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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

【随時更新】野党各党共通政策へ向けた論点整理

広島ブログ

2016年(核時代71年)3月27日

民進党 広島県連 御中
日本共産党 広島県委員会 御中
社会民主党 広島県連合 御中
生活の党 広島県連 御中

広島瀬戸内新聞 社主 さとうしゅういち
http://hiroseto.exblog.jp/
hiroseto2004@yahoo.co.jp
090-3171-4437


















野党各党共通(経済)政策へ向けた論点整理

日頃の立憲主義・民主主義を守るためのお取り組みに心から敬意を表します。
 さて、2016年2月19日、野党五党(民主、共産、維新、社民、生活)の五党は、安倍政権打倒、安保法廃止、国政選挙での協力などで合意しました。
 本年7月執行の参院選へ向け、改選数1の選挙区での選挙協力も各地で進んでいます。
 この調子で、各選挙区での選挙協力を進めていただき、立憲主義・民主主義を破壊し、個人の尊厳を踏みにじる政治を進める安倍政権を打倒するのは当然です。
 一方で、世論調査等では、安倍政権支持率の低下が見られる一方、野党への積極的な支持も伸び悩んでいます。
 安倍総理が、お金持ち・大手企業優先の政治を突き進む中で、庶民生活はよくなるどころか苦しくなる一方です。
 こうした中で、安倍政権に対して、特に経済・国民生活の面で野党が対抗軸を示していくことは、今後重要ではないでしょうか。
 こうしたことから、本紙では、野党の共通の経済政策へ向けた論点整理をお示しすることいたしました。
 ご参考にしていただければ幸いです。なお、質問・疑問などがございましたら、上記連絡先にお願いいたします。




1,基本的な考え方1 セーフティネットは「企業主義」から「個人主義」へ

 自民党の安倍総理は、大手企業には「武器輸出」「原発輸出」などの販路拡大で、地方自治体には「地方創生」の名の下にバラマキを行い、そのおこぼれに中小企業が預かり、最後に個人に行き渡れば問題が解決する、という前提に立っています。
 大手企業と癒着したり、「ふるさと創生」と称したバラマキを行った古色蒼然たる自民党政治の延長線上の発想です。
 かつては、箱物を作り、企業に来てもらえれば、自治体は潤う、中小企業も潤う。「お父さんが正社員でいつづけられれば、子どもの教育も住まいも安泰」というイメージがありました。もちろん、現実には、そのモデルから外れた人たちにはきわめて厳しい社会だったことも忘れてはなりません。一方で、日本の再分配機能は世界的に見てもきわめて弱くなっています。
 こうしたあり方は、1990年代以降は崩れています。1995年の日経連の「新時代の日本的経営」により、正規雇用は減っていき、賃金も昔のような右肩上がりではなくなっています。 
 再分配は、まず、行政がしなければ、格差が野放図に拡大してしまう状況になっています。
 こうした中で、野党は、逆に直接、個人を支援するという方向性を打ち出すべきです。民主党が2009年の衆院選で掲げた「国民の生活が第一」というマニフェストに、その発想は色濃く出ていました。
 しかし、残念ながら、民主党政権が官僚に敗北してしまい、大きな不信を国民に残しました。そして、社会保障目的で消費税を上げても、完全に自民党に食い逃げされるという惨状を呈しています。
 もう一度、「国民の生活が第一」的な原点に野党各党が立つことが大事であると考えます。

2,基本的な考え方2 「反緊縮」が世界の流れ
 いま、世界では「反緊縮」の流れが高まっています。
1980年代頃は、新自由主義が全盛でした。しかし、新自由主義は格差を拡大してしまいました。
最近では、OECDでさえも、「格差是正は経済成長と両立する」というレポートを発表するに至っています。
イギリスでは、「反緊縮」を掲げる労働党党首が誕生しました。
ギリシャでは、「反緊縮」のチプラス政権が誕生しています。
スペインでは「ポデモス」が「初陣」の総選挙で第三党になり、ポルトガルでも「反緊縮」政権が誕生しています。
アメリカでは「民主的社会主義者」のサンダース上院議員が、大統領予備選挙で大本命のクリントン元国務長官に善戦しています。
安倍総理の「財政出動」と「金融緩和」それ自体は、不況時にはオーソドックスな経済政策です。
 問題は「お金の使い道」なのです。
 すなわち、安倍総理の場合は、「大手企業」ばかりにお金をつぎ込んでいます。その結果、個人の暮らしが豊かにならないというところに問題があるのです。
 だからといって、総理以上の「緊縮財政」を野党が打ち出すのは愚行です。そうではなくて「財政出動」の「出動先」を「1,基本的な考え方1 セーフティネットは「企業主義」から「個人主義」へで述べたような、「個人」を支援する方向」に切り替えることが野党に求められる対抗軸です。

3,基本的な考え方3 「事前規制緩和」なら「事後規制強化」を
 アメリカ型では、事前規制が少なく、事後規制を強力に行います。旧来の日本のでは、事前規制が強く、事後規制は緩いとされてきました。1990年代に日本でもいわゆる規制緩和が行われ、事前規制の緩和が行われています。
 しかし、一方で、それに見合った事後規制の強化が行われていません。
 運輸業界はそのよい例です。2016年3月17日、東広島市内の山陽自動車道八本松トンネルにおいて起こった多重事故では、逮捕されたトラック運転手が、居眠りをしていたそうです。そして国土交通省が運転手が所属する会社を監査したところ、逮捕された運転手を含む14人が規定を上回る走行をし、また、多くの運転手が健康診断を受けていませんでした。
 参入規制は緩和する一方で、事後の監査があってないがごとしという状態だったのは明らかです。
 「参入規制は緩和した場合、事後規制は強化しなければならない。そのために、専門の公務員も多数、必要になる。」
 このように、きちんと利害得失を明らかにした上で議論をするのが、政治家の責務であると考えます。

4,基本的な考え方4 新自由主義グローバリズムの時代の終焉
 アメリカ大統領選挙予備選挙では、すべての有力候補(共和党 トランプ氏、民主党 クリントン氏とサンダース氏)がTPP(環太平洋経済連携協定)に反対を明言しています。
 ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ教授も、アメリカにおいてTPPの経済効果はほとんどないとしており、アメリカ議会で批准される可能性が低いと指摘する情勢です。
 冷戦崩壊を契機に広がったいわゆる新自由主義グローバリズムの時代は終焉を迎えつつあります。
 こうした中で、むしろ怖いのは、アメリカ側が「認証」のために、日本に「十分な措置」を取るまで批准をしないという手段に出ることです。過去の貿易協定でもこの手段は相手方の譲歩を引き出すために利用されてきました。
 このままでは、日本の自民党政府が、アメリカに迎合し、アメリカ企業に有利な「追加的な措置」を取る危険があります。その結果、日本の民主主義が、アメリカの大手企業の利益の下に置かれることになることが怖いのです。 
 新自由主義グローバリズム終焉の流れに乗り遅れ、アメリカに過剰に迎合する自民党との違いを野党はしっかり打ち出す必要があります。

5,基本的な考え方5 「シルバー民主主義批判」より「若者も高齢者相手の仕事で潤う」社会を
 いわゆるシルバー民主主義批判が、特に大阪都構想が住民投票で否決されてから高まっています。
 確かに地方議会など年輩男性中心で旧態依然という傾向も強い。また、年金をたくさんもらっているお年寄りがそれを溜め込んだら経済は回らないでしょう。
 それはそうなのですが、一方で高齢者一般を攻撃したり、既成政党を一括りにシルバー民主主義とかお任せ民主主義とかレッテルを張ってバッシングしたりするのも不毛です。
 高齢者の間こそ経済格差は大きいのです。年金にそれは顕著に表れています。
 一方で、若者も年を取るし、それぞれ年老いた親もいる人も多いのです。
 そうした中でこれからは高齢者に対しては年金よりも現物サービスを充実させることです。そのことで、高齢者間での格差を是正するとともに、高齢者相手の仕事で若者も潤うという方向にすればいいのです。もちろん、介護はその軸の一つです。
 さらにいえば、高齢のために自動車の運転が困難になる方が増えている今、公共交通を見直していくべきです。
 一部の自治体の選挙でシルバーパスを廃止する政治家がもてはやされていますが、いかがなものでしょうか。高齢者が元気でいていただくためにも、高齢者が関係する交通事故を減らすためにも、公共交通の充実、移動の権利の保障こそ大事です。
 また、現物サービスが充実することで、高齢者が緊急に備えて過度にお金を貯め込む必要がなくなります。それにより、消費の押し上げ効果が期待できます。


6,基本的な考え方6 成長戦略から成熟戦略へ

アベノミクスが基づいている考え方は以下のようなものです。 
1、円安にしたら輸出は伸びて景気が回復する。
2、大型ハコモノをばらまけば、そこに企業が進出し、経済は活性化する。
3、公共事業そのものの波及効果で雇用も増える。
1990年くらいまでなら上記シナリオもかなりあたっていたでしょう。
おそらく2000年代初頭でも、1と3については、そこそこ当てはまったかもしれません。
2、については、ハコモノを作ったからと言って企業が来るわけではないというのは、1990年代にはすでに起きていたことです。
 それでも、1、のように円安になったら確かに輸出は伸びたし、3、のように公共事業そのものが景気を押し上げる効果もあった。
 しかし、いまや、円安にしたら輸出量がのびるかといえば、さほどではなくなってしまいました。輸入物価が上がって余計にお金が外国に流出する傾向も目立っています。
 日本は、特にこの十五年ほどは、労働者を使い捨てにして、安さを新興国と競うというモデルにのめり込んでしまいました。1999年の派遣法改悪がその端緒になり、さらにいえば、1994年の「新時代の日本的経営」にそれはさかのぼります。ここに失敗の根本原因があります。
 日本が取るべきだったのは、成熟時代に合わせた戦略でした。冷静に考えると、欧州のものは高級ですが日本人は欧州からそれを買っているわけです。
 先進国では、モノの消費量そのものは飽和状態になって久しくなりました。むしろ、その中で、質の高さを楽しむなど、そういう方向で生活を豊かにする時代です。いわば「成熟」です。
 ところが、日本はそうではなく、昔通りの長時間労働、大量生産、大量消費路線をさらに突き進もうとしたわけです。その延長線上に労働の規制緩和もあった。しかし、それはリーマンショックで壁にぶち当たってしまった。また、他方では、「顧客のニーズに合わない、自己満足的な商品作り」に走ったことの失敗も指摘されているところです。
 また、日本は、再生可能エネルギーや省エネルギーで世界一の技術を持っていながら、国内では、エネルギー革命に乗り遅れたのも痛かったと思われます。
 3、の「公共事業をやれば景気を押し上げる効果があった」時代も終わりました。震災復興事業や老朽化したインフラの整備だけでも、日本国内の関連産業の供給力が追いついていない状況があります。実際に、各地で、市役所の新庁舎を発注したが、入札が不成立という事件も相次いでいます。
 こうした状況からの脱却を野党は打ち出すべきです。

7,消費税は5%に減税 税財政全体の再分配機能回復を

 消費税は2014年4月に8%に増税され、2017年4月に10%への増税が予定されています。
 しかし、安倍政権が増税先送りを掲げて衆参ダブル選挙に打って出るとの観測もあります。
 2014年に、増税延期を大義名分に衆院を解散し、自民党が圧勝しことに味を占めた「柳の下のどじょう」を総理は狙っています。
  野党は、これに対していかに対抗すべきかが問題となるでしょう。
 野党がすべきは、「軽減税率」等の細かい揚げ足取りではなく、「筋道」を通した安倍政治への対抗提案です。

・消費税の5%への減税
 2012年のいわゆる三党合意では「社会保障」のために消費税が使われると約束されました。
 だが、現実には、2015年4月からの介護報酬カット・要支援の介護保険からの切り離し、2018年度からの要介護1、要介護2の切り捨てなど、社会保障はカットされています。安倍総理は、「介護離職ゼロ」を掲げていますが、現実には野党提案の介護職の処遇改善法案を与党とおおさか維新(与党補完勢力)の反対で葬っています。
 こうした中で、消費税増税の大義名分は失われました。そもそも、ドイツやフランスなど、日本より教育や福祉が充実している国でさえも、食料品に8%という高い税率をかけていません。
 消費税は、いったん5%に減税し、間接税のあり方は再検討すべきです。イギリスのような食料品などは非課税の方式も含め、検討すべきです。

・税財政全体の再分配機能回復を
 そもそも日本では、特に竹下内閣時代に所得税の累進性緩和と消費税の導入を実施。1997年には消費税を5%に上げる一方、1999年の小渕恵三内閣時代にはお金持ち減税を実施しています。安倍政権で少し累進性が強化されました。しかし、年収100億円の大富豪よりも、年収70万円の庶民の社会保険・租税負担率のほうが高いというデータもあります。
 また、法人減税が叫ばれていますが、現実には多くの租税特別措置で大手企業ほど優遇されている実態もあります。
 こうした中で、税財政全体の再分配機能回復こそもとめられます。
 資産所得への課税強化や、金融取引税の導入なども含め、検討すべきです。

8,教育は無償化 「企業主義のセーフティネット」から「個人主義のセーフティネット」へ1
 高度成長期の日本では、「お父さんが大手企業正社員であれば、子どもの教育は安泰」という前提がありました。セーフティーネットの企業主義と言われています。
 1960年代の学生運動の敗北を経て、1970年代以降は大学の学費は暴騰しています。しかし、一方で、上記のような前提が機能しているかに見えたため、大きく問題とされることはありませんでした。
 しかし、1990年代の就職氷河期、さらには非正規雇用の増加を経て、2000年代に入ると、一挙に奨学金を利用せざるを得ない学生が激増します。そして、奨学金の返済で、劣悪な労働環境でも働かなければならない、奨学金の返済に追われて結婚したくてもできない若者が続出しているのが現状です。
 教育の無償化については、民主党政権下で高校無償化として実現しています。ただし、これも、修学旅行代など諸経費の負担は残るなどの課題はあります。公教育の無償化を進めていくことは時代の変化からみても当然です。
 また、大学についても、安倍政権が進める大学への交付金カットは学費の値上げにつながり論外です。給付型奨学金制度の創設などをすすめていくべきです。

9,介護・保育の充実を 「企業主義のセーフティネット」から「個人主義のセーフティネット」へ2
 介護や子育ては、「企業主義」のセーフティネットとセットで、「家庭において女性が担うべき」という文化がありました。
 しかし、雇用環境の変化や少子化や核家族化、地域社会の変化も含めた環境の変化の中で、従来のあり方は通用しなくなっていることが1990年代以降、各方面で盛んに提起されてきました。問題は、施策が追いついていないことです。
 介護保険制度は2000年にスタートしました。家族にのしかかっている介護を社会化することが目的でした。その後16年を経過しています。しかし、家族の介護のために職を辞さざるを得ない方、いわゆる介護離職が年々増えています。介護で職をやめざるを得ないことで本人にも社会にも大きなマイナスを生じることは、安倍総理も憂慮し、「介護離職ゼロ」を総理も掲げています。
 問題は、総理ら自民党自身が、これまで、「介護離職ゼロ」と正反対のことをしてきたことです。
 2015年の介護保険法改正では、介護報酬の引き下げを実施しました。介護職員の処遇改善措置も同時に実施していますが、報酬本体の引き下げで、現場の職員が待遇改善を実感できない状況があります。いくら施設を作っても、人手が足りなければ、意味がありません。
 また、介護報酬引き下げで、事業所が閉鎖され、利用者が行き場を失う例も出ています。
 さらに、2015年度からは、要支援の介護保険からの排除も行われています。デイサービスからの「卒業」を強要された例もあります。
 今後は、要介護1,2の方への生活支援サービスを介護保険から外すという方向で安倍政権は検討しています。生活環境の整備は、重度化を防ぐためにも必須です。「生活支援サービス」が介護保険から外されることで、重度化が進みかねません。
 こうした中で、介護保険の改悪を止めるとともに、思い切った現場職員の処遇改善を野党は打ち出すべきです。
「保育園落ちた、日本死ね」との当事者の発信は、世論を動かしました。国会前での抗議行動に発展し、さらに、政治を動かしています。
 保育サービスの充実には、保育士の待遇改善が欠かせません。野党は5党は保育士の給与を月5万円程度引き上げる法案を共同で提出しています。
 そもそも、介護も保育も欧州のいわゆる福祉国家では、背広組の行政職の公務員と社会的な評価も対等であり、給与も対等な場合も多いのです。しかし、日本では当事者の声が政治に十分届いていなかったために、低く抑えられてきた経緯があります。
これらを是正するためには、以下の方法が考えられます。
1,介護・保育従事者をみなし公務員とし、自治体から民間事業者に派遣する形を取る。
または、
2,産業別最低賃金ではなく、職種別最低賃金を導入し、介護・保育従事者の賃金を時給1500円以上に設定する。
 ただし、2の方法を選ぶ場合、欧州の場合は、労働組合による規制力が働いています。労働組合の奮起も求められます。野党各党も、労働組合に応援してもらっている手前、言いにくい部分もあるかもしれませんが、一方で、きちんと奮起を促すことも必要ではないでしょうか。

10、最低賃金引き上げと悪徳企業取り締まり強化
 1990年代末の労働者派遣法改悪をはじめとする労働の規制緩和により、非正規雇用の割合は増える一方です。労働組合の中にも、非正規雇用者を組合員である正社員を守るための調整弁として考える向きも当初はありました。  
 また、欧州のような同一価値労働同一賃金の考え方も浸透しておらず、この結果、野放図な非正規雇用拡大が進みました。
 一方で、正社員においても、非正社員の拡大をだしに、労働条件の悪化が押しつけられています。特に、以前から問題だった長時間労働の問題は改善どころか深刻化する一方です。いわゆる過労死は、かつての中年男性ホワイトカラーから、若手・女性・現場労働者へと広がる一方です。
 その割には、日本の労働生産性は先進国の中でも低い部類です。
 「Nobody who works 40 hours a week should be living in poverty.」。
 アメリカ大統領選挙の候補者・サンダース氏の標語は今の日本にこそ最も必要ではないでしょうか?
 今、日本の最低賃金は、先進国でも最低レベルになっています。
 短期目標としては時給1000円、中長期には1500円をめざすべきです。
 また、労働者を使い捨てにする悪徳企業の取り締まりを強化すべきです。
 そもそも、労働者を使い捨てにしないと成り立たないような経営そのものが問題とも考えるべきです。
 人手不足の今こそ、そうした経営は淘汰されるべきとも考えられます。
 それは、セーフティネットの強化、子どもの教育や住宅政策を充実させる、などとセットで実施すべきです。
 悪徳企業の取り締まりのため、労基行政の体制強化や、罰金の強化などを進めていくべきです。
 足下の公的機関、国と地方自治体における「官製ワーキングプア」は大問題です。
 特に厚生労働省自身が「ブラック官庁」になっているという笑えない状況があります。たとえば、ハローワークの相談員など、専門性が高い分野の職員も、3年で雇い止めになっている実態があります。
 足下の公的機関における労働者の使い捨てをまずやめなければなりません。

11,宅地拡大時代から撤退時代へ
 マスコミ報道でもご存じのとおり、空き家は大問題となっています。いまや、日本全体で6軒に1軒は空き家です。広島市においても、郊外の団地を中心に空き家状態の家が目立ちます。一方で、マイホーム新築のための宅地開発も相次いでいます。
  これまで、日本全体として、新築持家を持つことを奨励してきました。この結果、人口が減っても、どんどん家が増え、宅地開発が進むというという結果になっています。土砂災害危険地域まで住宅地が拡大しています。一方で、空き家が増えるという結果になっています。
 政府は空き家への固定資産税をさら地なみに引き上げるなどの対策に乗り出しました。広島県内でも、様々なNPOや業界団体が空き家の利用へ活躍をしています。さらに、こうした対策を、さらに前進させる必要があります。たとえば以下のような政策が考えられます。不動産価格が暴落が予想される中で、これからは、財政負担も少なくなる政策です。

・若者流出を防ぐ
地元の大学の学生向けに、地元(近郊)で仕事をはじめる場合(就職、起業両方)には、在学中だけでなく、卒業後の三年も含め、自治体が家賃全額補助または、借り上げた家を無料で貸す。広島県外へ流出してしまう若者を引き留める。
・起業の促進に活用
(社会人も含めて)地元で起業する人には、空き家を最初の三年は無料で貸す。4年目以降は、事業の収益に応じた家賃をいただく。たとえば、介護施設でもよし、介護施設と子ども施設の併設でもよし、小さなお店でもレストランでもよし、です。
・災害危険地域から撤退し、宅地の総量を管理
 世帯数、人口数に応じて、新規の住宅開発をやめる。土砂災害危険地域については、当該地域の住民が撤退する場合、自治体が安く、条件が良い空き家を当面貸す。その後、適切な補償を行う。なお、撤退後の土地については、畑や果樹園として活用する。その場合、就農希望者に無料で3年間は貸し出す。

12,武器・原発商人とエライ人の懐潤す海外援助から紛争予防・再生可能エネルギーで貢献する日本へ
 安倍総理は、就任以降、外遊を繰り返し、68兆円ものお金を外国にばらまいたといわれています。 
 しかし、実際には、現地の庶民のためになるというよりは、たとえば日本の武器や原発関連の企業、そして現地の既得権層の懐を潤しただけではないかと思われるものも多くあります。
 特に原発輸出は、核のゴミや事故にかかるコストは日本が負担するとされています。このようなことに税金を使って、どう後々に責任をとるのでしょうか?
 ヒロシマ、ナガサキ、ビキニ、そしてフクシマと核の大きな被害を繰り返し受けてきた日本にふさわしいのは、原発輸出や武器輸出ではなく、紛争予防や再生可能エネルギーでの貢献ではないでしょうか?
 この点も、野党の対抗軸とすべきです。

13,「身を切る改革」の落とし穴にご注意!
 「身を切る改革」として、議員定数の削減を打ち出しておられる野党もおられます。
 しかし、議員定数削減は、実は「民意の削減」でもあります。
 官僚という行政をコントロールする市民の代表を削減することでもあります。
 諸外国と比べても日本の国会議員数は人口比でみて多いとはいえません。
 一方で、議員歳費は、英仏独の3倍から4倍の水準です。
 また、政党助成金も、日本においては、使い道が不透明であるなど、問題を多く抱えています。
 基本的には、あるべき議員像において、
1,議員定数が多いが、一人あたりの議員の給料は低い(より庶民感覚を生かしたボランティアに近い)
2,議員定数は少ないが、一人あたりの議員の給料は高い(より専門性を生かしたプロに近い)
のどちらをめざすのか、という議論が必要であると考えます。
 人々の不満が高まる中で、「身を切る改革」は「ウケる」政策ではあります。
 しかし、「ウケる」こと最優先で、民主主義の機能を低下させるようなことになっては本末転倒です。

参考リンク
野党は総理の機先制し、消費減税&再分配強化打ち出せ
 



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SNSが見られなくなる前に国民連合政府で安保法廃止を・・準地元・イオン祇園前で次期国政選挙へ向け、協力呼び掛け

https://www.youtube.com/watch?v=xK6tCMSRKzw&feature=youtu.be

9月21日「諦めたら本当に安保法案が成立したことになる」さとうしゅういち、牛田で法案無効、自民政権打倒の呼びかけ
7月27日南区出汐町交差点街頭演説
7月24日安佐南区梅林駅近く街頭演説
7月20日西区横川駅前街頭演説 安保法案廃案、海外派兵より被災者支援を
7月17日古市橋駅前で安保法案衆院強行突破に抗議・安倍・自民党打倒呼びかけ
7月15日安保法案強行可決に抗議 さとうしゅういち緊急演説 広島駅新幹線口
6月29日広島市安佐南区古市橋駅前「海外派兵するなら総理から前線へ」「海外派兵より被災者支援」
6月22日広島市東区広島駅新幹線口「海外派兵するなら総理から前線へ」
5月20日 広島市東区広島駅新幹線口 「爆心地出身・岸田外相はイランとの戦争後押しではなく仲立ち外交を」
5月7日 東区広島駅新幹線口街頭演説「家や球場でカープのプレイボールを見られる日本」「お年寄りに長生きを嘆かせない」
5月1日 中区県庁前メーデー街頭演説 

統一地方選挙2015関連
2015年4月2日安芸郡府中町・さとうしゅういち街頭演説 「若者が希望を持てる世界こそテロ撲滅の道」
2015年4月2日 さとうしゅういち街頭演説 府中町庶民増税より格差是正・残業代ゼロではなくカープを家で楽しめる社会を
https://www.youtube.com/watch?v=xu1DCKuRDPc
2015年4月2日さとうしゅういち街頭演説安芸郡府中町 河辺たかふみ広島市長・中原ひろみ市議・つくだ守生県議で誰もが置きざりにされない広島を

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by hiroseto2004 | 2016-03-27 07:24 | 反緊縮・格差是正 | Trackback