リエゾン地域福祉研究所 北欧視察報告・法人設立記念講演
2012年 11月 30日
リエゾン地域福祉研究所 北欧視察報告・法人設立記念講演がありました。
http://blog.goo.ne.jp/maru-optimal
丸山法子理事長たちが今年秋にデンマークとスウェーデンを訪問した報告です。
今回の視察には、わたくし・さとうしゅういちと県庁時代の同僚で、同じ県庁退職組の緑の党の同志・大西康史さんも参加し、環境・エネルギー政策を中心に調査をしておられます。
最初は生協ひろしまの高田公喜さんのお話でした。
北欧では高福祉高負担です。所得税も消費税も日本よりは税率は高い。しかし、負担が自分達に返ってくるという実感があります。
また、市議や県議に相当するひとたちは、別に仕事を持っていて、議会も夕方から開催です。
これは、わたくし、さとうしゅういちが、以前訪問したノルウェーと一緒です。
デンマークやスウェーデンでは医療費は無料。
しかし、39度の熱が出た子どもには、インフルエンザでなければ、「大丈夫」といって、寝ておけというだけです。
自然治癒が出来るものに対しては、甘えないということです。
高齢者については胃瘻などもほとんどないわけです。自分の人生は自己決定になっているのです。
スウェーデンの高齢者住宅のコンセプトは、利用者参加、安心安全、最後に思いやりです。
自然に人と触れ会える場所をつくっています。人間、一人で暮らすのはしんどいものです。
残存能力をいかに発揮するか?建物とガーデニングが一体となっています。
部屋の中も自由にしていいという感じです。若い時にアフリカでハンティングをするのが趣味の人は、はく製が室内に立て付けられていました。
オーデンセ市の議会は円卓で話し合う様になっています。
デンマークの孤島・ロラン島では、原発を入れるかどうかを議論。三年かけて議論し、原発に頼らない事にしたのです。ここは、最先端の風力発電を導入しています。
デンマークの片田舎ですが、3.11の時の津波や放射能の広がりを見る事ができたそうです。日本では考えられない事です。
日本の幸福度は、日本は、90位。中国よりも低いのです。
デンマークは格差は少ないのは産業別の賃金体系がきちんと決まっているからです。だから、結果として地域差も少ないという事です。その点は日本とは違います。
丸山さんは日本と北欧の違い、これからは「人生一世紀」ということ、そして、これからの提言をされました。
北欧は、高福祉高負担、日本は中福祉中負担です。
日本の場合、このままでは、高負担低福祉になりかねない、と感じているそうです。わたしも同感です。
北欧では「共助」という概念はないそうです。そもそも、人として当たり前に助け合いとしてやっているそうです。一方で日本でいうところの「公助」です。これは、国柄があるのではないか、と丸山さんはいいます。
日本がいけないのは国は面倒を見切れないからと、転嫁しているのはおかしいと丸山さんは感じています。
いまの社会保障は使いにくい。これは、戦後すぐに作られた法律だからです。
個々には複雑なニーズが見えにくくなっています。
その上で、自分で決められないということが、日本の幸福度が中国よりも低い原因になります。
一度足を踏み外したら負け組扱い。情報が多すぎるから迷ってしまう。情報が不足している。同意がないから心細い。誰かが先に決めてくれてしまう。
福祉はこれからは、みんなが困っていることを改善し、暮らしにくさを改善する。
広島県は健康年齢は男性には30位、女性は46位です。それだけ、広島県は介護が必要な期間が長いのです。
一人暮らしも増えています。相互扶助も成り立たなくなる時代。これが人生1世紀時代です。
日本は自己決定ができる大人が少ないから次世代も育ち上がらない、丸山さんは問題提起します。
日本は伝統的に公助が小さく、そして、自助(貯蓄)が肥大化していました。そして、共助・互助が色あせています。
ある地域では「うちらの地域は困っておる人がいない」というのです。
ちょっと困って居る人はすぐに、グループホームなど施設に入所するからです。
そして、「なんで、助け合いをせんといけんの?」という感覚になってしまうのです。
最近は、自助と公助しかない状況です。
そして、もうひとつ、日本に必要なのは生活ニーズを満たすビジネスです。
民助です。自己決定できるようにするためにも、民間企業もがんばる必要があるのではないか?と丸山さんはいいます。
団地などではスーパーも撤退し、フードデザート=食の砂漠が深刻です。民間企業が、車に食料を積んで宅配するのも良いでしょう。
関東では現役世代が未来を話し合う場がはじまっています。40代から50代が介護離職の問題が深刻です。介護のために仕事を辞めてしまってはあとが大変です。
高齢者に偏りがちな地域の話し合いの場ですが、若手が未来を話し合う場が必要です。
地域については以下のような役目が必要です。
これからの地域に必須なのは良好な人間関係づくり、そして見守り通報機能です。
安定して定着したリーダーを育てることが必要です。
安定したリーダーも必要です。2,3年で交代してしまうと大変です。
NPOについては、まずは一人の困りごとを解決することからチャレンジしたらいい、とアドバイスします。
県や市については「事実を知らせることに徹してほしい」と苦言を呈します。
そして、それをもとに自己決定できる県民、市民になってもらうのが役目です。
また、うまく健康にやって、介護保険や国保を使わないでいる人を褒めるべき、と提案しました。インセンティブが必要です。
民間企業はどうか?各企業とも、なかなか社会貢献したいという気持ちは皆持っているのです。
例えば、介護サービスや介護予防サービスを企業の福利厚生サービスに組み込みという方法もあります。それにより介護離職を防ぎます。
あるいは、親のことを相談できることを福利厚生にいれるのです。
民間企業にとってのビジネスのヒントとしては、
1.家族がいままでやってきたことを代替するとしたら?ということ
2.ネガティブ回避サービス(終活、婚活、離活)
3.住の整備を急ぐ
4.まるごと大丈夫的なシンプルなサービス。
があげられます。
地域福祉は漢方薬です。しかし、じわりと効いてくるので、地域福祉をやって行けばいいのではないのか?と丸山さんは結論付けました。
わたくし、さとうしゅういちも、ノルウェーを2007年に訪問しているのでよくわかります。
たとえば、介護職員(年収200万円台が多い)と福山市役所のお役人(6割が800万円以上)でこんな差があるのは、かの国では異常です。
議員もかの国ではボランティア。河村たかし・名古屋市長がおっしゃる「議員ボランティア論」のほうが向こうでは正論なのです。
また、日本において、「健康を維持している高齢者に対してもっと褒める事が必要」と言う点は、まったく同感です。
わたくし、さとうしゅういちの支持者の方には、女性の年配自営業者・農業従事者も多く、お元気な方が多いです。「介護保険を使っていないのだから、その分はなんらかのご褒美がほしい」と彼女らはおっしゃいます。
また、社会保障制度も「生涯現役」に近い自営業者の方を相対的にもっと優遇してもいいのではないか、正規公務員や大手企業正社員との格差をなくすべきではないか、とも思っています。
そんなことを思い出しました。
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by hiroseto2004
| 2012-11-30 20:34
| 介護・福祉・医療
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