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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

コミュニティ・ユニオン全国交流集会in阿蘇に320人

コミュニティ・ユニオン全国交流集会in阿蘇に320人


一人から入れる地域労働組合・
「コミュニティ・ユニオン」の全国交流集会が
10月1日と2日の2日間、
熊本県阿蘇市で開催された。
この集会は、
「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」が
毎年開催しているもので、
今年は全国80団体から320人が参加した。

今年の全国交流集会は本来、
山形県米沢市での開催が予定されていた。
しかし、
東日本大震災の影響で開催が困難となり、
急きょ熊本で開催されることとなった。





■実行委員長「災害に強い、連帯社会を」

集会ではまず、
集会実行委員長を務めた
連合熊本ユニオンの上田淳執行委員長が
あいさつに立った。
上田実行委員長は、
「今回の震災ではサプライチェーンが寸断され、
 日本経済に大きな影響を与えた。
 ジャストインタイムなど、
 効率性だけを追及してきたシステムが
 問い直されている」と述べ、
「自然災害に強い、
 一人一人が大切にされる連帯社会をつくっていこう」
と訴えた。

■ユニオン全国代表「労働者が引くだけじゃイカン」

続いて、
コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク共同代表の
小野博文大分ふれあいユニオン副委員長もあいさつした。

「本来は米沢での開催の予定だったが、
 地震という天災も福島での人災もあり、
 東北での結集ができなかった。
 このような中で熊本のユニオンの人たちには、
 震災の発生から半年の準備期間しかないのに
 急きょ火中の栗を拾っていただいた。
 その心意気に連帯の拍手を送ろう」。
小野代表がこのように呼びかけると、
会場からは大きな拍手がわき起こった。

その上で小野代表は、
「ここで労働者が引くだけじゃイカン。
 震災を機に、
 労働行政の貧困さも明らかになった。
 東北の仲間は仙台で労働相談ホットラインを開設し、
 闘いの拠点をつくる粘り強い取り組みをやっている」
と述べた。
そして、
「遠路はるばる参加費を払い、
 交通費を払って集まったのだから、
 交流を深め、
 経験を交流し、
 もとを取って帰っていただきたい」と
参加者らに呼びかけた。

■連合「派遣法改正、何としてでも」

日本最大の労働組合中央組織・「連合」からも、
非正規労働センター総合労働局長の
山根木晴久氏のあいさつがあった。
山根木氏はまず、
「連合は昨日東京で、
 『ディーセントワーク世界行動デーinTOKYO』を
 開催した。
 これは、
 国際労働組合総連合の仲間たちが、
 人間らしい働き甲斐のある仕事を求めて
 世界一斉に行なったものだ」と
連合の取り組みを紹介した。

「非正規労働者はいまや約4割。
 年収200万円以下のワーキングプアが
 問題になっている。
 いつの間にこんな日本になってしまったのか。
 国連のILO(国際労働機関)は
 有名なフィラデルフィア宣言で、
 『労働は商品ではない』と言っている。
 しかし今、
 底辺への競争が世界中で起きており、
 企業の激しい生き残り競争の中で、
 労働は単なるコスト、
 人間は商品になってしまっている。
 最近では雇用関係すらなくなって、
 個人委託・業務請負という名の
 実質的な労働者が増えている。
 こうした流れを軌道修正するために、
 連合は組織を挙げて取り組んでいる」。
山根木局長はこのように述べた上で、
「今では、
 連合組合員の1割以上が非正規雇用の仲間たちだ。
 ワークルールが大切だ。
 労働者派遣法の改正は、
 一体いつになったら成立してもらえるのか。
 秋の臨時国会で何としてでも成立させていきたい」と、
労働者派遣法の改正実現に
全力を尽くす決意を表明した。 

そして山根木氏は、
「今回の震災では、
 連合は自衛隊に次ぐ、
 民間最大の救援隊を被災地に送った。
 一人一人の力はちっぽけだが、
 全国の仲間の力が結集すれば大きな力になることが
 示された」と述べ、
労働者の全国的な連帯の重要性を強調。
コミュニティ・ユニオンの全国交流集会の意義に
理解を示した。

■社民党「労働法制強化、格差是正に全力」

政党からは社会民主党の福島みずほ党首が
あいさつした。

「施政方針演説で野田総理は、
 分厚い中間層の重要性を強調したが、
 格差是正・貧困是正という言葉はなかった。
 非正規雇用が約4割、
 年収200万円以下のワーキングプア、
 これこそが最大の問題だ。
 労働者派遣法の改正を何としてでも
 成立させていきたい。
 国会の中で労働法制を強化し、
 格差是正を実現するため、
 社民党は渾身の力を込めてがんばっていく。
 一緒にがんばっていきましょう!」。
福島党首はこのように述べ、
格差是正に向けてユニオンとの共闘を訴えた。

■民主・工藤代議士「派遣法改正、働きかける」

続いて政権政党・民主党からも
工藤ひとみ衆議院議員のあいさつがあった。
工藤議員は、
「派遣法については、
 1年半以上たなざらしになっている。
 由々しきことだと思っている。
 政府に対しても、
 新しく厚生労働大臣となった小宮山さんに対しても、
 派遣法の改正を強く働きかけていきたい」と
決意を述べた。

■阿蘇市長「一人を大切にするユニオン、すばらしい」

地元・阿蘇市の佐藤義興市長からもあいさつがあった。
佐藤市長はまず、
「震災後の雇用問題や非正規、
 パートとか派遣とかの問題が
 クローズアップされている」と述べたあと、
「一番大切なのは人である。
 人があってこそ国がある。
 経済優先でものが論じられるのは残念だ」との認識を
示した。
「一人でも入ることができる。
 こんなすばらしい組合はない。
 一人一人を大切にする
 コミュニティ・ユニオンの集会が
 実りあるものになることを祈念している。
 2日間、
 真剣な討議を行なってほしい」。
佐藤市長はこのようにユニオンの意義を強調し、
集会を激励した。  

■岡本事務局長「一人の問題をみんなの課題に」

全国交流集会の開催にともなって、
コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの
第23回全国総会も開催された。
総会では岡本哲文全国ネット事務局長が
活動報告と来年度の活動方針案の提起を行なった。

岡本事務局長は、
仙台市で「東日本大震災労働ホットライン」を
開催したことや、
昨年12月に厚労省交渉を行なったことなどを報告した。
その上で岡本事務局長は、
来年度の活動方針を提起した。
「とにかく、
 労働者派遣法の改正が焦眉の課題。
 さらに、
 有期雇用規制の法制化や、
 パート労働法の見直し、
 職場のいじめ・嫌がらせ予防のための
 ガイドラインの作成などの課題がある。
 全国ネットはついに、
 75団体2万人の組織となった。
 今後も、
 一人の問題をみんなの課題として取り組み、
 社会的労働運動を展開しよう」。
活動報告と活動方針は拍手で採択された。

人事では、
名古屋ふれあいユニオンの浅野文秀事務局長が
全国ネットの運営委員に再任された。

■講師「日本では原発の労災認定が難しい」

続いて関西労働者安全センター事務局長の
西野方庸(まさのぶ)氏による、
「震災の労災補償――被爆問題のこれから」と題する
記念講演が始まった。

西野氏は、
原発被爆労働者の支援をきっかけに、
学生時代から労働安全衛生運動に取り組んできた。

西野氏は福島第一原発における被爆労働の問題について、
「放射能の人体への影響の中で、
 白血病やがんの発病は『確率的影響』。
 つまり、
 ある一定量以上になればなるとか、
 それ以下ならならないというような
 確定的なことが言えない。
 ただ、
 浴びた放射線量が上がれば
 発病の確率も上がるとしか言えない」と述べ、
過去に原発関連で
白血病で労災認定された労働者の中には、
累積被ばく線量が129.8ミリシーベルトという人から
わずか5.2ミリシーベルトの人までいる実例を
紹介した。

そして西野氏は、
「イギリスでは
 原発放射線での労災は100例ほどあるのと比べ、
 日本の10例は少ない」と
日本の労災認定の少なさを指摘した。
ここには日本の労災認定システムの問題点があるといい、
「放射線を浴びた人の白血病や肺がんは、
 普通の人がなる白血病や肺がんと
 症状自体は何ら違いがない。
 普通の白血病やがんなのか、
 原発の放射線による白血病やがんなのかの見分けが
 つかないため、
 なかなか労災認定されにくい」と解説した。

■ユニオンみえ、シャープ下請企業で170人組織

その後、
あかしユニオン・ユニオンみえ・連合熊本ユニオンの
3労組から特別報告があった。
このうちユニオンみえは、
シャープ下請企業の請負会社(従業員約300人)において、
フィリピン人労働者約170人の組合加入を
実現したというものである。
ユニオンみえの広岡法浄書記長は、
「この間、
 多くの外国人労働者の組織化を進めてきたが、
 職場で安定した組織をつくることが
 難しかった」と述べ、
組織化成功の意義を強調。
全国の仲間に対し、
さらなる支援と注目とを要請した。

■「有期雇用の悲しさ、社会化を」

2日目の10月2日には、
11の分科会に分かれての経験交流や意見交換が
行なわれた。
このうち「派遣・有期雇用」を扱う第3分科会では、
前日に
シャープ下請におけるフィリピン人組織化を報告した
ユニオンみえの広岡書記長が座長を務め、
闘争経過を詳細に語った。

この会社では、
労働者の雇用は1ヶ月更新。
雇用契約書には、
有給休暇が取らせないことや、
社会保険に加入しないことが堂々と歌われていた。
そして、
会社の指定するアパートに
今年10月末日までに転居しなければ
労働者は解雇されるなどと書かれていたのである。

こうした報告を受けて弁護士の中野麻美さんは、
「有期雇用を通じて
 労働者への支配が貫かれる構図が明確だ」と指摘した。

「『有期だからいつでも切れるんだ。
 だからいうことを聞け』という形で、
 労働者が人格的にも使用者に従属させられてゆく。
 非常に強力な支配・従属関係を実現する手段として
 有期雇用が使われている」というのである。

「労働者が生きるためには雇用が必要だ。
 だから労働者は、
 たとえ有給休暇は権利だといわれても、
 次の更新が気になって使うべきものも使えない。
 有給休暇を取ったがために
 雇用が切られるようなものは本来の雇用ではない。
 有期の定めを置くことによって
 違法が合法化されている」という中野弁護士は、
「『有期雇用だから』という悲しみや苦しみを
 一つ一つ取り出して、
 社会的に明らかにしてゆく。
 それをもって、
 有期雇用規制の改革を方向付けてゆくことが
 大切だ」と、
有期雇用規制の実現に向けた
ユニオンの活動の重要性を強調した。

■「来年、京都で待ってます」

分科会が終わると再び全参加者が集まり、
全体集会が開催された。

全体集会では、
来年の全国交流集会を開催する京都から
きょうとユニオンの玉井均書記長が決意表明。
「労働者が本当に働きやすい社会をつくる契機にしたい。
 来年、京都で待ってます」と、
参加者に京都での再開を呼びかけた。

そして集会は、
労働者派遣法改正の実現や
正当な理由のない有期雇用の規制、
最低賃金の即時1000円以上への引き上げなどを求める
特別決議を採択。

最後に、
コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク共同代表の、
原田優子札幌地域労組執行委員長が
閉会の挨拶に立った。
原田委員長は、
「全国から闘いの工夫・成果を携えて結集された方々の
 発表や交流の中で、
 私たちユニオンの組織、
 そして一人一人の組合員が、
 人間らしく働きたい・生きたいという思いを
 確認し合えた」と集会の意義を確認し、
「来年はまた京都でみなさんとお会いできるのを
 楽しみにしている」と述べて
全国交流集会を締めくくった。


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by hiroseto2004 | 2011-10-09 06:40 | ジェンダー・人権(労働問題) | Trackback