アマゾンでヤマト運輸崩壊
2017年 03月 02日
根本には、異常に安すぎるアマゾンの運賃単価があります。
アマゾンが250円に対して普通の単価は570円です。
シェア重視で経営側はアマゾンを受け入れたのでしょうが、無理がありました。
「安くて良いサービス」などと言うのは無理な話です。
再配達を優良にするか、「急いでいない」コースをアマゾンで設定するか。
消費者も、「安くて良いサービス」を求めすぎると労働者にしわ寄せが行くという
問題を直視すべきです。
なお、賃金を上げたり人を増やした場合に、単価が上がるのはやむを得ません。
仕事に就いている人は賃金が労働市場総体として上がりますから、それで大丈夫です。
問題は、年金生活者と生活保護者ですが、前者の場合はマクロ経済スライドで救済されるでしょう。
生活保護者についても物価動向を勘案して救済策を立てれば良いだけの話です。
2月23日、ヤマト運輸の労働組合が、経営側に宅急便個数の受け入れ総量を抑制するように求めていたことが、いっせいに報じられた。
ただ、ヤマトで潜入取材した経験がある筆者からすれば、遅きに失した感は否めない。
私は、『仁義なき宅配』を書くため2014年夏、ヤマトの羽田クロノゲートで1カ月働いた。夜10時から朝6時まで7時間労働。深夜手当を含めても1万円にも届かない職場では、半分近くを外国人労働者が占めていた。
宅急便のセールスドライバーは、昼食時間を削って荷物を配り続けても、最後の時間指定の夜9時までに終わらない。サービス残業も日常化。ドライバーの募集をかけても、きつい仕事が敬遠され、思うように人手が集まらない。
ヤマトの労働環境が急激に悪化したのは2013年、アマゾンの荷物を運ぶようになってからだ。ライバル佐川急便は、利益が出ないとアマゾンに見切りをつけたが、業界シェアを重視するヤマトが引き受けたのだ。
ヤマトの現役のドライバーはこう話す。
「もともと現場はひどかったけど、アマゾンを始めて以降、秩序がなくなった感じです。朝の荷物は100個から130個に増えました。しかし、最も大変なのは夕方の荷物が増えたこと。夕方はほとんどアマゾンの荷物。最後の時間が決まっているので、夕方の荷物が増えるのは本当にきつい」
昨年、ヤマトを辞めた2人のベテラン・ドライバーも「アマゾンがなければ、辞めなかっただろう」と口を揃えていた。
ヤマト運輸の親会社のヤマトHDは今年1月、人手不足による人件費の高騰などを理由として、2017年3月期の営業利益の予想を、前期比15%減の580億円に下方修正した。
ヤマトは現在、年間17億個超の宅急便を配達する。アマゾンの荷物はその2割にあたる約3億個。最大手の荷主ではあるが、運賃は約250円と業界で最も安い水準。同社の平均運賃単価である570円台と比べると、アマゾンの安さが際立つ。
関係者によれば、ヤマト側はアマゾンに運賃の引き上げを要望しているという。このままの労働環境では、物流崩壊に至るのは間違いない。
(横田 増生)
by hiroseto2004
| 2017-03-02 12:51
| ジェンダー・人権(労働問題)
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