1991年に比べると増えている「反格差票」を野党がまとめきれないのが問題だ
2016年 11月 13日
1991年に比べると「反格差」の票は増えている
ハッキリ言って、格差是正という観点からすると、政治的にもっともひどかった時代は、1991年ころではないかと思われます。
あれから25年たちました。
1991年都知事選挙と2016年都知事選挙は似た構図において行われたと言えるでしょう。
いささか強引ですが以下のような比喩は出来ると思います。左が1991年、右が2016年知事選挙の候補者と得票率です。
鈴木俊一候補 保守系無所属現職 49.94% 小池百合子 保守系無所属(自民党籍あり)候補 44.49%
磯村尚徳候補 自公民本部推薦現職 31.31% 増田寛也 自公本部推薦候補 27.40%
大原光憲候補 社会党候補 6.33% 鳥越俊太郎 野党統一候補 20.56%
畑田重夫候補 共産党候補 9.19% 宇都宮健児 不出馬
1991年に社会党と共産党を合わせても15.52%しか得票できませんでした。
これに対して、2016年の一応革新統一候補である鳥越候補は20.56%でした。
そういう意味では、1991年当時に比べると状況は変わっているということです。
むしろ、「25年前と比べて増えている票」をまとめきれない、候補者擁立に責任を持つリベラル派の中核に課題があるのではないか、と思われるのです。
そしてその課題は、アメリカのクリントン陣営と似た課題ではないかと思われます。
鳥越候補は、なんと「自分自身、当選すると思っていなかった」などと後で公言してしまうくらい、失礼ですが「いい加減な」候補でした。
それでも、20%以上も得票したのです。
正直、91年都知事選挙の大原候補や畑田候補の方が好感が持てますよ。それでも、票は伸びているのだから潜在的には格差是正を求める票は、新自由主義の恩恵を一番受けているはずの東京でも結構あると言うことです。
日本の場合、トランプのようなタイプの「国家社会主義者」が出てきていないから、リベラルは「助かっている」とも言えます。
しかし、今後は、ひょっとすると安倍晋三その人が国家社会主義色を強めてウケる可能性もあるでしょう。
現実に、リベラル派が総理に勝てないのも、しっかりと対抗軸を総理に対して打ち出せていないからだと思います。
by hiroseto2004
| 2016-11-13 17:44
| ヒロシマの心活かす市民発・政界再編
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