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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

「日露土三国枢軸」を志向しているように受け取られかねない安倍総理

「日露土三国枢軸」を志向しているように受け取られかねない安倍総理

安倍総理がプーチン大統領を地元山口に招くことが決定。ロシア担当の閣僚も任命します。

冷静に考えると、戦後一貫して、事実上、日本の「宗主国」だった「アメリカ担当」の閣僚っていませんよね?

外から見れば、安倍総理は、アメリカよりもEUよりもロシアを重視しているように見える。

そして、トルコには原発を売る。そのトルコのエルドアン大統領は、先頃、クーデター未遂事件でロシアに命を救われ、事実上、ロシアに「降伏」した。ロシアを第二次大戦中のドイツにたとえるとすればトルコはイタリアにたとえられる関係でしょう。(実を言うと、当時のドイツとイタリアでもオーストリアの一部を巡ってぎくしゃくがあったし、枢軸国同士のルーマニアとハンガリーでも領土紛争はあったのです。)

そういう中での今回の総理の動きは、EUやアメリカサイドから見れば、「日露土三国同盟」を志向しているように受け取られかねないでしょう。

ロシアと関係改善するな、といっているのではありません。

なんだかんだいっても相互依存は進んでいます。そうした中で、関係円滑化を進めていくことはいってみれば「ルーチン業務」です。






ただ、あつもの(ここではアメリカ)に懲りて膾を吹くような感じも否めないのです。

安倍総理自体が民主主義が嫌いだから、権威主義的なエルドアン、プーチンが好きというのもあるでしょう。

また、世界的に見ると、米英仏が、人権や民主主義を叫びながら、イラクやシリアでは民間人を虐殺しまくり、また、国内でも貧困を放置しまくりという「ダブスタ」状況への不満も高まっているのも事実。

そうした中で、日本のリベラルや左翼の中にもプーチンやエルドアンに期待してしまう気持ちが広がるのもやむを得ない。

また、穏健保守層・無党派層の中でも、1990年代半ば以降加速した「アメリカべったり」外交やアメリカを猿まねしたような規制緩和路線への疑問は広がっている。確かに特に90年代から00年代前半にアメリカの要求を入れて行われた規制緩和の多くが格差拡大などを招いているのは否めない。

そうした中で、安倍総理の財政出動と、ロシアやトルコ、アフリカなどを重視した外交は、「バランスを回復」するように映ってしまうのも事実でしょう。

「憲法『改正』や安保法の拙速さなどの危うさはあるが、他方で、橋本龍太郎さん、小泉純一郎さんらの「過剰なまでのアメリカべったり」時代にくらべると、経済政策でも外交でもバランスが取れている面もある」
という認識も一定程度広がっているのではないか?それが、内閣支持率の堅調につながっていると推測されます。そのことを安倍総理もそれなりに認識している。

しかし、そうはいっても、原発を推進しまくり、言論弾圧しまくりのエルドアンや、プーチン政権を手放しで持ち上げてしまうのはまずいのではないでしょうか?とくに、左派やリベラル派においては、です。

by hiroseto2004 | 2016-09-01 15:32 | 国際情勢 | Trackback