イラク南部でISISがテロ、シーア派巡礼者多数犠牲に/米軍がシリア難民を殺害/サウジがイエメン侵略継続、アメリカもバックアップ
2016年 11月 26日
イラク南部のヒッラでイラン人24人を含むシーア派の巡礼者数十人がISISのテロで死亡しました。
イラク南部のヒッラで起こった爆弾テロにより、イラン人巡礼者数十人が殉教しました。
IRIB通信によりますと、24日木曜、バグダッド南部ヒッラのガソリンスタンドで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、シーア派巡礼者80人が殉教、20人以上が負傷しました。
テロ組織ISISが、この爆弾テロの犯行声明を出しています。
イラン外務省のガシュガーイー在外イラン人領事担当次官によれば、殉教者の中には24人のイラン人が含まれており、他数名が負傷したということです。
イラン外務省のガーセミー報道官は、この爆弾テロを非難すると共に、「この犯罪は計画的で、テロリストが度重なる敗北に成す術を失って行ったものだ」と語りました。
ガーセミー報道官は、「イランは今後も、テロとの戦いにおいて、イラクの虐げられた人々の傍らにい続ける」と語りました。
イランの他、レバノンのシーア派組織ヒズボッラー、エジプト、イギリス、アメリカが、ヒッラの爆弾テロを非難し、ISISとの戦いを強調しました。
イラクのマアスーム大統領は、24日夜、声明の中で、ヒッラのテロを非難すると共に、テロの根絶に向けたイラクの政府軍と人々の用意を強調しました。
エジプト政府とヒズボッラーもそれぞれ声明の中で、このテロを非難すると共に、犠牲者の遺族に哀悼の意を示しました。
イギリス外務次官も、24日、ヒッラの爆弾テロを“恐ろしい”テロと呼び、この攻撃を非難しました。
さらに、アメリカ主導の対ISIS有志連合の大統領特別代表も、ツイッターで、「アメリカ政府はヒッラの罪のない民間人の殺害を非難し、ISISに対して正義を行使するため、イラクへの支援を続ける」としています。
シリアでは、アメリカ軍の戦闘機の攻撃で難民多数が死亡。
シリアで、アメリカの戦闘機の攻撃により、難民多数が死亡しました。
イルナー通信によりますと、シリア北部ラッカの現地関係者は、アメリカの戦闘機によるシリア難民の居住地への攻撃で、民間人10人が死亡、数十人が負傷したことを明らかにしました。
この空爆は、アメリカ主導の対ISIS有志連合によるラッカ北部の村への爆撃から3日後に行われました。
アメリカとその同盟国は、2014年8月からISISとの戦いを口実に、シリア政府との調整を行わずに、国連の枠組みの外で対ISIS国際連合を結成しました。
この連合はこれまで、シリアの罪のない多数の民間人を殺害し、多くのインフラを破壊しています。
サウジは引き続きイエメン攻撃を続けています。
サウジアラビア軍の戦闘機が、国際機関の沈黙の中で、再度、イエメンの住宅地を爆撃しました。
アルアーラムチャンネルによりますと、サウジアラビアの戦闘機は25日金曜、イエメンのタイズ州とサアダ州の住宅地や商業施設を攻撃し、これにより、民間人数名が死傷しました。
サウジの戦闘機はまた、マーリブ州やダマル州の各地を爆撃しました。
秘密情報を公開するサイト・ウィキリークスは25日、在イエメン・アメリカ大使館から入手した500の資料や証拠を公開しました。この証拠の中で、アメリカが、サウジアラビアの有利になるよう、イエメン政府と戦う傭兵たちに、武器や資金を供与し、訓練を行っていることが明らかになっています。
1年8か月前から始まったサウジアラビアによるイエメン攻撃で、およそ1万人のイエメン人が殉教し、少なくとも300万人が難民となり、同国の病院、学校などのインフラの多くに大きな被害が出ています。
秘密情報を公開するサイト・ウィキリークスが、アメリカがイエメンの傭兵たちに資金や兵器面での支援を行っていることを示す証拠を公表しました。
(ロシアのスプートニクによりますと、ウィキリークスは25日金曜、在イエメン・アメリカ大使館から入手した500の資料や証拠を公開しました。この証拠の中で、アメリカがイエメン政府と戦う傭兵たちに、武器や資金を供与し、訓練を行っていることが明らかになっています。
この証拠は、イエメンでの衝突が激化した2009年から2015年の間に関するものです。
サウジアラビアは、アメリカの支援を得て、一部のアラブ諸国と共に、イエメンのハーディ元大統領を復権させる目的で、2015年からイエメンを攻撃しています。
この攻撃により、およそ1万人が殉教、少なくとも300万人が難民となり、病院や学校を含むイエメンのインフラに大きな被害が出ています。