トランプ政権の上訴棄却、入国制限命令の執行停止・・「7カ国の人間が米にテロ攻撃の証拠、政府は示さず」
2017年 02月 10日
大統領令はイスラム教徒を差別するものであり、違憲だとしてワシントン州とミネソタ州が起こした訴えについて、控訴裁は、テロの脅威が大統領令による入国制限を正当化するという政府の主張は不十分だったと判断。「大統領命令で名指しされている国からの外国人が、米国へのテロ攻撃を実施したことがあるという証拠を、政府は何も示さなかった」と指摘した。
裁判所はさらに、移民政策の決定は大統領の専権事項だという政府の主張を退けた。
「大統領令の必要性を説明する証拠を提示することなく、政府はむしろ、我々(裁判所)は大統領令の内容をいっさい検討すべきではないという立場をとった。これに我々は反対する」と判事たちは書いた。
控訴裁は「国の安全保障と、選挙で選ばれた大統領が政策を実行できるかどうかは、市民にとって強い関心事だ。その一方で、自由に旅行ができ、家族をバラバラにされず、差別から自由でいられるかどうかも、市民にとって強い関心事だ」と指摘した上で、大統領令は憲法が保障する権利を移民から奪っていると判断を示した。
判事たちは、大統領令が合憲か違憲かについては判断を示さず、執行停止の解除の是非についてのみ決定した。
ワシントン州のボブ・ファーガソン司法長官は、州にとって完全な勝利だと述べた。
ホワイトハウスの主張を法廷で展開した司法省は、控訴裁の「判断を精査し、選択肢を検討している」とコメントした。
大統領令に強く反発するニューヨーク市のビル・デブラジオ市長は、「アメリカで最も安全な大都市のここニューヨークでは、いつでも隣人を守る。その人がどこから来たのか、いつここに来たのかは関係ない。それが我々の価値観だ」と控訴裁判断を歓迎した。
サンフランシスコ連邦控訴裁判所が、イスラム圏7カ国からの入国を禁じた大統領令を差し止めたシアトル連邦地裁の決定を支持しました。
イルナー通信によりますと、サンフランシスコ連邦控訴裁判所は、「アメリカ政府は、入国を禁じられた国の市民がアメリカ国内で攻撃を行うことを示す証拠を一切提示していない」としました。
トランプ大統領は先月27日、テロ対策を主張し、イラン、イラク、スーダン、ソマリア、リビア、シリア、イエメンのイスラム圏7カ国の移民や難民のアメリカ入国を大規模に制限する大統領令に署名しました。
このトランプ氏の決定は世界中で反発や抗議を引き起こし、世界の多くの国がこの大統領令を差別的なもので、国際法の違反だとしました。
控訴裁では、3人の判事が同じ判断を下しました。二人は民主党、一人は共和党の大統領によって任命されています。
アメリカのメディアの報告によりますと、この判決により、7カ国の市民は有効なビザを保有していればアメリカに入国できるということです。



