朝鮮労働党大会、金正恩「非核化」演説の真意
2016年 05月 08日
朝鮮労働党大会で金正恩第一書記は、「非核化」とともに「核保有国として責任を果たす」としています。
これは、アメリカなど核保有国も言っていることです。
一応は核をなくす、戦争をなくすという建前はどんな核保有国も言います。
東洋平和のための戦争ー戦前日本
積極的平和主義ー戦後日本
力による平和ーブッシュ政権
そして、金正恩政権。
金正恩政権は、アメリカと対等の核保有国として認めてほしい。
これが真意でしょう。
NPTでは米英仏ロ中以外は核保有国としては認めていません。
そのかわり、核保有国に誠実に核軍縮交渉を行う義務を六条で課しています。
「核保有国として責任を果たす」という演説はNPT六条を念頭においているのではないか?
その真意は「責任を果たす」ことではなく核保有国として認めろという話です。
金正恩の主張は現行のNPT体制では暴論です。
北朝鮮を新核保有国として認めれば、次々と核保有国になる国が出て収拾がつかなくなりかねない。
さりとて、核保有国だって、「お前らばかり核を持って不公平だ」という非難をされたらぐうの音も出ない。
NPTで公認された核保有国側の「ずるさ」が金正恩に付け入る隙を与えているのも確かなのです。
by hiroseto2004
| 2016-05-08 21:52
| 国際情勢
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