対外的な競争力の低下と国内市場縮小を招いた労働者使い捨ての新自由主義政治
2016年 04月 30日
労働力の使い捨てを進めてきた1990年代末以降の日本。
しかし、その結果は、企業構造の転換を遅らせただけではないでしょうか?
賃金を低く抑えることで、企業が古い部門にしがみついていても、なんとかなるようになってしまっていた。
付加価値が低くてもなんとかなる。
それがいけなかったのです。
そもそも、日本企業も、常に構造転換はやっていて、それで生き延びてきたのです。
合成繊維会社から医薬品メーカーへとか、織機から自動車へ、など、いくらでも例はある。
あるいは、同じような商品でもより顧客ニーズに見合ったものをつくっていく。
そういう努力は常にしてきた。
しかし、賃金を低く抑えだした頃から、そういう努力のスピードは落ちているのではないかと思えるのです。
いわゆる「ガラパゴス化」の問題もそういうところにあるのではないか?
世界の消費者のニーズをくみ取らなくてもなんとかなっているように勘違いしてしまった。
その勘違いの「原資」は、賃金を低く抑えることで生み出された。
だが、その賃金抑制は、結局は、少子化や貧困化という形で国内市場の縮小へ跳ね返ってきた。
結果として、賃金抑制が、対外的な競争力の低下と国内的な貧困化を招き、日本は外需でも内需でも最悪の状況に陥っているのです。
by hiroseto2004
| 2016-04-30 07:50
| 反緊縮・格差是正
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