イエメンの保健衛生が崩壊。1万人以上の子どもが死亡・・サウジアラビア(国王・サルマン被疑者)王室軍のイエメン空爆により
2017年 01月 08日
サウジアラビア(国王・サルマン被疑者)王室軍のイエメン空爆により、保健衛生が崩壊。1万人以上の子どもが死亡しているそうです。これに対して、国連の潘基文事務総長の対応は緩慢で、むしろサウジを子どもの権利侵害国から外したくらいです。
子供たちのための民間国際支援NGOセーブ・ザ・チルドレンは、イエメンではサウジアラビア軍の攻撃による保健衛生機関の崩壊が原因で、1万人以上の子供たちが死亡していることを明らかにしました。
セーブ・ザ・チルドレンの地域事務所の関係者は、この組織が毎週、さまざまな病気や栄養不良に陥っているイエメン人の子供1000人を受け入れていることを明らかにしました。通常の状態なら、これらの子供たちは死を免れているはずでした。
サウジアラビアは、アメリカのゴーサインにより2015年3月からイエメンに対する攻撃を開始しました。この攻撃の影響で、これまでにイエメンでは1万1000人以上の民間人が死亡、ほか数百万人のイエメン市民が住む家を失っています。
サウジらビアのこうした攻撃により、イエメンでは医療衛生施設をはじめとする主要なインフラが被害を受けています。複数の統計では、これまでに数千人のイエメン人の子供たちが、サウジアラビアによる封鎖や攻撃が原因で死亡しているということです。しかし、国際機関は依然としてサウジアラビアの犯罪に対する消極的な態度をとり続けています。国連のこのような緩慢な態度もまた、イエメンでのサウジアラビアの犯罪行為の継続、特に子供をはじめとするイエメンの人々の殺害を誘発しています。
当時の国連のパン事務総長は、子供の権利侵害国のリストからサウジアラビアを除外しました。こうした中、子供の権利侵害に関する国連事務総長の年間報告に、サウジアラビアを再度の記載を検討するという、前国連事務総長副報道官の最近の表明は、イエメンの子供数千人が死傷してから、国連関係者の注目を集めたものの、まったく功を奏していません。もっとも、この表明がなされたのは、パン事務総長の任期が満了し、後任のグテーレス事務総長が着任したときの事です。このことは、国連が国際世論をもてあそび、時間稼ぎをすることで、イエメンでのサウジアラビアの犯罪行為の継続を助長していることを示しています。
また、サウジアラビアが国連人権理事会の理事国の1つに再選されたことも、国連がサウジアラビアが犯罪行為を継続できる安全地帯を作り、サウジアラビアがこうした後ろ盾を得た事で、国際機関による非難を恐れることなく自らの残忍な犯罪行為を増大させていることを裏付けています。
IRIB国際放送の中東問題アナリスト、ナジャフィ解説員によりますと、シオニスト政権イスラエルやサウジアラビアといった、子供の権利の主要な侵害国に対し国連が断固たる対処をとっていないことは、サウジアラビアがグテーレス新国連事務総長の在任中に再び、子供の権利侵害国のリストに掲載されたとしても、オイルマネーの恩恵や西側諸国の支援により、再びサウジがこのリストから外されない保証はない、ということです。イエメンにおけるサウジアラビアの犯罪行為の激化に関する多数の報告が出されている一方で、サウジアラビアは長年にわたり国連人権理事会のメンバーの座に居座り続けているのです。
最近、サウジアラビアの再度の国連人権理事会の理事国入りは、国連におけるこの人権機関での法的な基準や概念が政治化され、歪曲されていることを裏付けるものです。国連の消極的な態度により、国際世論は依然としてイエメンにおけるサウジアラビアの狂人的な子供殺しの現状を傍観しているだけなのです。