オバマさんと一緒に歩いていたのが安倍さんでなければ・・
2016年 05月 27日
オバマ大統領は5月27日夕方、広島市の平和記念公園を訪れ、原爆資料館に入った後、慰霊碑に献花。スピーチの後被爆者とも言葉を交わし、さらに原爆ドームも見学しました。
ちょうど、勤務先の老人ホームで、夕食の準備をしているとき、中継が耳に入ってきました。
アメリカの大統領が来るというのは、アメリカの今までの国内世論を考えれば大変なことです。
なにしろ、アメリカでは昔は9割の人が原爆投下は正当と考えていたのですから。
しかし、40代以下ではそうした考えの人も少数派になっています。
時間はかかりましたが、アメリカの大統領が来たことに一定の歴史的な意味はあります。
謝罪をしてくださっていればそれは一人の市民としては歓迎します。
それができれば、核軍縮についても、戦争のない世界についても、それなりの前進要素にはなったと思います。
ただ、そこまでは行かず、それでも「個人としてのバラク・オバマ」を最大限「大統領としてのバラク・オバマ」に反映させる最大限はしたのではないか、とも思うのです。
他方で、今回の来広は安倍総理と一緒に行われました。
とにかく、安倍総理は、アメリカにくっついて戦争に参加し、武器を売りまくりたいという傾向が、日本のこれまでの政治家の中でも際だって強い人です。
そういう人が総理のときに、オバマ大統領の来広とは、やはり、少し残念です。
残念というのは「そういう人が総理のときに」にかかります。
そして、アメリカ自身、いまでも、「テロ対策」と称して、無人機による爆撃を行い、殺したのはテロ犯人以外の人が9割という有様です。アフガンやイラクで、シリアで招かれた混乱はアメリカに多くの責任があります。
そうした戦争に日本も食い込み、金儲けをしよう。そういう人が総理のときにこの来広は、懸念材料が強くならざるをえないのです。
さらに、オスプレイまで広島に堂々と来た。そのことに強く懸念を示さざるをえないのです。
オバマ大統領を点数稼ぎに利用した安倍総理。その勢いで、国政選挙に勝ち、いよいよ野望を達成しようというのでしょうか。
そのもくろみを許してはならない。
ただ、核廃絶を求める人間としてできることの柱の一つは、「個人の尊厳を守る」政治を進めていくこと。
戦争とは、乱暴に言えば「大義名分により、個人を踏みにじること」で成り立つわけです。
アメリカによる原爆投下。いくら、ナチスドイツのお仲間だった日本相手とはいえ、当時の国際法にも違反する暴挙です。
(大日本帝国政府は、抗議しています。)
日本がアジア太平洋で先の大戦でやったこと。いくら「植民地解放」を掲げたところで、中国大陸でだけでなくフィリピンなどでも多くの民間人を犠牲にしたのは間違いない事実です。それぞれの犠牲になった方にとってはいくら大義を言われても納得できないのは当然です。
そして、アメリカなどが現在、アフガンやイラクやシリアでやっていること。まさに民間人を巻き込んでいます。
いくら「テロ対策」だと言われても、巻き込まれて死傷した人にとってはたまったものではありません。
そうした戦争に積極的に参戦し、金儲けにつなげていこうという安倍総理。そんな人がオバマさんと一緒に歩いていたことが、社主の憂鬱を高めました。
よしんば、オバマさんが謝罪してくれたとしても、今度はそれをネタに、「日米一体での戦争」に悪用しようとしかねない安倍総理に懸念を抱かざるをえないのです。
これは、オバマさんが悪いと言うよりは安倍さんが悪いということになります。
そして、その安倍さんに参院選(ないしダブル選挙)ではせめて「牽制球」程度にはなる結果にしたいものです。
by hiroseto2004
| 2016-05-27 21:45
| 反核・平和
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