橋下徹大阪市長と吉岡広小路元三次市長

大阪市の橋下徹市長をみて、広島県内のある政治家を思い出しました。

三次市の吉岡広小路元市長です。

吉岡広小路さんのお父さんは革新系の旧三良坂町長。叔父さんは日本共産党幹部で全動労（国鉄の労組）という左翼の闘士です。ただ、御本人は自民党政治家としての道を歩みます。県議から2001年三次市長に当選。

この時1万6000対7000という大差で、当時の部落解放同盟県連委員長を破りました。

なぜ、吉岡広小路さんは、こんなにバカ受けしたか？

それは、彼が部落解放同盟を批判したからです。

確かに当時の部落解放同盟のやり方には「ちょっとやりすぎではないか」という批判が結構ありました。そういう市民の雰囲気に乗って吉岡広小路さんは当選しました。

橋下徹さんが、大阪府知事に当選するより6年前、大阪市長に当選する10年前のことです。

吉岡広小路さんは部落解放同盟、橋下徹さんは、連合・自治労及び電力総連の利権打倒を前面に、バカ受けしたわけですが、吉岡広小路さんは橋下徹さんの先駆者です。

しかし、吉岡広小路さんは、当選するや、暴走を開始しました。思いつきで、人口7万弱の三次市に保健所をつくるといいだしたり、三次市の規模に似合わないスタジアムを建設するなど、「独善性」が批判されるようになりました。

かくて、吉岡さんは、2004年の合併に伴う市長選では、村井政也前市長（当時は市議）に僅差まで追い上げられたのです。

そして、それにも懲りず、吉岡さんは、保育所の民営化などをごり押し。市民や議員らの不満は爆発。度々、議会で吉岡さん提案の議案が否決されるなどしました。

そして、2008年4月の市長選で吉岡さんは、村井さんに敗れました。

その後、2011年に村井さんが、支持者に洗剤を配ったとして略式起訴され辞職。再度出直し市長選がありました。吉岡さんは再起をかけて挑むも、村井さんの後継者に惨敗しました。

吉岡さんは、7年で「賞味期限切れ」となってしまい、いまや「過去の人」です。
それでも、三次市議選に今度は挑まれるそうです。市議選なら、常識的に考えれば、地盤が固いので有利でしょうが。

「大阪版吉岡広小路」ともいえる橋下徹さんはどうでしょうか？

いまのところ、府知事としての賞味期限切れが来る前に市長に転じました。
きっと次は、市長としての賞味期限切れが来る前に国政に転じるでしょう。

ひょっとしたら、橋下徹さんは、広島県の山間部の吉岡広小路さんのことをよく研究し、ご自分の延命に役立ててるのかもしれませんね。


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