無党派層の大多数を固めたのは「野党勝ちパターン」への良い兆候【北海道5区補選】
2016年 04月 25日
北海道5区補選では、野党共闘の池田まき候補は、民進党、共産党支持層の大半と無党派層の7割は固めました。
これは野党の一つの勝ちパターンです。
しかし、今回の補選では、投票に行った人の中の自民党支持率が44%と高すぎました。
全国の世論調査では自民党支持率は35%くらいです。
全国平均よりも自民党支持率が高い中でのここまでの追い上げは野党共闘の効果はあったと結論づけられます。
具体的に言えば、共産党支持者は民進党出身の池田候補にすんなり投票したし、民進党支持者内の右派も、共産党と一緒でも逃げると言うことはなかったという事実は確認できました。
自民党支持率が低い他の選挙区であれば、野党共闘の効果で勝った可能性はあります。
なお、自民党の和田候補が、本選挙の故町村信孝さんより票を伸ばしたのは、選挙序盤で劣勢が伝えられ、与党サイドが引き締めをはかった引き締め効果だと思われます。自民党は少し劣勢が伝えられたときの方が、必死で組織を引き締め、勝つと言うことがあります。2014年衆院選などは特に大勝が伝えられて、自民党内にかなり緩みがあったと思います。
5区補選 出口調査を徹底分析
04月25日 03時39分
NHKは北海道5区の16の投票所で、投票を終えた有権者1725人を対象に出口調査を行い、およそ75%にあたる1299人から回答を得ました。
一方、23日までに有権者のおよそ16%が期日前投票を済ませていますが、これらの方々は調査の対象にはなっていません。
【支持政党別の投票動向】
政党支持率は、自民党が44%、民進党が20%、公明党が5%、共産党が5%などとなりました。
支持する政党のないいわゆる無党派層は24%でした。
和田氏は、自民党支持層の90%余りを固めたほか、推薦を受けた公明党の支持層からも90%台前半の支持を得ました。
また、無党派層では30%余りの支持を集めました。
これに対して池田氏は、推薦を受けた民進党支持層から90%台後半の支持を得たほか、共産党支持層からも100%近い支持を得ました。
また、無党派層からは70%近くの支持を集めました。
【政権運営の評価】
政府・与党のいまの政権運営について尋ねたところ、「評価する」は47%、「評価しない」は53%と、「評価しない」が多くなりました。
「評価する」と答えた人のうちおよそ90%が和田氏に投票したと答えました。
一方、「評価しない」と答えた人のうちおよそ80%が池田氏に投票したと答えました。
一方、支持政党別にみますと、自民党支持層では「評価する」が81%でしたが、民進党支持層では「評価しない」が91%となりました。無党派層では「評価する」が25%、「評価しない」が75%と、「評価しない」が多くなりました。
男女別にみますと、男性では「評価する」が52%と多くなり、逆に女性では「評価しない」が60%と多くなりました。
年代別にみますと、20代では「評価する」が51%とわずかに多くなりましたが、40代以上では「評価しない」が多くなりました。
60代では「評価しない」が56%ととくに多くなりました。30代は「評価する」と「評価しない」が50%ずつで並びました。
【安保法の評価】
去年9月に成立し、先月施行された安全保障関連法の評価を尋ねたところ、「評価する」は48%、「評価しない」は52%となり、「評価しない」が上回りました。
「評価する」と答えた人のうち80%余りが和田氏に投票したと答えました。
「評価しない」と答えた人では80%近くが池田氏に投票したと答えました。
一方、支持政党別にみますと、自民党支持層では「評価する」が79%でしたが、民進党支持層では「評価しない」が86%となりました。無党派層では「評価する」が27%、「評価しない」が73%と、「評価しない」が多くなりました。
男女別にみますと、男性では「評価する」が52%と多くなり、逆に女性では「評価しない」が56%と多くなりました。
年代別にみますと、20代では「評価する」が65%となりましたが、40代以上では「評価しない」が「評価する」を上回りました。
30代は「評価する」と「評価しない」が50%ずつで並びました。
【重視した政策課題】
投票先を決める際にもっとも重視した政策課題を4つの選択肢で尋ねました。
「景気対策」が54%でもっとも多く、次いで「安全保障」が27%、「子育て支援」が16%、「TPP」が3%でした。
「景気対策」と答えた人のおよそ70%が和田氏に投票したと答えました。
一方、「安全保障」と答えた人のうち60%余りが池田氏に投票したと答えました。
「子育て支援」と答えた人のうち70%余りが池田氏に投票したと答えました。
「TPP」と答えた人のうちおよそ70%が池田氏に投票したとしています。
和田氏に投票したと答えた人でみますと、「景気対策」が71%、「安全保障」が19%などとなりました。
これに対して、池田氏に投票したと答えた人でみますと、「安全保障」が36%、「景気対策」が34%、「子育て支援」が26%となりました。
一方、支持政党別にみますと、自民党支持層では「景気対策」が71%と際だって多くなりました。
民進党支持層では「安全保障」が42%、「景気対策」が34%、「子育て支援」が21%でした。
無党派層では「景気対策」が46%、「安全保障」が25%、「子育て支援」が24%となりました。
【年代別の投票動向】
年代別にみますと、和田氏は30代で60%余りの支持を得たほか、60代をのぞくすべての年代で池田氏を上回っています。
一方、池田氏は60代で50%余りの支持を得ました。
【男女別の投票動向】
男女別では、和田氏が男性・女性ともに池田氏を上回る支持を集めました。
by hiroseto2004
| 2016-04-25 20:39
| 選挙
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