岩手県内の犠牲者16人、依然6人行方不明 北海道では食品産業に大打撃
2016年 09月 04日
北海道・三陸大水害の犠牲者は岩手県で16人となりました。依然、6人が行方不明です。
北海道では、湖池屋などの食品産業の工場が集中する地域が大打撃を受けています。
岩手県は4日、台風10号による大雨で甚大な被害が出た同県岩泉町で、新たに2人の死亡が確認されたと発表した。県内の死者は計16人になった。岩泉町は台風12号の影響で新たな土砂災害が起きる恐れがあるとして、町内全域に避難指示を出した。土砂崩れなどで道路が寸断され、孤立した集落の住民を自衛隊のヘリコプターで救出する作業も本格化した。
県などによると、2人の遺体は3日に発見された。岩泉町岩泉の民家で見つかった遺体は住人の箱石訓子さん(49)、小本川の河川敷で見つかった遺体は同町袰野の穂高ミネさん(93)と確認された。町内で連絡が取れない人は6人になり、県警などは行方不明者として捜索することを決めた。
また、1日に同町乙茂の道の駅付近で見つかった遺体は、東京都足立区の柴田匡宏さん(72)と判明した。
岩泉町は4日午前9時に避難指示を発令。対象は4587世帯、9947人で、町内の指定避難所6カ所とホテル1カ所で受け入れる。
同町ではボランティア137人が家屋の泥の除去や支援物資の仕分けを予定していたが、避難指示を受け中止となった。5日以降の再開を予定していた町内の小中学校17校は、避難指示が解除されるまで再開を延期する。
伊達勝身町長は4日夕の記者会見で、「台風10号では避難勧告や指示が遅れてしまった。外れてもいい。これ以上、町民の命を失いたくない」と避難指示に踏み切った理由を説明した。
県によると、4日午前6時現在、岩泉町では17地区で計602人が孤立。陸上自衛隊のヘリなどで、同日夕までに約140人を避難させた。県内では久慈市でも198人が孤立していたが、天候悪化でヘリによる避難は延期された。