イラン大統領、「アメリカは自分で世界の警察だと思っている」
2017年 04月 08日
イラン大統領が「アメリカは自分で世界の警察だと思っている」と発言。
イランのローハーニー大統領が、アメリカのシリアの空軍基地への攻撃を非難し、「アメリカは自らを世界の警察、裁判官だと思っている」と述べました。
アメリカは、7日金曜未明、先週火曜のシリアのイドリブへの化学兵器による攻撃を理由に、地中海の二つの戦艦から59発のミサイルをシリアのホムスにある空軍基地に発射しました。
このミサイル攻撃で、子供4人を含む民間人9人が死亡、7人が負傷しました。
こうした中、シリア政府は化学兵器の使用を否定しています。
ローハーニー大統領は、8日土曜、テヘランでシリアの化学兵器使用の問題を検討する中立国による国際調査団の結成を求めました。
また、「シリア政府は、国連の発表によれば、化学兵器を有していない」とし、「この国際調査団は、アメリカが参加することなく結成され、シリアで使用された化学兵器がどこから来たもので、誰がそれを持ち込んだのかを調査すべきだ」としました。
さらに、トランプ大統領のテロ対策に関する主張について触れ、「アメリカがその言葉に誠実であるなら、なぜ最初にテロリストを支援しシリア軍に対する行動に出たのだろうか?」と疑問を呈しました。
イラン大統領は以前に、アメリカのシリア攻撃に対して、ツイッターで、世界の人々にこの種の政策に反対するよう呼びかけていました。
イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記も、「アメリカのミサイル攻撃はテロリストの士気や軍事力を高めるものだ」としました。
イランのザリーフ外務大臣もこの攻撃に対し、「2001年のアメリカ同時多発テロから20年もたたないうちに、アメリカ軍はイエメンやシリアでアルカイダやISISのテロリストの傍らで戦っている」と述べました。
さらに、ラッカでは米軍がISを攻撃するように見せて、実際にはかなりの民間人を殺害している実態もあるそうです。