長く勤務していた人には、もともとは正社員だったのが、いつのまにか契約社員にすり代わってしまっていた人もいましてし、偽装請負状態で働かされていた時期もありました。

Q:国際オペレータの仕事について教えてください。
A:国際オペレーター通話というサービスを提供していました。
新宿にあるコールセンターに、24時間体制で、日本語と英語のわかるオペレーターが勤務しており、
海外にいるかたが日本語で問い合わせをしたいときなどに利用されていました。
海外からのコレクトコールの利用や、海外の方の電話番号がわからないときなどにお調べしたりします。
とくに、似たような仕事をしている各国の国際オペレータと話をして、連絡先のわからない方の安否確認や、緊急時などの対処のお手伝いをしているサービスです。

Q:日本人オペレーターが対応してくれるサービスですか? 値段が結構高かった気がしますが、回りに日本人がまったくいないところでも通じるものだったと思います。
A:そのとおりです。
海外でトラブルに巻き込まれたり、大規模な災害やテロなどが発生したときには、電話口の方の状況を察して有効な対処をしたり、現地オペレータとの連携で、大切な人との通話をおつなぎする、などの重要なサービスを行っていました。
外国語での問い合わせが得意ではない方、ご高齢の方、ご家族が海外にいるかたなどに重宝がられていたと思います。
お値段は通常のオペレータ業務よりは高額ですが、私どもも誇りを持ってサービスを提供しておりました。
事業としても採算もとれていたサービスです。
「なにかあったときの母国との命綱」として存続の各方面から求められていました。(*4)

Q:みなさんは、どの程度の期間働いていましたか?
A:人によってかなり違いがあります。数年から36年のものまでいます。

Q:公共性の高いサービスではないかと思いますが?
A:そのとおりです。私たちも誇りを持って携わっていました。
「国際オペレータ通信」は、実は戦前からあるサービスで、76年ほどの歴史があります。
逓信省と呼ばれていた時代からの歴史あるサービスです。
現在のように通信事業が民営化される前に、電電公社(日本電信電話公社)のしていた通話サービスを、
KDDIの前身である国際電信電話株式会社(KDD)が独占して継承しました。
公共性の高いサービスなので感嘆には廃止できないものなのですが、
2003年の小泉改革の際に、通信事業が許可制から届出制に変更になってしまったので、お役所も廃止してほしくないと思っていても、それをとめることができなくなってしまったのです。
国際オペレータの業務を担っていくには、それなりの経験が必要です。
お電話口での利用者様のニーズや状況などに、迅速に的確に対応するためには、経験が必要なので、ここでサービスを廃止してしまうと、再開することは難しくなると思います。

Q:みなさんの所属する労働組合は?
A:KDDIエボルバユニオンです。派遣ユニオン(*5)の分会になります。

 
Q:雇用形態について教えてください。
A:最終的な雇用形態は、数ヶ月から半年の契約社員でした。
ですが、長く勤めているもののなかには、入社当初は正社員だったものもいます。
私たちの組合員の中には、10年ほどまえに、当初は正社員だったのですが、途中で、社員番号はそのままで、雇用主名が「KDDI」から「KDDIテレマーケテンング(現KDDIエボルバの前社名)」に変更になったので、どうしてですかと聞いたところ、「所属が変更になった」という話だったので、社内での所属変更かと思ったら、雇い主がいつのまにか変更になってしまっていた、という人もいます。
契約社員になっても1年単位の雇用契約だった時期が10年ほどあったのですが、数ヶ月から半年の小間切れ雇用に、暫時おきかえられていきました。

契約社員といっても、その数は200名ほどいて、多すぎます。
また、契約社員でありながら、私たちの現場にはKDDIの社員がいて、直接指揮命令していました。
されどころか、面接もKDDIの社員が直接行っていました。
これは完全に偽装請負です。(*6)
また、偽装請負であることがバレるのを隠すために、オペレーターには、外部からの問い合わせには、正社員であると答えるように、という嘘の情報を返答するのうに、という指示文書までありました。
私たち労働組合が抗議をしているので、ここ1~2年は、そのような偽装請負丸出しの状態はすこし改善されてきており、電話での問い合わせにも「契約社員です」と答えるようになっていました。

Q:組合結成のきっかけはなんでしょうか?
A:2006年に、会社側がいろいろと条件の引き下げを言い出しました。
具体的には、当時は深夜の勤務には2000円の深夜手当てがついたのですが、それを400円にする、と言い出しました。
ほかにも、早朝手当て400円を200円にしたり、交通費を支給しない、などのことを言い出しました。
私たちオペレーターは、勤務地は新宿ですが、関東一円から集まっていました。
もちろん雇用された当初は交通費が至急されていたので、突然交通費がかットされると厳しくなる人もでます。
これにたいして、私たちは2006年の11月に労働組合を結成しました。

Q:組合結成後のおおまかな動きを教えてください。
A:まず会社側と団体交渉を行いました。いろいろな条件を譲歩させましたが、交通費カットは実行されてしまいました。
2007年12月には、国際オペレータの球状を訴える院内集会を行いました。
この院内集会に対して、会社側が激怒して、見留委員長を会社に呼び出して男2名で査問しました。
院内集会で話した内容を教えないと懲戒解雇すると恫喝しました。
のちに、この院内集会での発言内容の前文が、会社側から出てくるのですが、スパイを使って内容を把握しているて、さらに委員長をを呼びつけて恫喝するとは何事なのか、ということで、
2008年の夏、社民党の福島瑞穂さんが、こんどは逆にKDDIエボルバの社長を呼びつけて事情をきいたところ、
「オペレータは期間の定めのない雇用である」ということを認めました。(*7)
ころ、会社側(KDDI)は国際オペレーター通信事業の廃止を言い出しました。
採算としても黒字だった事業なので、私たちが結成した労働組合を、職場ごと潰すためのものではないかと言われています。

委員長を恫喝する「エボルバ事件」は、あきらかに不当労働行為であるので、労働委員会に申し立てたところ、救済命令がでました。
労働委員会で救済命令がでて、職場には会社側の謝罪文が張り出されていました。(*8)

2010年3月には、国際通話サービスが廃止される、という話だったのですが、
原口大臣にお話したところ、公共性が強いサービスで、大臣も若いころに利用したことがあるサービスである、ということがわかり、
大臣が社長を呼びつけて、サービスの存続を要請しました。
ところが、会社側は今度は大臣が利用したことのあるサービスは存続して、あとの事業の大半を停止する、という行動に出てきました。
そして、9月末に私たちの職場もなくなってしまいました。
一部だけ存続されたサービスは、沖縄のコールセンターに移されて、沖縄では時給680円ほどの最低賃金で、二ヶ国語対応をしています。


「au NAGOYA」の前でアピールする労組の人たち。ただし、開店初日の店内には、一般市民は少なく、KDDI関係者ばかりのようだった。
公共性のあるサービスで、しかも黒字経営だったものが、民営化により条件が悪化。
さらに労働組合が結成されて、正当な権利要求を行うと、今度は職場そのものが潰されてしまう。
労働委員会からの救済命令が出でも、政治家や大臣が「存続しろ」といっても、さらには、社長自身が政治家相手に「期間の定めのない雇用」と約束しても、潰してしまう。

なんとかならないものか、と思います。

 
*1 お姉さま方
実際に女性ばかりだからといって「お姉さま方」呼ばわりするのは微妙かもしれない。
ただし、それが「労働組合活動」といって場合、実際に現場で目にするのは、ほとんど男ばかりであり、今回の抗議活動のように「お姉さま方」と呼びたくなるような人がマイクをもっていることは、非常に稀である。
本当に稀であるので、あえて「お姉さま方」という言葉を使用した。
もちろん、そのような人たちが労働組合を結成することにたいして、感激の意味を込めてである。
(筆者はそのようなオヤジくさい労働組合事情に辟易している)

*2 KDDIエボルバ
コールセンターの運営と人材派遣を業務としているKDDIの100%出資子会社。
1996年5月にKDDテレマーケティングとして成立。
2001年1月にKDDIテレマーケティングに社名変更。
2004年12月にKDDIエボルバに社名変更。
前身のテレマーケティング時代から、人事問題、派遣問題などで2chなどで話題が沸騰している。

参考リンク:コールセンターと人材派遣の総合サービス|KDDIエボルバ
http://www.k-evolva.com/

*3 労働組合による営業妨害活動は正当な権利?
使用者である会社側から見て、雇用されている労働者は非常に弱い立場にあります。
そのため、労働者側には、同じく労働者と「労働組合」を結成して、集団で会社側と交渉したり、ストライキをしたり、抗議行動をする権利が認められています。
つまり、会社側は解雇や賃金の操作、業務命令などを駆使して労働者をいじめることができるので、立場の弱い労働者は団結してそれに対抗する権利があり、その権利の中には、普通は営業妨害とされる行為でも免責される、というものが含まれています。

労働組合法
第1条第2項 労働組合の団体交渉その他の行為であつて前項に掲げる目的を達成するためにした正当なものについて適用があるものとする。但し、いかなる場合においても、暴力の行使は、労働組合の正当な行為と解釈されてはならない。
第8条 使用者は、同盟罷業その他の争議行為であつて正当なものによつて損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない。

第1条第2項の「前項に掲げる目的」とは…
労働者と使用者の対等な交渉を通じて労働者の地位を向上させること。
労働組合を組織すること、団結を擁護すること、
労働協約を締結すること、団体交渉をすること、などである。

もちろん、これはあくまで「権利」であるので、行使をしなければ労働者の立場は強くなりませんし、権利があるのは労働組合員であり、ただの労働者にはない権利です。
(ただし、2人いれば労働組合は結成できるし、組合員は同じ会社でなくともよく、誰が組合員であるかも秘密でよい)

よく労組の正当な活動に対して「営業妨害をするな」と言っているネット上の書き込みがありますが、法律的にも完全に「合法」である活動にたいする意見としては、無知で稚拙すぎる反応といわざるおえません。

それが、経営者である場合、労働者の法的な権利を知らない無知な経営者であり(労組に足元をすくわれます)、
万が一、労働者である場合、自身の権利を知らない無知な労働者であるといえます(低く扱われても気がつけないでしょう)。

*4 なにかあったときの母国との命綱
最近では、観光地などでも日本語対応してくれる場所も増え、日本人もおおくなっていますが、かつての世界帝国の言語(英語、スペイン語、中国語など)からみれば、日本語はあくまでマイナー言語であり、話者数は少ない。
また、後天的に取得した話者と母語話者では、電話などでの短時間でのコミュニケーションには困難がある場合も多い。
(日本語のわかる外国人では、スムーズではない場合もあるという意味)
さらには、世界には「英語すら通じない領域」「誰もメジャー言語がわからない領域」が無数にあり、そのような場所にも電話回線はあるので、日本語話者であり、通信のブロである国際オペレーターと通話できるサービスの存在は、とても意義が高い。
筆者もそのような地域から日本に電話をかける場合に、国際オペレーター通話を利用した経験がある。

*5 派遣ユニオンの分会?
労働組合には、大きくわけて、職場単位の労働組合、職種別の労働組合、個人加盟の労働組合がある。
職場単位の労働組合の場合は、働いている職場の労働者(同じ会社の人)で結成される。
職員の中の組合員の組織率が高くなるほど、発言力も強くなるしストライキなどを行いやすくなる。
ただし、現在では職場に労働組合がある場合が稀であるので、いろいろな職場の労働者が個人単位で加盟している労働組合も盛んになっている。そのような組合は「ユニオン」とつく場合がおいが、ユニオンとは組合という意味なので、必ずしも個人加盟制の労働組合をさすわけではない。
ただし、個人加盟のユニオンの場合、職場に仲間がいないと、力はそれほど強くはない。
そこで、そのようなユニオンに加盟する際に、職場の仲間を何人か引き連れて参加し、そのユニオンの「分会」を結成する場合がある。
もちろん、どこかのユニオンを上位団体として所属せずとも労組は結成できるが、普通は運営や交渉のノウハウもないので、所属して協力を仰ぐのが無難である。
KDDIエボルバユニオンは、個人参加ユニオンである派遣ユニオンに、KDDIエボルバの職員がまとまって加入して分会を結成したものである。

*6 完全な偽装請負?
通常の「直接雇用」の場合は、使用者と雇い主が同一であるが、正社員として雇うと雇い主に責任が発生する。
直接雇わず人材派遣会社や請負契約を利用したりすると、解雇した場合、人材派遣会社の責任だと言い逃れをしたり、請負人で労働者ではないと言ったりして、責任の所在をあやふやにできる場合がある。
そのような「派遣・請負」の状態を、偽装して作り出し、実際には直接雇用しているのと同様の状態を「偽装請負・偽装派遣」などという言い方をする。
今回のケースの場合、労働者たちはKDDIエボルバの社員であるので、面接をして現場で指揮命令するのが、一応は別会社であるはずのKDDIの社員である、というのは間違っている。

*7 期間の定めのない雇用
文字通りの意味。
なぜこれが重要かというと、期間の定めのある雇用である場合、労働者側に落ち度がないのにやめさせたい場合など、難癖をつけて自宅待機にして、その期間の賃金を払わない、あるいは何割かだけ払って、期間終了まで時間を稼ぎ、契約解除、という戦法をとる場合が多いからである。
契約期間を数ヶ月などと、やたらと短く設定したりするのは、そのようなことを行いたい(簡単に切りたい)会社側の戦略である。
なお、KDDIエボルバユニオンとの団体交渉での会社側の発言にも「契約社員は切りやすい」という発言があったとのこと。

*8 労働委員会の救済命令
労働者の団結擁護・不当労働行為(*9)の申し立て・労働関係の公正な調整企図を目的とする行政委員会。
実際に行われる行為は、同数の使用者委員(経営者)・労働者委員(労働者)・公益委員(学識経験者など)をまえにした簡易裁判のようなもの。
労働委員会から出される決定には、強制力がないので実行力が薄いといわれているが、行政機関からの公式な決定であり、不服申し立てのできないものであり、公定力は強いものとされる。

*9 不当労働行為
経営者が労働組合員にたいして、行うことを禁止されている行為、下記のものが含まれる。

労働組合員であることを理由とした不利益取り扱い
黄犬(おうけん)契約(労働組合に参加しない、脱退することを条件として出すこと)
団体交渉の拒否
支配介入
経費援助(使用者からの労働組合への資金援助は支配的介入と同じものである)
報復的不利益取り扱い


現場で配られていたチラシ。「auボイコットキャンペーン」とあり、解約の手順が細かく書かれている。なお、労組によるこのような活動は法律で保障された正当な権利である。もちろん、このような抗議活動に発展するまでには、会社側の誠意のない対応が繰り返しあったことは言うまでもない。
関連リンク:
派遣ユニオン
http://www.zenkoku-u.jp/hakenunion/hakenunion-top.html
匿名でも参加可能なKDDIエボルバユニオンページ
http://maglog.jp/kddi-evolva-union-tokumei/
国際オペレータ通話を守る会
http://www.save0051.org/index.html
YouTube – 労組結成のコールセンター社員に、会社側がパワハラ。-社民党-
http://www.youtube.com/watch?v=dC4R7xrPnEU

関連記事:
「パワハラやめろ」非正規社員労組がアピール
http://www.news.janjan.jp/living/0802/0802271636/1.php

Esaman記者のプロフィール
インディーズ系メーデー中部。アースデイあいち・LOVE&ビンボー作戦本部。反貧困名古屋。生存組合。などで活動しています。
Chisitomare_Esamanihi
アイヌにまつわるQ&A
LOVE&ビンボー作戦本部
生存助け合いネットワーク(生存組合)
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by hiroseto2004 | 2010-12-04 07:30 | ジェンダー・人権(労働問題) | Trackback(1)