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庶民派知事で何があっても心配いらない広島を ヒロシマ庶民革命


by hiroseto2004

「クリントン」小泉純一郎に「トランプ」安倍晋三 

 小泉純一郎さんも安倍晋三さんも「清和会」出身ですが、小泉さんは、良くも悪くも、1990年代から2000年代前半に隆盛を極めた「ポストモダニズム」のチャンピオンです。

政治的にはリベラル(総理在任中の男女共同参画積極姿勢や総理退陣後の脱原発など)な面もあるが、階級格差拡大は放置、空爆しまくりのアメリカのやりたい放題について行く。そういうタイプです。民主党で言えば、昔の前原誠司さん(今は社民主義に転向を宣言)が近いでしょう。というより、小泉さんが、1990年代の民主党右派をパクったと言う方が正解でしょう。小泉政権=民主党右派+公明党政権という見方もできます。

 神奈川県ご出身というのが実は影響していると思う。神奈川県というのは、幕末以来の外国への玄関口横浜を抱えています。東京よりもグローバリズムに親和的なインテリが多いのではないか?
 実際、大学時代を振り返っても、同級生でも東京都民より神奈川県民の方がアメリカンな雰囲気でファッションセンスとかいい人が多かったと思いますね。

 神奈川県は長年、日本社会党右派系の論客・長洲一二(元日本共産党員だったが構造改革派であり、日本社会党左派=いわゆる協会派よりは右に位置した)が知事をしていました。

 その長洲県政こそが実は、日本の新自由主義のモデルであることを皆さんご存じでしたか?乱暴に言えば「住民参加」と引き替えにサービスをカットする的な方向です。

 小泉さんもそういう神奈川県民の気風を背景に政治家として育っていったのでしょう。

 今、小泉さんを受け継ぐ自民党政治家としては小池百合子さん(自民党を離れませんよ!!)が挙げられると思います。小池さんの場合も、兵庫県の阪神間ご出身ですから、「グローバルインテリ」受けするセンスがあるのは当たり前です。

 アメリカで言えばクリントンさんが近いでしょう。

 安倍晋三さんの場合は清和会でありながら、実際には、山口県を基盤としているために、割と金丸信とか竹下登などの1980年代以前に活躍した田舎出身政治家の感覚なのだと思います。

 アメリカで言えばトランプさんが近いでしょう。

 ハコモノを造れば大手企業が来て、中小企業も自治体も庶民も潤う。こういうモデルです。

 旧来の重厚長大産業や田舎のお金持ち層が主な支持基盤になります。

 2012年頃以降、小泉さん(大都市近郊のグローバルインテリ中心のポストモダニズム)への反動として、「1980年代を取り戻す」的な雰囲気が出ている。それは間違いないと思います。

 高校生や大学生くらいのみなさんもバブル世代(今はもうアラフィフ!)の親から「あのころは六本木でガンガン遊べて良かった」的なことを聞かされれば、そりゃ、1980年代は良い時代だったと思うでしょうし、そのころを取り戻してくれそうな安倍内閣を支持するのも当たり前です。

まとめて言えば、
「クリントン=小泉=長洲=グローバルインテリ=1990年代~2000年代前半に隆盛」
陣営と
「トランプ=安倍=重厚長大&田舎お金持ち=1980年代以前に隆盛」
陣営
となっています。

前者は、自分たち以外を「既得権」と決めつけてウケを狙う手法。
後者は、露骨な利益誘導で支持を集める手法。
日本の場合は、アメリカに先駆けて4年早く「トランプ」が出てきたようなものです。安倍晋三は「4年早いトランプ」です。

その原因としては、日本の民主党政権が4年持たずに倒れたことはあるでしょう。アメリカの場合はオバマが8年持ちましたから。
他方で、大阪や東京では「クリントンのグローバリズム的な部分を凝縮した」ような政治家が「田舎臭く」見える安倍政治への反感から復活しているとも言えます。

もちろん、皆さんもご存じのように、本社社主は、「クリントン」小泉も「トランプ」安倍も支持しません。

どちらも、圧倒的多数の庶民・労働者にとっては、良くないからです。

民進党代表が「小泉二世」とも言える現東京都知事にすり寄っておられます。
これでは、野党に勝ち目はありません。たとえ、公明党を抱き込んだとしても都会ではそこそこ議席を取れても、田舎で議席を落とすだけです。たとえ、万が一風が吹いて政権を奪取しても、うまくはいかない。安倍総理以上の弱者に厳しい政治、緊縮財政で凄まじい不況を招くだけでしょう。そして、2012年の民主党の二の舞を演じるだけになるでしょう。

21世紀の時代状況に合わせた格差是正をきちんと打ち出す方向。ここを特に野党・市民連合は打ち出すべきであると思います。
そのために日々、街頭(対外的)にも内部的にも活動しているわけです。



by hiroseto2004 | 2017-01-06 10:02 | 思想・哲学 | Trackback